「ユーゼス・ゴッツォ」の版間の差分
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2013年10月17日 (木) 17:17時点における版
ユーゼス・ゴッツォ(Euzeth Gozzo)
- 登場作品:バンプレストオリジナル
- 声優:大友龍三郎(α)、乃村健次(DW、第2次OG)
- 種族
- バード星人(スーパーヒーロー作戦)
- バルマー星人(スーパーロボット大戦シリーズ)
- 性別:男
- 出身
- バード星(スーパーヒーロー作戦)
- バルマー星(スーパーロボット大戦シリーズ)
- 所属
- 銀河警察連邦⇒バディム、ネオ・バディム(スーパーヒーロー作戦)
- ゼ・バルマリィ帝国(スーパーロボット大戦シリーズ)
基本設定
全ての運命を自らの手中に収めようという野望を抱く、異星人の天才科学者。 科学者としては非凡な才を持ち、神とも呼ぶべき能力を得ることが可能な限定因果律操作装置『クロスゲート・パラダイム・システム』は彼自身が独力で稼働にこぎづけている。
但しこのシステムは完成に至っているわけではなく、その力を完全なものとすべく多くの組織に干渉し、様々に策謀を巡らしている。また、特徴的なデザインの仮面を常に身につけており、誰もその素顔を知らない点を含め、正体不明の超然者としての印象を強く与える人物と言える。
イングラム・プリスケン、リュウセイ・ダテの二名とは深い因縁のある間柄であり、多くの作品では彼らの手で葬られる形で最期を迎えることになるが、その際に明らかになる仮面の下の素顔は、イングラムと同じ物であった。
作品毎の設定については以下の項目を参照。
スーパーヒーロー作戦
本作ではバード星人(バード星=銀河連邦警察の本部がある宇宙刑事達の拠点)と地球人の混血児であり、銀河連邦警察の科学アカデミー(銀河連邦政府科学アカデミー)の科学者。地球で頻発する怪奇現象、深刻な大気汚染の調査任務の捜査員として、地球でETFと戦う任務を帯びた宇宙刑事ギャバンと共に地球へ訪れたという設定。ギャバンと共にデータ改竄によりTDFパリ本部に所属、ユーゼスは元の任務通りの超常現象の調査員および地球環境再生計画の一員という肩書きを得ている。数千年ぶりに「光の巨人」が出現したことで2人の任務にその調査が加わり、科特隊日本支部へとやってきた。
ユーゼスは地球で頻発する怪奇現象は、地球の環境汚染が原因で引き起こされているのではないかと推測。また地球の自然を愛して環境汚染に心を痛め、調査任務に留まらず地球環境再生を自らの手で行なおうとしていた。地球の美しい自然を愛しているものの、それを汚染する地球人については蔑視しており、地球の深刻な大気汚染を憂いて自ら開発した「大気浄化弾」を金星大気でまず実験すべきという声を無視して独断で使用する(元々大気浄化弾は銀河連邦警察の科学者として開発して既に多く星々の大気を浄化してきた実績あるものであるが、大気に合わせた綿密な調整が必要となる。それでもユーゼス強行したのは、地球の自然が日々失われて手遅れになっていく状態に焦っていた為)。しかし、浄化弾は地球の汚染大気とは相性が悪く、実験は失敗に終わり、地球全体に特殊電磁霧が広がって地球防衛レーダー網が機能不全に陥る。この結果、怪獣の大侵攻を招いてしまったことで独房入りを余儀なくされる。
その後、ETFの侵略作戦により基地は壊滅、死んだとされていた。実際には顔と身体の大部分に傷を負い、瀕死の状態となりながらも、危ういところを敵であるザラブ星人に助け出され生きながらえたものの、彼らに与えられた顔(銀髪のイングラム顔。元の顔は逞しく、第2次OGのアルテウルの顔に近い)を嫌い、以後は仮面を被って自身の素顔を隠すようになる(この仮面の状態が、αでも登場するお馴染みの姿である)。
彼はETFに身を寄せて40年もの月日を費やして「クロスゲート・パラダイム・システム」を自ら開発。そこに光の巨人・ウルトラ種族の力、更にデビルガンダムの力を加えて完全なものとし、全ての因果律を操作し時間と空間を自分の思うまま支配できる存在となるべく、新西暦155年と195年の2つの世界を又にかけて暗躍し続けた。
アルティメットガンダムの生体コアになれない自分に代わってなるべき自身のコピー・イングラムを作り出したが、自我に目覚めた副作用で記憶を失い逃亡するというアクシデントがあったものの、カッシュ博士にアルティメットガンダムの基礎フレーム(元はジュデッカの機体フレーム)を与え地球再生の構想を提言して開発させた。ユーゼスはテロ組織・ネオバディムのパトロン的な立場にもなっていて、生体コア候補として反TDF組織(テロ組織・ネオバディムに参加)のガンダム乗り(ヒイロ達5人)を選定。そして生体コア候補とアルティメットガンダムが過去に飛ばされるよう反TDF組織によるオペレーション・メテオを計画する(ヒイロ達を操れるようにナノマシンを注入したがドクターJたちに見破られて除去された)。またネオジャパンコロニーの軍とも通じていたが、ユーゼスの計画に気付いたカッシュ博士はDG細胞を封入してクロスゲート・パラダイム・システムを抑制して、デビルガンダム化を招く一因ともなった。
新西暦155年のユーゼスは、イングラムのアールガンの記録データから隕石怪獣D(過去におけるデビルガンダムの呼び名)の正体を知り、地球大気浄化に最適なデビルガンダムに興味を持って、同じく未来から来たイングラムの身分をデータ改竄で用意するなどした。その後、デビルガンダムが存在する影響で歴史が変わり、新西暦195年のユーゼスはネオバディムの指導者になっている。歴史改変により生じた因果律の乱れにより、簡易機能しかない脳内ナノチップ型クロスゲート・パラダイム・システムでも新西暦155年と新西暦195年を行き来できるようになる(万全に計画が進んだ場合、イングラムが生体ユニットとなったデビルガンダムがウルトラマンからカラータイマーを奪い、新西暦195年に帰ってくるというシンプルな過程で済むはずだったため、これは次善策)。
ドモン・カッシュの力を吸ったデビルガンダムは新西暦195年に帰ってくるが、再び新西暦155年に飛んでしまうというユーゼスにとっても想定外の事態を引き起こす。新西暦195年のユーゼスは、新西暦155年に飛んでバディムの3勢力を統率、ETFにウルトラマンとセブンのカラータイマーを奪わせ、カラータイマーの力を再現できるようフーマに解明させ、デビルガンダムを回収して未来へと帰った。そしてウルベにデビルガンダムを渡し、生体ユニットが得られたことで因果律を直接操る力を手にしたユーゼスは現世に自身を縛る因果の鎖を次々と断ち、最後にガイアセイバーズ達を消すため絶対者「超神ゼスト」となって全ての鎖を断とうとした。
死の間際、絶対者のごとく振る舞った彼も地球人としての善と悪との葛藤で苦しんでいた事が明らかとなり、完全な悪人となりきれていたわけではないようであった。
なお、CPS開発に当たっては、並行世界から干渉して来たとある男の介入があった。また、この世界は宇宙刑事ギャバンとはなんら関わりのない存在であったユーゼスの因果律操作によって様々な世界がまとめられて生まれた虚構の世界であり、そのことを新西暦195年のユーゼスも知っていたことが最後に明らかとなっている。この世界を作り出したユーゼスの真意については謎。
超神ゼスト
CPSが内蔵されているデビルガンダムにカラータイマーの力を満たして融合したことで、超神形態へと進化したユーゼス。翼が生えている。
