シナンジュ
シナンジュ | |
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外国語表記 | Sinanju |
登場作品 | |
メカニックデザイン | カトキハジメ |
初登場SRW | 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇 |
SRWでの分類 | 機体 |
スペック | |
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分類 | ニュータイプ専用モビルスーツ |
生産形態 | 改修機 |
型式番号 | MSN-06S |
全高 | 22.6m |
本体重量 | 25.2t |
全備重量 | 56.9t |
動力 | 核融合炉 |
ジェネレーター出力 | 3,240kW |
スラスター推力 | 128,600kg |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
センサー有効半径 | 23,600m |
MMI | インテンション・オートマチック・システム |
原型機 | シナンジュ・スタイン |
開発 | アナハイム・エレクトロニクス社 |
所属 | ネオ・ジオン(袖付き) |
乗員人数 | 1人 |
主なパイロット | フル・フロンタル |
シナンジュは『機動戦士ガンダムUC』の登場メカ。
概要
地球連邦宇宙軍再編計画「UC計画」の一環として、アナハイム・エレクトロニクス社が開発した試作型モビルスーツ。
機体概要
元はガンダムタイプ系列の外装を持つ機体であり、実験データを取った後、ネオ・ジオン残党軍「袖付き」に強奪を装って譲渡され、外装を中心にジオン風の改修を受けた。
全身に装備したスラスターに加え、ニュータイプパイロットの脳内操縦イメージを思考波としてMS内部のサイコフレームに感受させ、機体の挙動へダイレクトに反映させる「インテンション・オートマチック・システム」を搭載しており、極めて高い追従性と機動性を獲得した。だが、その極端なまでに機動性に特化した「きわめて端的な」設計とその限界を突き詰めた性能ゆえに、並みのパイロットでは凄まじい加速によるGと脳波を読み取られるシステムに耐えることが出来ない。そのため、有人機としては欠陥品と呼ばざるを得ない機体となったシナンジュだったが、「赤い彗星の再来」と謳われるフル・フロンタルというパイロットを得ることで、机上の空論と化していたその凄まじい性能を十二分に発揮することとなった。それもそのはず、この機体は最初から人智を超えたパイロットに渡すべく造られた代物だったのである。
コンセプト上ファンネルやメガ粒子砲を持たず、νガンダムと同じく武装はヘッドバルカン以外は手持ち武器だけだが、その優れた機動性から繰り出される攻撃は火力の平凡さを補ってあまりある。背面と脹脛側面の推力偏向スラスターのほか、全身に多数のスラスターを装備し、いかなる姿勢においても高い機動性を発揮する。青い軌跡を引いて宇宙空間を駆け抜ける真紅の機体は、乗り手ともども「赤い彗星の再来」と呼ばれ、ネオ・ジオンには崇拝の対象となり、連邦軍には恐怖の象徴となった。推力偏向スラスターは翼を想起させる形状になっており、最大出力時には羽ばたくような挙動さえ見せる。推力偏向スラスターの下部には、サザビーに比べて大型のプロペラントタンクが配置されており、これを意図的に切り離すことで囮としても利用する奇策も見られた。
一見サザビーに似た豪奢な外見だがνガンダムにも似せてデザインされている。改修元が連邦軍向けの機体なので、武装は連邦系とジオン系の混合である。一方、型式番号と戦法はシャア専用ザク(MS-06S)になっており、元ネタは幅広い。
劇中での様相
小説版ではインダストリアル7宙域での激闘で左腕部を失いバーニアも損傷する、という機動力命の機体には致命傷のダメージを負ったにも関わらず、もはや人間の域を外れつつあるフル・フロンタルの狂気と虚無に衝き動かされるまま、フルコンディションのユニコーンガンダムとバンシィを相手に互角という離れ業を通り越して化け物じみた強さを見せた。ツイン・ビーム・マグナムで両足を吹き飛ばされ推力偏向スラスターも溶融するも、ビームを正面から断ち割って前進してくるという物の怪の様相を呈する。しかも、この時スラスターから発したのはバーニア光ではなく、黒い霧のようなナニカ(ユニコーンのサイコ・フィールドと同質のもので、フロンタルの精神構造をそのまま投影したと思われる)。極め付けに、これは機体というよりフロンタルの方だが、コクピットをビーム・トンファーで貫通されてもまだ無事という異常事態が起きていた。最後にはビーム・トンファーの最大出力で粉砕されたが、コクピットだけは無事だった(中のフロンタルは死亡)。