戦闘では翼は別ユニット扱いで、翼を破壊しないと本体にダメージを与えられない。翼は破壊しても数ターン後にムービー挿入で再生する。
小手調べに一度戦った後、デビルガンダムの特性により即座に再生、CPSの因果律操作でガイアセイバーズを抹消しようとした。 しかし、ウルトラ兄弟が捨て身で力をウルトラマンに集中させて放った宇宙が崩壊するほどのエネルギーの光線で、ゼストの力が中和されてCPSを作動できなくなり、再生が間に合わないほどの深いダメージを負う。
ラストバトルでガイアセイバーズの猛攻を受け、最期はSRXの天上天下一撃必殺砲でコア以外溶け崩れながら吹き飛んだ。
なお本ソフトでは戦闘中に敵の名前が表示されず、セリフでも「超神形態」としか呼称されない為、、「ゼスト」という名称は攻略本などを見ないとわからない。
武装・必殺武器
- スパイラルキック
- 翼で飛びあがり、回転キックを繰り出す。
- ゼストナパーム
- 翼で飛びあがり、広範囲を焼き払う。
- ゼストスラッシュ
- ウルトラマンの八つ裂き光輪のような攻撃。
- ゼストナックルビーム
- 握った拳からビームを放つ。
- ゼストブレード
- 右手に発生させたレーザーブレードで薙ぎ払う。
- ゼストファイナルビーム
- ウルトラマンのスペシウム光線のような攻撃。
スーパーロボット大戦α
今回はゼ・バルマリィ帝国出身の純然たるバルマー星人で、十二支族の中でも科学分野に秀でるゴッツォ家の一員。
本作での彼の性格は冷酷で、その作戦は残忍非道。自分以外の存在を道具・素材としか見ていない発言を頻繁に繰り返すなど、純然たる悪人としての印象を強く受ける描かれ方になっている。
その目的は自身が絶対者になることに加え、自らを縛るバルマー(及び、その支配者である霊帝)に対し反旗を翻すことにある。彼は帝国監察軍第7艦隊の副司令官という形で地球へ赴くが、彼の目的の手段となるサイコドライバーの力を追い求めて暗躍し、また地球人の潜在能力を引き出すことでバルマーに対抗できる力を身につけさせるべく、第7艦隊侵攻以前から様々な「仕掛け」を余念なく地球に施していた(例:ラ・ギアスに干渉してシュウ・シラカワが地上で行動を起こさせるよう仕向ける、ショット・ウェポンをバイストン・ウェルへ導きオーラバトラーを開発させる、ブラックホールエンジンに欠陥を与えた上で地球側へと提供する……など)。この過程で、碇ゲンドウら一部の人間にはその存在を知られていたようである。
バルマーの地球への侵攻が開始された後には、予め地球に潜入させていたイングラム・プリスケンに行動を起こさせ、サイコドライバー能力者を誘拐、その能力の覚醒を促した。また、事前に第7艦隊司令のラオデキヤ・ジュデッカ・ゴッツォを謀殺して自らの目的に有利な行動を取るよう調整されたクローンのヴァージョンを据え置いた(もともと艦隊司令はゴッツォ家が生み出したハイブリッド・ヒューマンであり、挿げ替えは容易であった)。
後は自分が傍観者としての立場に甘んじていれば上手く事が進むはずであったが、自らが手玉に取っていたはずのシュウとイングラムによって旗艦ヘルモーズごと閉鎖空間に送り込まれてしまう。しかしこれも想定内であり1人だけ脱出して、ラプラスコンピュータを搭載したサイバスターやサイコドライバーとして覚醒した主人公が揃った雷王星宙域で対決を仕掛けた。地球人達の返り討ちには遭ったが人工ブラックホールで因果律が乱れた雷王星宙域を利用して自身を特異点と結びつけ、自分自身をクロスゲートと化して、閉鎖空間に主人公たちを送り込んだ。閉鎖空間という環境とクロスゲート化によってクロスゲート・パラダイム・システムの力を行使して復活するが、閉鎖空間という宇宙が消滅するような攻撃も問題ない環境が仇となり、予想以上の力を蓄えたスーパーロボット達の手で葬られた。
ユーゼスが因果律の番人であるイングラムを利用したのは、真の霊帝ケイサル・エフェスの計画通りだったことが第3次αで明らかになる。α全編を通じて全能者の如く振舞った彼も、結局はより大きな存在の掌の上で踊っているに過ぎなかったと言えるであろう。ただ、ユーゼスも黒幕である真の霊帝の存在に気付いていて、因果律すら歪める真の霊帝に彼が対抗するにはクロスゲート・パラダイム・システムが必要になることや、地球人がバルマー星人と同種族で兄弟のようなものであるという重要事実にも辿り着いており、その才覚が非凡であったことは疑い無い。
スーパーロボット大戦α for Dreamcast
立ち回りは概ねPS版に準じる。7つの艦隊はバルマー本星から遠く離れて行動するため、いつか必ずはいずれかの艦隊で反乱が起こるだろうと予見されており、各ヘルモーズ内には反乱がキーとなって覚醒するオリジナルのジュデッカ・ゴッツォが組みこまれていることが明らかになっている。そのため、10年前にゼントラーディ戦で戦死させたのがオリジナルと思っていたユーゼスは本人を目の前にして驚愕している。そして、最後はオリジナルのラオデキヤ・ジュデッカ・ゴッツォの手で粛清されるという結末を迎える。
OGシリーズ
本作でもバルマー星人で、OGSの最序盤・イングラムの目覚めに際してほんのわずかだけ登場(OGSの内部データでは「仮面の男」表記になっている)。仮面のデザインや配色が微妙に変わっておりややこしくなっている。遠隔操作でイングラムに枷を与えて傀儡として利用。本シリーズにおいてエアロゲイターを操ってL5戦役を起こし、後の封印戦争最大の巨敵となる黒幕である。
前述の通り、アウレフ・バルシェムに憑依したネフェシュ(何処かの世界のイングラム・プリスケン)を以前から知っていたかのような台詞がある。ちなみに同じく顔を隠した形で登場したクォヴレーは内部データでは「クォヴレー・ゴードン」名義になっており、登場が確認できる。
その後は長らく姿を見せなかったが、OG外伝ではツェントル・プロジェクトのスポンサーとしてシュタインベックという名前のみ登場している。
第2次OGにおいて遂に本格的に登場。「アルテウル・シュタインベック」(この「アルテウル(Artul)」は「ウルトラ(Ultra)」のアナグラムであると同時に「アルティメット」と「ウルトラ」を合わせた造語)を名乗り、ニブハル・ムブハルと組んで暗躍、グライエンに接近して権力と軍事力を得ている。「α」同様、様々な所で裏に手を回し、最終的な総取りを得ようとする手口は健在であり、CPSの開発を目論んでいた。そのため、リ・テクノロジストに資金とカルケリア・パルス・ティルゲムを提供してクロスゲートがあるかどうか確かめようとしたり(クロスゲートがあるかもしれない候補地はファブラフォレース以外にもいくつもあった)、ツェントル・プロジェクトをスポンサーとして推進するなどしていた。アルテウルとしての詳しい行動は当該項目を参照。
最終局面で遂に正体を表し、鋼龍戦隊に敗北したナシム・ガンエデンを乗っ取り、AI1とガリルナガン、更にイーグレット・イングとエグゼクスバインを取り込み、かつてのクロスゲート・パラダイム・システムに欠けていたアカシック・レコード変容因子を組み込んだ異形の存在・「アダマトロン」へと変貌、当初の目的を捨て、壮大な新たな目的を抱く。目的を達成させようとするが、異星人としての正体を現した事で、利用されていたことを知って激昂したカーリーことリーがエア・クリスマスで特攻。この際イングに脱出された事で形勢が逆転し、鋼龍戦隊の総攻撃を受けて敗北。地球人が極限状態で超絶的な力を発揮することを認識・利用していた割に、それが自分に向けられるとは思っていなかったようである。