OVA版で出てきたネオ・ジオングは、この「負のサイコ・フィールド」が形成した「物の怪」を機体で再現できないか、という試みに加え、損傷したシナンジュでユニコーンとバンシィ相手に互角なのはおかしい(もっとも普通に考えたらあり得ないからこその「物の怪」ではあるのだが)という認識で一致したために設定された機体である。最後はネオ・ジオングと共にこの機体も崩壊した。
登場作品と操縦者
Zシリーズ
- 第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇
- 初登場作品。序盤から登場し、フロンタルの高い能力と合わせて自軍を苦しめてくる強敵。特に第57話ではHPが10万を超え、フロンタルが2回行動を習得している上にフェイズ開始時に「集中」「直感」「直撃」を使ってくる事もあり非常に手ごわい。
- なお、同時にハマーンのキュベレイも相手にしなければならない上にターン制限まである為、位置取りには気をつけておきたい。
- 第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
- OVA通り本機をコアユニットにしたネオ・ジオングが登場する。ちなみにフロンタルは今回、決戦ステージ以外には分岐でしか出て来ないため、下手をするとシナンジュの状態では一度も戦えない。
- 単独武器にバズーカが追加された。
携帯機シリーズ
- スーパーロボット大戦BX
- 今作では交戦の機会がDLCと共通ルート32話「対の獣と光」のみであるため、やや影が薄い。
単独作品
- スーパーロボット大戦X-Ω
- 2017年2月のイベント「変わる未来」特効ユニット。レアリティSSRのシューター。
- 魂や直撃による火力ブーストはあるものの、通常性能はシューター強化を持つ以外はSSRとしてはわりと平凡な性能。
- その真価はアリーナにあり、HP満タンで攻撃力、回避力、行動力が大幅に強化されるうえ味方シューターも強化する。同じようなアビリティ構成を持つプロヴィデンス(シューター)、ヒュッケバインとの相性が抜群であり、回避型シューター編成の一角として猛威を振るう。
- 反面、一撃でも食らうと能力が大幅にダウンしてしまうので、HP回復できる光武二式 (アイリス機)で保険をかけるなどの工夫は必要。
- スーパーロボット大戦V
- グラフィックや武装は第3次Z天獄篇から変更なし。交戦機会はどのルートでも2回ある。
- ネオ・ジオングが味方に加入しても分離や換裝はできないため本機を味方として運用することは出来ない。
装備・機能
武装・必殺武器
- キック
- シャア専用ザクよろしく蹴りを浴びせる。
武装
- 60mmバルカン砲
- 頭部に2門装備。連邦系の伝統武装。シナンジュの改修前の機体であるシナンジュ・スタインからそのまま流用。
- シールド
- 改修後に新造された専用のシールド。サザビーの物を細身にしたような形状で、袖付きの紋章がモチーフになっている。表面には総帥機を示す金色のエングレーブが施されており、見た目にも美しい。腕部か肩部に装着。
- この時代のトレンドとしてウェポンラッチとしての機能を持たされており、裏側にグレネードランチャーとビームアックス、果ては大型バズーカのマウントが可能で、装着したまま使用もできる。その硬度から打突武器としても使用可能で、これで串刺しにしたジェガンを放り投げて弾除けにした場面も。
- 攻防一体の高性能な兵装ではあるが、「当たらなければどうということはない」を地で行く本機は、少しでも自重を軽くするために持たないで出撃することも少なくない。
- ビーム・サーベル
- 両腕に2基装備されている。手に持たず接続したままビーム刃が起動できる。ユニコーンガンダムに引き継がれた機構。
- ビーム・アックス
- サザビーのものと同系列の近接武器。シールドの裏側に片刃のものを2基マウント。シールドに装備したままビーム刃を発振する事も可能。
- ビーム・ソード・アックス
- 出力を上げてビーム刃を伸ばした状態。柄同士を連結してビームナギナタに、その状態で回転させて簡易ビームシールドにするなど多彩な使用方法がある。
- ビーム・ライフル
- 本機専用の長銃身型ライフル。腰部背面のラックにマウントする。オプションとして銃身上部にサイトセンサー、下部にグレネードランチャーやバズーカを装備可能。
- これ自体に特殊な機能は無いが、パイロットであるフロンタルの高い技量によって数値以上の性能を発揮する。また、威力は一般的なビームライフルを凌駕しており、ネェル・アーガマのカタパルトデッキを容易に貫通する。
- バズーカ(第3次Z) / ロケット・バズーカ(BX)
- 本機専用の実弾火器。腰部背面のラックに取り付け可能。銃身の伸縮が可能で、ビームライフルやシールドに接続しても使用できる。原作のゼネラル・レビル戦では、ビーム攪乱幕でライフルを封じられてもこれで戦闘を続行した。
- 第3次Z天獄篇で追加され、モーションは上に放り投げて落下してきたところをライフルに接続・発射するという地味に華麗なもの。ネオ・ジオング形態でも使用可能で、反撃時はこれを多用する思考パターンになっている。