その最期は「己の結末を受け入れようとせず、己が絶対者であることを叫びながら散る」というあまりにも無様な物で、SHOのどこか物悲しい結末や、αの最期まで超然とした絶対者たる彼の面影など何処にも存在しなかった。
なお、本作では素顔を見せているがこの素顔は「スーパーヒーロー作戦」でザラブ星人に整形される前の顔をリデザインしたものである。なので、SHOのファンの中にはアルテウルの顔を見た時点で「あれ、こいつは…?」と勘付いたユーザーも多いかもしれない(未プレイでも、ハザルやシヴァーに似ているため第三次αプレイヤーもデジャヴを覚えるかもしれない)。DW視聴済であればプロフィールで確認できるCVから気付いた人もいるだろう。それら全てを差し引いても、戦いの流れを操作しようとするなどの行動が醸し出す雰囲気などからユーゼスであることを察することはできる。
α世界の自身の記憶を入手しているらしく、攻撃デモにはジュデッカ、アストラナガン、ディス・アストラナガン、そしてナシムとゲベルのシルエットが映る。ただ、肝心の「因果の鎖」についてはイングラムやクォヴレー程の認識がなかったらしく、暗躍の仕方も「偽名を使い素顔のまま行動する」など、αと比べると「黒幕」的な雰囲気が欠けている(最もこれはユーザー視点で見た場合、ユーゼスという正体を最終盤まで秘匿するにあたって、仮面姿よりも素顔のほうが知名度が低いからという都合もあるが)。十重二十重とか言っておきながら、どうにも行き当たりばったりな面が目立つために黒幕というにはおこがましい印象である(むしろ1つ1つの確実性が薄いから十重にも二十重にも数撃つ必要があって代用が利かない部分は賭けになってたと見るべきか)。これはクロスゲートやバラルの園の有無、イングの覚醒など、計画発動時点で未確定・不明瞭な要素を大量に組み込んでいたためと思われる(αシリーズでは本編開始のかなり前の時点で不完全ながらも事象を予測できるCPSを所有しているのに対して、OGではアダマトロン完成で始めてCPSを手にしているという差もある)。
さらに言うならば、自身の破滅の運命から逃れるために多くの人間を捨て駒にして破滅させており、最期に関して同情の余地さえ無い。ちなみに、レーツェルに指摘されたように、大統領暗殺計画などに穴が多いのはCPSが完成すれば後の地球圏などどうでもいいというのもある。
偽名やエア・クリスマスのカラー、アダマトロンの胸部などを見るに、相変わらずウルトラマンへの執着が見られる。ウルトラマンになりたいという願望が機体に強く現れている。…肝心のSHOにおける彼の葛藤などはさっぱり持ち合わせなかったが。
イングラムがいなくなった時点で結末を変える可能性は出て来ていたのだが、それを確定するためにCPSに手を出したのが運の尽きであり、結果として、(イングラムに代わる身代わり人形を用意していなかったのもあって)そこかしこに散らばっていた敗北の因果律をCPSによって自身に収束させてしまい、その結果またも破滅することになってしまった(直接的な敗因は、不要になったカーリーとイルイを始末しておかなかった事。この2点を抑えていても因果律が別の形で破滅を与えようとはするだろうが…)。CPSについては恐らく「そういうものがある」くらいにしか認識していなかったと思われる。あくまでアダマトロンを具現化させたのは、自身の虚憶の根本を知るのが第一目的であって、因果からの逸脱のために呪輪廻を完全に断ち切った新世界を創造するというのは多くの忌憶を得たことで思い立った行動である。
総論
結局のところユーゼスの行動は、SHO以前から一貫して「CPSによって破滅の運命を逃れようと足掻き、叶わぬまま死んで行く」という因果の鎖から抜け出すためのものなのだが、そのためにCPSを懲りずに使い続けているため、全ての世界においてそれが実現していない。破滅を導くきっかけがCPSであり、それから逃れるためにCPSを造り出すという矛盾を抱えているため、これをどうにかしなければ(極論すればCPSから離れなければ)ユーゼスは破滅から逃れることが出来ない。にもかかわらず、同じ行動を幾度も繰り返していることから、恐らく本人は「それはないだろう」と考えていると思われる。しかも行動の繰り返しはCPSのみならず、そこに至るまでの過程でも同じようなことを繰り返している。
また、ユーゼスは倒される度に似た因果を持つ別の世界へと輪廻を繰り返しているのだが、何らかの形で「虚憶」によって記憶を共有したにも関わらず同じことを繰り返している辺り、彼個人ではどうあってもこの運命からは逃げられない可能性が高い(身も蓋もないことを言うなら敵役だからであるが)。そもそも、「イングラムや鋼龍戦隊を始め、一度自分が制した相手に対する警戒を怠る」という悪癖が存在している上、今度こそ計画は完璧だから必ず成功するという根拠のない確信を持っているため、全ての作品でそれが要因で致命打を被っている。
ただしその受け止め方はそれぞれに違い、SHOやPS版αでは、形はどうあれそれを良しとして散った(αに関してはロンド・ベルが自身の予測以上に強くなった事でケイサル・エフェス打倒の為の布石を一つ打てたというのもあるが)のに対し、DC版αや第2次OGでは非常に往生際が悪い。前者は「オリジナルのジュデッカ・ゴッツォが存在していた」という予想だにしない結末だったから無理はないが、後者は初歩的ともいえるミスを犯してしまっていた。
第2次OGのユーゼスは当初不完全な「虚憶」において計画頓挫の原因がイングラムであると目星をつけ、「イングラムを計画に組み込むと対抗戦力を構築される上、土壇場で離反され頓挫する⇒ならばあらかじめ排除し、同等の因子を持つ者を造り出して据えれば良い」という考えに至ったと思われるが、結末を見てわかるとおり完全な見当違いである。
本人としてはイングラムを排除し、操り人形をその位置に据えることで因子を切り替えたつもりだったのだが、この行動はαのユーゼスと全く同じで配役が変わっただけである(アウレフ・バルシェムをイングラムに挿げ替えたように、イングラムをアーマラとイングに挿げ替えただけ。自らアストラナガンの代役であるガリルナガンを造り出してアーマラに与えたことで、知らない間にαのイングラムの代役を用意してしまい、もう一人の代役であるイングはイングラムの後継者たるクォヴレーの物語を再現してしまう)。しかも、αとOGの違いは、枷を与えてから自身が行動を開始するまでの時間だけで動き出してから実際にやった内容はほとんど変わりがないのと、代役の二人がイングラムと違って自身の身代わり人形には使えない事である。加えて、他ならぬイングラム自身が、α同様対抗戦力としてリュウセイ達を一人前に鍛え上げたという行動を、ゴッツォの目的に沿っているという理由で看過したのも大きなミスである。
おまけにバラルの園の戦いでナシムの念がイルイへと逃げ込んだことで抜け殻となったガンエデンに懲りずにCPSを組み込み、最終局面でガリルナガンやイングをも取り込こみ、新人祖になるべく鋼龍戦隊と相対した結果、
- 「超神ゼスト(超越者となるための過程であり、ウルトラマンを模している)」
- 「アウルゲルミル(アストラナガンを取り込んでいる)」
- 「ブラック・デスクロス(CPSを組み込み、さらにユーゼス自身がクロスゲートになる)」
- 「ノイ・レジセイア(人類と世界を滅ぼし、己が新たな世界の新人祖【=生命の源】になろうとしていた)」
- 「ルアフの操るゲベル・ガンエデン(念を持たない抜け殻のガンエデンを強念で操っている)」
- 「シヴァーの操るゲベル・ガンエデン(ゴッツォの者がマシヤフを利用してガンエデンを操り、自ら作り出した存在と対峙し、討たれた)」
という過去作の大ボスに纏わる因果を一挙に再現。これによって本人の意志とは裏腹に過去作における敗北の流れ(=これらは全てそれぞれの計画が頓挫した際の姿)を統合・完全再現してしまった(身も蓋もない話をすると過去のボスに因む敗北フラグを片っ端から立てまくっていた。また、この中でノイ・レジセイアに至ってはOG世界でも実際に再現された因果であり、エクセレンにも特殊戦闘台詞で指摘されている)。ダメ押ししておくと、エア・クリスマスの特攻でイングに脱出され、それによって形勢が逆転したという事象は、F完結編DCルートでバスクがシロッコに特攻したイベントの再現であるが、エア・クリスマスがウルトラマンを意識してデザインされたことを考えると、SHOにおける、ウルトラ兄弟の犠牲によってゼストの力が中和された場面の再現と見ることも出来る。このため因果の鎖によって結末が決定され、当然の如くまたも失敗。それも調停者になれず、破滅の運命からも逃げられず、ゴッツォの計画も破れるという散々な結果に終わった。 さらに言えば、過去作でCPSを使用した際には必ずイングラムが立ちはだかっていた。しかしアダマトロンが出現しても、イングラムの後継であるクォヴレーや彼の他にもいるであろう因果律の番人達が姿を見せなかった(クォヴレーについては下手に派遣すると、逆に身代わり人形として利用されてしまう可能性があったからかもしれないが)ことからすると「運命を覆すほどの存在ではない」と神に判断されているも同然であり、鋼龍戦隊に勝利したとしても間違いなく神に挑んで敗北していただろう(そもそも、このアダマトロンが作り出されること自体が神に決められた運命だった節がある)。逆にCPSの完成に固執せずひたすら裏から手を回していれば、アルテウルとして地球圏を支配することも鋼龍戦隊を接収することもできていただろうし、後々の展開からすれば彼が目的とした霊帝の撃破も叶っていたであろうことを考えると、CPSに手を出したが故に全てを失ってしまったと言える。
MXの加持と弐神よろしく演劇に準えてみると、OGのユーゼスは「スーパーヒーロー作戦」「スーパーロボット大戦α」「スーパーロボット大戦α for Dreamcast」における「ユーゼスの物語」の台本を入手し、結末を改変しようと大筋だけ残して改変を加えた上でこれを統合「第2次スーパーロボット大戦OG」という別の劇場で上演。足りない部分は新しい役者(=別作品のオリジナルキャラクター達や新規キャラクター)で代用し、イングラム役に関してはアーマラとイングの二人一役で再現する、という演出をしていたことになる。しかし、手に入れた肝心の台本(=虚憶)は虫食いの穴だらけであり、しかも重要な部分の記述が抜け落ちていたため、残る部分から台本の内容を類推、共通の結末である「ユーゼスの敗北」を覆すべく、色々と台本や配役に裏から手を回していた(=因子の切り替えを試みた)。ところがいざ上演してみると、二人一役の片割れであるイングはアドリブで本来台本にいないはずのクォヴレー役を演じ始め、さらにユーゼス自身が本人役に加え、知らぬ間にシヴァー役を兼任したことで流れが敗北に向かってしまい、結果としてまたも同じ結末で幕を下ろす羽目になった、ということである。
しかし、もしこれらの因子を完全に切り替え、計画が成功したとしても、それは即ち因果律改変を意味するため、太極の怒りに触れるか、虚空からの使者によって討たれるだろうことは疑いない。あるいは、どこかの世界で計画を成功させたがためにこのような因果に囚われている事も考えられる。いずれにせよ、彼の目的を考えるとどう足掻いても詰んでいると言えなくもない。
ラオデキヤとユーゼス
現在までにここまでの事項が挙げられているが、謎が一つ残っている。それは、スーパーヒーロー作戦におけるラオデキヤの行動である。
当該作品において、クロスゲートの検出方法が見いだせず悩んでいるユーゼスのもとに、並行世界からラオデキヤが現れ、ジュデッカの機体フレームのデータを与えている。第2次OGにおいて多くの事象が判明した今となってもなお、この行動の意味は全くわかっていない。現在の推測で有力なのは、「このラオデキヤはαにおける二人目であり、αにおいて自分を造り出させるためにユーゼスのもとに現れた」というもの。平行世界を超えられるジュデッカと言えばαの「ブラック・デスクロス」しかないため、この説には一応の説得力がある。
だが、これが正しい場合、ラオデキヤは自らがαのユーゼスの操り人形であった事実を知っていることになるが、αにおいてはそのような動向は一切見られなかった。
当時のラオデキヤとのやり取りはこうなる。
ユーゼス「……お前は?」
ラオデキヤ「余は……ラオデキヤ=ジュデッカ=ゴッツォ」
ユーゼス「ゴッツォ……? 私と同じ名……何者だ?」
ラオデキヤ「次元を越え、平行宇宙を越え、お前と因果律で結ばれた者」
「余は別の宇宙でお前に造り出された者……そしてお前はこの宇宙で余に造り出される者……」
「余とお前は平行宇宙を超えた因果の鎖で結ばれている。我々は運命共同体なのだ」
ユーゼス「運命共同体だと……お前は一体何をしに現れた?」
ラオデキヤ「お前へ啓示を与えに」
「別次元での余という存在を確立させるために…お前のシステムをより完全なものに近づけてやる」
ユーゼス「クロスゲート・パラダイム・システムをか!?」
ラオデキヤ「そうだ。このズフィルード…ジュデッカの機体フレームを…使えば時空を超えることが出来る」
「そしてお前の目的を、野望を達成するがいい」
「その行為は別の宇宙に存在するお前と余の存在を…確立することになる…」
後の展開を加味しつつ字面のままに受け取ればやはり「αにおける自分達の存在を確立する為」という説が濃厚だが、裏を返せば「そうしなければα世界にはユーゼスも(恐らく二人目の)ラオデキヤも存在できなかった」ということである。
SHOに現れたラオデキヤは果たして何者だったのか、決戦の時まで誰も知らなかったブラック・デスクロスのデータをどうやって入手したのか、なぜそれをSHOのユーゼスに与えたのか、それによってαに、OGにどのような影響が齎されたのか。現在の所、それが残された謎となっている。
現在では「このラオデキヤがαとは全く関係ない別の世界の存在ではないか」という説が出ている。「時空移動の出来るジュデッカ」で「ラオデキヤが知っている機体」となると、「スーパーロボットスピリッツ」に登場したレビ機が存在する。作品の発表時期的に、虚構の世界に現れたラオデキヤはこの作品の黒幕「ジュデッカ・ゴッツォ」ではないか、との見方も存在している。こちらだとラオデキヤが機体フレームを入手した経緯を説明できる。SHOの影響がαを通してOGに及んだように連鎖的に別世界へと影響があるため、無数の影響先の1つと考えることもできるが、そうだとするとこのラオデキヤは「α」における一連の出来事を把握していたことになる。現在の所、やはり真相はいまだ闇の中である。
登場作品
その超絶とした雰囲気や能力、野望からも、登場し敵として立ちはだかる場合は、ラスボス兼真の黒幕になる事がほぼ確定しているキャラクター。ただし現在の所、シリーズ作品にてラスボスになる事があっても、ケイサル・エフェスの様なシリーズ最終作のラスボスにまではなっていない。
系列作品
- スーパーヒーロー作戦