- グレネードランチャー
- ビームライフル、シールドに接続して使用できる。
必殺技
- ビームライフル連射/連続射撃
- 高速機動しつつビームライフルを連射してくる。OVA版第2巻「赤い彗星」での初登場時にデブリの中を潜り抜けたシーンの再現。第3次Z天獄篇ではバズーカも使用するため「連続射撃」で登録され、モーションも変更される。
- 最初に二発→退いて一発の出だしは同じだが、第3次Z時獄篇ではここから高速移動で距離をつめつつ連射して至近で一撃、という流れであったのに対し、第3次Z天獄篇ではシールドのカットインからバズーカを放り投げてライフルに接続、リアルカットインから二連発、という流れになった。
- 連続攻撃/連続格闘
- 第3次Z時獄篇で使用。ブーストを全開にして敵を翻弄しつつビームサーベルで切り裂き、とどめに蹴り飛ばした相手をビームアックスで両断する。
- 出だしで入るフロンタルのカットインはOVA版第2巻「赤い彗星」における対ユニコーン戦のカメラワークの再現。
- 実は物理属性があるため、剣装備の機体なら切り払いで防御できるという落とし穴がある(フロンタルの技量が高い為なかなか出来るものではないが、オートディフェンサーを装備させればほぼ完封)。天獄篇では名称が変わった。
特殊能力
- 剣装備、盾装備、銃装備
- 切り払い、シールド防御、撃ち落としを発動する。
- フル・サイコフレーム
- BXで実装。原作ではサイコフレームが搭載されているのは合っているが、フル・サイコフレームでは無い。
- 但し、漫画『機動戦士ガンダムUC バンデシネ Episode:0』では、ムーバブルフレームの全てにサイコフレームを使用したフル・サイコフレームとしている。
移動タイプ
サイズ
- M
対決・名場面
- 「戦後の戦争」
- PS3版『機動戦士ガンダムUC』にて明かされた先述の譲渡の一部始終。この時にクラップ級を二隻沈めている。
- 「赤い彗星」
- OVA版第2巻。ユニコーンガンダム(およびラプラスの箱)とオードリーを追って、ネェル・アーガマに迫る。超スピードを維持したまま無数のスペースデブリの中を進む様子は、機体の追従性と運動性の高スペック、それを使いこなす優秀なパイロットとの相性の良さを見せ付け、そして何よりも「赤い彗星」シャア・アズナブルの脅威を彷彿とさせた。
- 対ユニコーンガンダム戦(第一回戦)
- OVA版第2巻。ユニコーンガンダムは(掠めただけでも撃破に至る程の威力を持つ)ビームマグナムを乱射するが、シナンジュはそれを最小限の動きだけで全弾回避。そして、ユニコーンガンダムのふところにまで接近して強力なキックをお見舞いする(この場面はガンダムとシャア専用ザクとの初めての交戦のオマージュ)のであった。
- その後、ユニコーンガンダムは奥の手であるNT-Dシステムを発動させてデストロイモードになったが、シナンジュの優勢ぶりを覆すことはできなかった。そして、両者の戦いに乱入してきたクシャトリヤによってユニコーンガンダムは絡め捕られてしまうのであった。
関連機体
強化型・バリエーション機
- シナンジュ・スタイン
- 『UC-MSV』、『機動戦士ガンダムNT』に登場するシナンジュが袖付きに改修される前の状態。SRW未登場。
- 試作機として2機作られていたが、そのどちらも袖付きにより奪取され、うち1機はフロンタルの乗るシナンジュへと、もう1機はロールアウトカラーのままエングレービングを施され独自に改修された。
- 真っ白で直線的なフォルムが特徴でνガンダムに近く、メインカメラもツインアイ型。デザイナーのカトキ氏によると、Hi-νガンダムを意識してデザインされたらしい。
- 後年書かれた「機動戦士ガンダム ANAHEIM RECORD」では無人機になっており、各種テストは遠隔操作で行われている。これは上述のフロンタル以外に誰も操縦することが出来無かった事を利用したものと思われる。
- ちなみに「スタイン」とは、ドイツ語で「原石」の意味。開発陣はスタイン01の開発コードを揶揄の意味を込めて与えたとされ、最初からデータ取得後は袖付きに譲渡する計画だったことがわかる。
- ネオ・ジオング
- OVA版第7巻に登場するオリジナル機体。シナンジュをコア・ユニットにしたニュータイプ専用巨大モビルアーマー。
関連機
- ユニコーンガンダム
- シナンジュの検証で得られたデータがこの機体の製造にあたって使われている。
- サザビー
- サイコフレームを初めて導入したニュータイプ専用機。この機体に似せて作られている。
- νガンダム
- 先述の様にこちらの要素も取り入れられている。むしろ、開発の経緯やシナンジュ・スタインの外見や武装を見ると、サザビーよりこちらの後継機種に当たると言える。
商品情報
- プラモデル
- フィギュア
資料リンク
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