- ラスボス。一連の事件の黒幕として、二つの世界を行き来しては悪の組織への介入を繰り返していた。ユーゼスの基本設定はこの作品で完成していた。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α
- 本作でもラスボス。能力的にもラオデキヤとほぼ同等の能力を持つ。αにて起こった様々な事件を影で仕組んでいた張本人であり、ゼ・バルマリィの艦隊ですらも裏で操っている等、黒幕の中の黒幕として、存在感を見せていた。
- 作中では明かされていないが、バルマーの真の霊帝であるケイサル・エフェスの存在をも突き止めており、最終的にはバルマーそのものに反旗を翻そうとしていたが、実はケイサル・エフェスに半ば操られていたも同然であったらしく、その為なのか、数万人のサイキッカー達を脳髄だけの状態にしてエンジェル・ハイロゥに組み込む等、登場作品の中でも屈指の残虐非道さを見せる様になった。
ちなみに、後述のOG2ndでの有様から「上手くやった」と思われがちなこちらのユーゼス(実際、黒幕としてはこちらのほうが大物)だが、シュウを利用するという特大の死亡フラグを踏んでいる上、境界空間に引きずり込んだがためにロンド・ベルに全力を発揮させて倒されている。 - スーパーロボット大戦α for Dreamcast
- 概ねαと同じだが、ラオデキヤに粛清されるルートが追加された。
OGシリーズ
- スーパーロボット大戦OG ORIGINAL GENERATIONS
- 「OG1」の冒頭に「???」名義で登場。
- 第2次スーパーロボット大戦OG
- 本作の黒幕にして真のラスボス。しかし先述のとおり「α」や「SHO」に比べてそこらかしこに詰めの甘さが散見され、黒幕としてはスケールダウンしている。今まで出演していた作品(SHO~α)の記憶を共有しているらしく、因果の鎖(自分の末路)から解脱しようと目論んでいた。本人にとっては幸いな事に、最大の障害となるイングラムが既に死亡している為、色々と事が進めやすかったのだが肝心な部分が抜け落ちてしまった為に、様々な「代役」で補わざるを得なかった模様。その結果、またしても運命から脱する事は適わず終わった。また、ある場面で「ゼスト」の名を口にする。
- ポジション的には、『F完結編』のポセイダルルートのラスボスであるシャピロ・キーツに近いものがある(DCルートのラスボスであるパプテマス・シロッコの場合は、シャピロの策謀によって生み出されたクローンという設定な為、黒幕としての印象は薄い)。
- 寺田P曰く「本作の裏の主役」。相変わらず光の巨人が大好きなようで、巷ではマニア呼ばわりされていたりする。
パイロットステータス設定の傾向
能力値
イングラムの生みの親だけあって、各能力値が高くラオデキヤとほぼ同じクラス。2回行動可能レベルもイングラムより数倍早い為、初登場した時点で彼の2回行動が猛威を振るう。また、念動力者では無い筈だが、ジュデッカに搭載されている念動フィールドを自力で(シヴァーのように念者を利用するでもなく)展開するという、よくよく考えると恐るべき敵。ちなみにOG2ndではきっちり念動力を習得している。
精神コマンド
イングラムと共通する精神を所持している。ド根性はイベントで4回ほど使用するが、SPは一切消費しない。復活も所持しているのに自身が撃墜された時には使わない。敵の精神コマンドは概ねキャラクター性を暗喩する目的で設定されるが、それに倣うとするならば、イングラムと共通の3つのコマンドはSHOでの関係性(オリジナルとクローン)、「隠れ身」は黒幕であること、「ド根性」は執念を現すと思われる。とすれば、「復活」が意味するものは再登場だとでも言うのだろうか。事実イングラムはクォヴレーを介して再登場しているため、当初の構想通りならユーゼスも何らかの形で第3次αに出てきていた可能性はある。第2次OGでは「覚醒」「魂」「再動」と思わせぶりなコマンドが揃っている辺りαシリーズの「虚憶」と「輪廻」への関連を思わせる。
特殊技能(特殊スキル)
高レベルの切り払いと底力、高い能力でスペックだけ見れば強いボスには違いないが、復帰したイングラムとロンド・ベルの敵ではない。当時の天才がレベルアップに必要な経験値が減少する効果のため、死に技能と化してる点も惜しい。何故か、念動力を習得していない。多数のイベントで自身の念を放つ等、能力があるように思わせる描写があったのだが、αのゴッツォ家には念動者がおらず、能力持ちは全員人造人間なのである意味当然か。
第2次OGでは遂に念動力を習得した。ケイサル・エフェスを攻撃寄りにしたような構成で、アダマトロンの能力が絡むと非常に手強い相手になる。ただしそのアダマトロンは念動フィールドを所持していないため、念動力は命中回避補正しか効果を発揮していない。一方で天才を失っているが、ゲームバランス抜きに考えると、本作のユーゼスの計画に穴が多いことを現しているのかもしれない。
固有エースボーナス
- 気力160以上で、自軍フェイズ開始時に精神コマンド「覚醒」がかかる(第2次OG)
- これが発動すると3回行動になる。加えてHPが減っていくとアダマトロンの「監視の目」の効果で必中がかかるため、回避不能の攻撃が3回襲ってくることになる。MAP兵器の弾数が残っている状態で手番を渡すと部隊が半壊する(マップ兵器版エデン・ゲルーシュには精神禁止があるため、鉄壁や不屈が意味を成さない)ので、2、3機落とされてでもPPで仕留める事(無理な場合はHPを10%以下にしない事)。幸いなことにマップ兵器版ゲルーシュは4発しか撃てず、1ターンに1回しか撃ってこないので、囮で弾切れにさせてから攻撃を始めよう。
- ちなみに脱力を使って発動そのものを防ぎたい場合は必ず味方フェイズ終了直前にし、使用後は手を出さないこと。ペルフェクティオと同様に性格が超大物、なおかつ気力+(ダメージ)を持っているために、少しの被弾であっという間に気力が上昇してしまう。
パイロットBGM
- 「Battle Of Zenith」
- スーパーヒーロー作戦のラストバトル。超神形態に進化したユーゼス「超神ゼスト」のBGM。
- 「THE ARROW OF DESTINY」
- アンティノラ、ジュデッカ搭乗時のBGM。アストラナガンの「虚空からの使者」より優先度が高い。
- 「ULTRA ONE」
- アダマトロン搭乗時のBGM。「THE ARROW OF DESTINY」のアレンジ。曲名はどう見てもウルトラマンのもじりだが、シヴァーのBGMが「ZEST SEVEN」だった事に対するものと思われる。
人間関係
- イングラム・プリスケン
- SHOのユーゼスが作り出した自身のクローンであり、身代わり人形。それによる因果の鎖で繋がれた存在。αシリーズにおいてクロスゲートの存在とその力をユーゼスに与えたのは『スーパーヒーロー作戦』の世界から転移して来た彼である。いずれの世界においても操る者、操られる者の関係だが、それにイングラムが抗えるかは作品によって異なる。具体的にはSHOの虚憶に気付くか否かで命運が決まる。
- ヴィレッタ・バディム
- 同じくユーゼスが作り出したクローン。初出時はイングラムと同様の存在(片方しか存在しない選択主人公)であったが、αシリーズ以降の設定では別個の存在となっており、イングラムほど深い因縁があるわけではなくなっている。
- リュウセイ・ダテ
- 最終決戦ではSRXのウラヌスシステムを自身の念を持って強制発動させたが、ロンド・ベルの仲間達の協力もあって失敗する事となる。
- シュウ・シラカワ
- αではイングラムと共謀してユーゼスを追い落とそうとしていた。OGシリーズでは別世界での彼の記憶を思い出す。「破滅の運命を逃れようと行動し続ける」ユーゼスの姿を「同じ事を飽きずに繰り返している」と評されていた。
- シヴァー・ゴッツォ
- ゴッツォ家当主。ユーゼスが地球に赴いたのは、名目上は彼の地球侵攻の命を受けてという事になる。ユーゼスの死後、彼の残したデータはシヴァーの手により様々な機動兵器、生体兵器に利用される事となった。
- ラオデキヤ・ジュデッカ・ゴッツォ
- スーパーヒーロー作戦では別の世界の(恐らくはαの並行世界、あるいはDC版α)ユーゼスが造り出した存在で、彼とユーゼスが因果の鎖に繋がれた存在であると言及。αシリーズでは彼のクローンを創造して反旗を翻すが、その結末は複数存在する。
- ルアフ・ガンエデン
- ゼ・バルマリィ帝国の支配者である現「霊帝」。ユーゼスは彼が影武者である事に気づいており、「第2次OG」では、彼のことを「愚帝」と的確な評価を下している。
- ケイサル・エフェス
- ルアフの裏に潜んでいたαシリーズでの全ての黒幕。どこまで彼の意を受けていたかは不明。
- レビ・トーラー
- イングラムが連れてきた念動力者。自ら調整を施し、野望のための駒とした。
- クォヴレー・ゴードン
- DWではイングラムを縛る因果の鎖がユーゼスであると言及。ユーゼスとイングラムとの鎖を切り離す存在なのかもしれないが、今後の展開が気になるところである。ユーゼスと同じ銀髪にも何らかの意味があるのかもしれない。…が、クォヴレー本人はまだOGシリーズの世界には現れていない。なお、直接対面したことは一度もないはずだが、なぜかユーゼスは彼の存在を知っている。因果地平の彼方から見ていたのかも知れないが。
- バルシェムシリーズ
- イングラム、及びヴィレッタのクローン並びにそのデータを元にした人造人間群。イングラムは「スーパーヒーロー作戦」におけるユーゼスのクローン(に近い存在)なので、彼らもまたユーゼスのクローンと言えなくもない。
- ギリアム・イェーガー
- ユーゼスとは似て非なる宿命を背負った者。また、ユーゼスのモチーフとなったキャラクター(イングラムが彼をモチーフにしているので、その分身のユーゼスもギリアムの家系ということになる。)。漫画「Record of ATX」にてイングラムの正体を問いただしたギリアムに対して、イングラムは「お互い様」「お前の放浪も終わる」と返している。この時のイングラムはユーゼスに乗っ取られている状態だったので、ユーゼスはギリアムの正体をある程度は知っている事になる。一方、ギリアムの方は第2次OGにてユーゼスが破滅から逃れるための因子が揃っていない事を知って(予知して)いた。
なお、ギリアムはウルトラセブンの戦友なので、自分の乗艦や機体にウルトラマンの意匠をこらすユーゼスを間違いなく不快に感じたと思われる。 - イーグレット・イング
- ナシム・ガンエデンを乗っ取るために生み出した人造マシアフだが、ユーゼスの「イングラムの代役を」という思惑を外れ、クォヴレーの物語を演じてしまう。最終決戦では取り込むことに成功するが、カーリーの特攻により脱出を許されてしまう。
- なお、当初の想定ではイングの肉体を乗っ取って真のラスボスとなる(その場合イングのレベルで強さが変わる)という構想があったのだが、ガンエデンと似たような展開である上、2周目以降にイングが使われない危険性があったため、見送られた。脱出後の枷も真言も通じないといった会話はその名残ともいえる。
- 並行世界論におけるSHOのイングラムの代役。
- アーマラ・バートン
- 腹心の部下で、自らの手で創造したバルシェム。片腕として扱っていたが、彼女の台詞からも、どうやら帝国側からユーゼスの監視を言い渡されていたらしい事が推察される。また、ユーゼスにとっても実情はイングの覚醒と成長を促す捨て駒であり、自らの本心について何も知らない彼女を最後は容赦なく葬った。
- 並行世界論におけるαのイングラムの代役的存在で、自分より先に生み出されたバルシェムであるヴィレッタの事を「お姉様」とも呼んでいた。
- ペルフェクティオ
- 彼の危険性を唯一認識していた。
- アサキム・ドーウィン
- 競演してはいないが、彼自身の台詞や『第2次OG』におけるユーゼスの台詞からも、似て異なる宿命を背負った者同士である事が伺われる。
版権作品との人間関係
スーパー系
- ガルーダ
- エアロゲイターの配下となっているキャンベル星人の将軍であり、ユーゼスの命に従う。
- プリンス・ハイネル
- ガルーダと同じく、エアロゲイターの配下となっているボアザン星人の司令官。
- シャピロ・キーツ
- 協力者。彼の研究室を見た事で粛清されたと思われるが、直後のシナリオで狂気に満ちた状態で偽ダンクーガに搭乗し出現する(シャピロのクローンである可能性も否定出来ず、あるいは洗脳処置を施されて正気を失った可能性もある)。
- 碇ゲンドウ
- 彼の目的を知り尽くした上で、イングラムを通じて死海文書の解読方法を伝授する。
リアル系
ガンダムシリーズ
- ライゾウ・カッシュ
- 彼にアルティメットガンダムの基礎フレームを与えて実際に作らせた。
- ウルベ・イシカワ
- 互いの野望を利用する。
- 東方不敗
- デビルガンダムがカラータイマーの力を満たす容器だと見抜き、DG細胞がCPSを抑制していると知らないユーゼスを出し抜いた。
- ドクターJ
- 開発資金目当てで反TDFテロ組織であるネオ・バディムに在籍する彼にとってはパトロン。ユーゼスの計画を見抜き、デビルガンダム破壊用にウィングガンダムを開発、またヒイロに仕掛けられたナノマシンを除去した。他の指令者も同様。
- ヒイロ・ユイ
- イングラムの代わりの生体ユニット候補5人の1人。ユーゼスとドクターJ両方の意図を含んだデビルガンダム破壊任務に携わる。他のガンダムパイロットも同様。
- トレーズ・クシュリナーダ
- スーパーヒーロー作戦ではネオ・バディムの幹部。αシリーズでも協力者。彼とは遭いそびれる関係でないことを互いに認めている。
- パプテマス・シロッコ
- αシリーズでは協力者。ユーゼスがこの世界の巨悪の存在である事をSDFの面々に教えた。
その他
- ウルトラマン
- 「光の巨人」。虚構の世界が崩壊した後も形を変えて執着し続ける、ユーゼスにとってはイングラムやクォヴレーとは別の意味で因縁の存在。第2次OGの時点では既に当初の「存在への憧憬」は残っておらず、その絶対的な力への信奉だけが残っている。
- 宇宙刑事ギャバン(一条寺烈)
- かつての相棒。生い立ちも同じ(バード星人と地球人の星間混血児)だが、後に袂を分かつ事となった。
- メフィラス星人
- ETFの総元締めである二大巨頭の1人。ユーゼスや巨大ヤプールに裏切られ、ガイアセイバーズに倒される。
- 巨大ヤプール
- ETFの総元締めである二大巨頭の1人。異次元を操るヤプールはユーゼスの下に付き、彼の虚構の世界でガイアセイバーズと対峙。一時は復活を遂げるが倒される。
- ザラブ星人
- 地球人を軽蔑し、ウルトラマンを信奉する彼を利用。ETF襲撃の際に重傷を負った彼を救出し、別の顔を与えた。
- 神官ポー
- フーマの総元締めである大帝王クビライを裏切ってユーゼスに協力した。
- 帝王ゴッドネロス
- ネロス帝国の総元締め。ユーゼスに協力するも、ユーゼスの虚構の世界でのガイアセイバーズとの最終決戦に敗れる。
名台詞
スーパーヒーロー作戦
女性主人公を選んでいればイングラムの箇所はヴィレッタになる。
過去
- 「君が本当はTDFの軍人でないことはわかっている。なぜなら、正体不明の君のデータを改ざんしたのは私なのだから」
「君がこの時代に現れることは予測できたからね」
「君こそ、何者なんだ?そして何が目的なんだ?イン石怪獣D…いや、君の機体のデータバンクにはデビルガンダムという名前で登録されていた…」
「あれと何か関係があるのか?」
「それを話してくれれば、君が必要としているデビルガンダムの情報を提供してもいい。話さないのであれば、今後、君の行動に制限が加わると思いたまえ」 - 未来から来たはずの主人公がTDFから派遣された少尉として認識されていた事の真相を話す。超次元高速機ドルギランなどを有する銀河連邦警察の科学者だったり後にCPSを開発するだけあって、未来から何かが現れることは事前に計測済みだった。
- 「君の機体のデータからデビルガンダムは環境再生を目的として創られたものだということが推察できる。問題なのは明らかに今の地球の技術レベルを超えているということだ。あれが未来からやってきた、と考えれば納得が行く!そして、それは君とアールガンにも当てはまる」
「デビルガンダムは私の任務に最適の機械なのだ。あれを入手できれば、地球の環境を自在にコントロールできる。 …勘違いしないでくれ。私の目的はあくまでも地球の大気を浄化することだ。デビルガンダムを悪用するわけではない」 - デビルガンダムの情報提供をした場合。
- 「そうか…ならばデビルガンダムは諦めよう。あんなものに頼らなくても私なら自力で地球の大気を浄化させ、環境を再生することが出来る」
- こちらはデビルガンダムの情報提供を断った場合。大気浄化弾に自信があるため、デビルガンダムによる環境再生というプランに執着はないようだ。なお、どちらの選択肢でも結局はデビルガンダムの出現予測地点のデータを受け取ることになる。
- 「私には関係のないことだ。だが、おかげで大気浄化弾を使用する口実が出来た」
「地球の自然は大気浄化弾を必要としているのだ」
「京浜工業地帯で大気浄化弾を使用する。仮に事故が起きても自然を破壊する工場が消滅するだけだ」
「モウリ博士がいない今、この計画の実権は私にある。君に私を止めることは出来ないのだよ」 - 過去のユーゼスはモウリ博士が遭難したのをこれ幸いと実験を強行する。まず金星で実験するよう命令された際には「…地球で実験しても問題はないというのに…」と考えており、絶対の自信を持っていた。
- 「私は…間違っていない。私はこの星のために…あれを使ったんだ…美しい自然を守るために…」
「…私は間違っていない…間違っていない…ただ、レーダーが使えなくなっただけではないか…」
「私は間違っていない…私は間違っていない…私は…」 - 実験失敗により、レーダーが一切使用不能になり、大量の怪獣による攻勢が始まるが、そんな状況も耳に入らず茫然自失のまま壊れたテープのように呟き続けた。
- 「お前も私を責めに来たのか?私に罪はない。あるとすれば、地球の大気をあそこまで汚染した人間の方だ」
「…もうこの星の自然は崩壊寸前なのだ。一刻も早く汚染された大気を浄化しなければならなかったのだ」
「烈、お前も長官に進言してくれ。私は間違っていないと」
「このままだと地球人は自然を破壊しつくしてしまうぞ!」 - 独房に面会に来た烈(ギャバン)に。
- 「壊れてゆく…この美しい自然が…早急に手をうたなければいけなかったんだ…」
- 独房入りになったことでもはや自然を助けるのは間に合わないと絶望した独り言を繰り返すユーゼス。
- 「私にバード星へ戻れだと?」
「断る。私にどの面を下げてバード星へ帰れと言うのだ?あそこでも同じ扱いを受けることは自明の理だ」
「私は地球に残る。まだ大気の浄化を諦めたわけではない。それにこの星には他にも面白い研究対象があるからね…」
「ギャバン、浄化するのは地球の大気だけではないのだよ。浄化の対象には地球人も含まれているのだ…」
「地球人の凶暴性、ウルトラマン、そしてデビルガンダム…私の汚名を返上するには最高の素材だ…」
「クククク…全宇宙に私の才能を示してやる…」 - 撤収命令が下り、転移装置で独房から本星へ帰るように勧める烈(ギャバン)に。絶望の中でユーゼスは、ウルトラマンへと至る狂気の道を見つけていた。
- 「私よりウルトラマンにでも頼んだ方がいいのではないか?彼は地球の救世主だ。きっとこの事態を何とかしてくれるだろう」
「私を責めるのはいいが、地球の大気をここまで汚染した責任はどう取るのかね、地球人の諸君?」 - 電磁霧を取り除く調査をさせるため独房から出されての物言い。この期に及んで自らの失敗を本質的には認めていないらしい。
- 「ハハハ!それはいい。ウルトラマンに支配されれば、地球の環境は破壊されずに済む」
「自分の星すら満足に守れず、他力本願で自分勝手な地球人にはふさわしい支配者だ!」 - 地球人にウルトラマンへの不信感を植え付けようと、ウルトラマンが地球を支配しようとしていると言うザラブ星人に対して。この会見でザラブ星人から面白いことを言う人間と認識されたことが、ユーゼスが生き永らえることに繋がる。
- 「フ、フフ…そういうことか…そういうことだったのか。何という偶然…これが因果律の成せる業か…」
「私の全知識が急速に紡がれていく…それが結集して一つの形になる…私は知っている…」
「デビルガンダムはこの私が創り出したモノだったのだ!!」
「あとは…クロスゲート・パラダイム・システムを完成させるだけだ…」
「だが…時空間のゲートだけを検出する方法が…わからない」 - ETFに身を寄せていたユーゼスは未完成のクロスゲート・パラダイム・システムにより全てを知る。この後、ETFを支配、ネオバディムの指導者となる。この世界すらユーゼスが複数の世界を一つにして作ったと知ったのも、このタイミングであろうか。
未来
- 「行け…光の巨人の力を手に入れるために…」
「私の過去を抹消するために…」
「そしてお前は私の身代わりとなって死ぬのだ」 - 目覚める前の水槽の中の主人公への指令。イングラムがデビルガンダムのコアになってウルトラマンを倒す本来の計画通りなら、ユーゼスの代わりに死ぬ運命が用意されていたのだろう。
- 「光の巨人…宇宙の調停者、そして守護神たる存在」
「彼らは超絶的な破壊力と深い慈悲の心を併せ持ち、悠久の時を生きている…」
「まさに神を具現化した存在と言えよう」
「そう。私の研究対象とはウルトラマンなのだ」
「彼らの力を我が物とすれば、私は私という存在を呪縛する因果の鎖から解脱することが出来る」
「忌まわしい過去も、呪わしい未来も関係ない」
「もう、ユーゼス=ゴッツォという器に縛られることもない」
「私は全てを超越する…その先に何があるか不明だが…」
「それは『超えて』から確かめればよい」 - デビルガンダム回収のため未来からやってきたユーゼスが語る真の目的。超神ゼストよりさらに先には何が待っていたのだろうか。。
台詞の一部には「α」のユーゼスを示唆するものがちらほら。ここからすると「超える」ことで解脱しようとしたのは、「呪われし未来」へと至る「因果の鎖」だったらしい。「縛られて」いたのはイングラムだけではなかったのだろうか……? - 「私もかつては敗者だった。だが、敗北は人に屈辱と狂気しか与えない。この私のようにな…」
- 超神へと昇りつめる準備が整い、ユーゼスにとって不要になったネオバディムを自由に任されたトレーズが敗者となることで戦いという行為の解答を導くと言った事にかけた言葉。対してトレーズは、それはユーゼスが純粋すぎたためであると答えている。
- 「さあ、ガイアセイバーズの諸君。これから我が千年王国へ案内しよう…」
「因果律を超越した世界…。そこでは全てが存在し、全てが無となる」
「お前達との因果律を断ち切るには最適の場所だ」 - ユーゼスが自分と縁ある存在との間に出来た因果律の鎖を全て断ち切って超越者になるため、因果律を操作できる「ユーゼスの世界」へと呼び込む。
- 「さて…今までご苦労だった、ガイアセイバーズの諸君」
「お前達が倒してきた者達は私と現世をつなぐ因果律…。おかげで余計な手間が省けた。感謝するぞ」
「私の正体を知る者の始末が終わりつつあるということだよ」
「それにより、私はユーゼスという小さな器から解脱出来る」
「さしもの私も部下を自らの手で始末するのは辛いからな…。それが私に残された最後の人間性だと理解してくれ…」 - スーパーヒーロー作戦最終話より。
- 「私のクロスゲート・パラダイム・システムを完全なものとするには、まだ二つの儀式が残っている」
「そう……私にはクロスゲート・パラダイム・システムを使っても切ることの出来ない因果の鎖が残っている」
「私とお前は表裏一体……光と影……互いに因果の鎖で結ばれた存在……お前もそれは、十分承知しているはず」
「私にとって、唯一意のままとならない存在……必要不可欠であり、同時に不必要でもある存在がお前なのだ」
「イングラムは私が生み出した時空跳躍装置……クロスゲート・パラダイム・システムの仕組みを解明し……私を追って、お前達とここに来た。そんなことが地球人如きに可能な芸当かね」
「さらに、彼は記憶喪失ながらもデビルガンダム……そしてウルトラマンの存在を知っていた。どちらも私に関係のあるものだ」 - イングラムの正体に関する示唆。
- 「40年前、ETFの攻撃によって重傷を負った私は、皮肉にもザラブ星人に助けられた。そして、ETFに身を寄せた私は、光の巨人……ウルトラマンの研究を始めた」
「彼らは素晴らしい……悠久の時を生き、裁定者として宇宙に君臨している。さらに、深い慈愛の心と超絶的な破壊力を併せ持ち、生命の謎をも解き明かしている」
「ウルトラマンは神に等しい存在だと言えよう。だが……彼らは神のように遠い存在ではない。ハヤタや郷秀樹のように、人間と一体になることが出来るのだ」
「私はかつて地球で見た光の巨人たちに憧れた。あの素晴らしい力を欲した。私も……ウルトラマンになりたいと思った」
「だが、ウルトラマンは新西暦155年の地球を境として、その姿を見せなくなった。地球を去ってから私は彼らに会うことが出来なかった。もっとも……私のように邪念を持つ存在とウルトラマンが同化しないことはわかっていたがね」 - ウルトラマンについて。ヒーローに憧れる子供と、現実を知る大人の認識が入り混じった様な複雑な感情を抱いているようだ。
そして、この憧憬は一大劫を経て妄執へと変質し、彼を破滅の運命へと縛り付けていく……。 - 「もちろん……この宇宙を調停するのだ。お前達のように自らの正体を隠して他文明の危機を救うのではなく、当初から絶対者として宇宙に君臨する」
「それが……超絶的な力を持った者のさだめだ!!」
「私や銀河連邦警察の刑事達に不可能なことを……お前達はあっさりと成し遂げ、人々に奇跡を見せる。その結果、人々に与える印象は何だ? 私が汚れた大気を浄化しようとも……宇宙刑事たちが命を懸けて犯罪者を捕まえようとも……ウルトラマンの存在を知った人々が思うことはひとつ……」
「『ウルトラマンがいれば何とかしてくれる』」
「お前達は自分達より弱い立場にいる者達を甘やかしているだけだ。偽善者面で神を気取っているだけなのだ」
「お前達は弱者の自立を遅らせている! 宇宙はお前達の存在など必要としていないのだ!!」
「この宇宙に必要なもの……それは全てを支配する者! そう……因果律を調整する者なのだ!!」 - ウルトラマンの存在とその影響に切り込みつつ。
- 「だが、私が直接動けば、私を知るウルトラマン……お前達に気付かれ、計画を阻止される恐れがあった。だから私は慎重に計画を進め、正体を隠して地球圏に潜入した。その時に隠れ蓑として結成したのがネオバディムというテロ組織だ」
「さらに私は自らの複製を造り出し……その者に私の全知識と記憶、私の命令がインプットされたナノマシンを埋め込んだ。その命令とはデビルガンダムの生体ユニットとなり……過去の地球へ行ってウルトラマンと同化し、その力を手に入れること」
「つまり、私は私自身という身代わりを作ったのだ」
「そうだ。イングラムと名乗る人間の正体は……私の複製人間……私のコピー、私の影……私の分身なのだ」 - イングラムの正体と計画について。首尾よく行けばシンプルな過程で済むはずだったが、イングラムが独自の自我を持ったことで全てが狂い出していた。
- リュウセイ「て、てめえ……何様のつもりだ! 人間を何だと思ってやがる!!」
ユーゼス「単なる道具…という答えでは不服か?」 - その直後のやり取り。同じような答えはOGシリーズでアギラが言っていたりする。
- 「私は複製人間にアルティメットガンダムの基礎フレームを託し……ネオジャパンコロニーのライゾウ・カッシュ博士のもとに送り込もうとした。仮にカッシュ博士がアルティメットガンダムの存在に気づいても、私の複製人間が生体ユニットとなれば問題はない」
「複製人間はオリジナル……つまり、私と同じ行動原理を持つ。彼は必ず過去に行き、光の巨人の力を手に入れて帰還するはずだった……」
「誕生した複製人間は私の全人格・記憶をコピーしたにも関わらず……独自の人格を持っていた。私の複製人間は誕生後、ネオバディムからモビルスーツ・トーラスを奪って脱走し、行方不明となった」
「やむを得ず私は直接カッシュ博士に接触し、アルティメットガンダムを完成させた。だが、クロスゲート・パラダイム・システムを組み込んだそのガンダムは、キョウジによって暴走……後の話は君達の方がよく知っているはずだ」 - デビルガンダム誕生の経緯。ここでいう「基礎フレーム」とは、これ以前にラオデキヤから授けられたジュデッカ、ズフィルードの機体フレームである。
- 「完全に動作するはずだったアルティメットガンダムのクロスゲート・パラダイム・システムを失った私は、因果律の調整に苦労した」
「ネオバディムやネオジャパン・コロニー上層部を操り、5人の少年やガンダムファイターに、デビルガンダムを追わせたりもした」
「私はネオバディムに参画したお前達の指令者に資金を提供し、デビルガンダムの回収指令を出した。お前達もイングラムと同じく……私の操り人形に過ぎない」
「お前達にもナノマシンを注入したのだが……お前達の指令者が密かに抹消していたようだな」
「まあ、いい。それにしても私の複製人間が全ての因果律をまとめ上げ、対抗手段としてガイアセイバーズを引き連れて来るのは予想外だった」
「結果的には光の巨人の力を手に入れることが出来たから良いものを……さあ、どうする? ガイアセイバーズよ。お前達が仲間として戦って来たイングラムは、私の操作でいつ、敵に回るかも知れぬものだ」
「イングラムよ…何故、因果律を操作して自分の存在を消さないのかと聞いたな?」
「それは…お前に私の部下と、ガイアセイバーズの始末をさせるためだ」
「さあ…回れ! 運命の歯車よ!!」 - クロスゲート・パラダイム・システムをもってしても切れない因果の鎖で結ばれたイングラム(ヴィレッタ)を有効利用しようとする。
- 「お前達こそ、私が断ち切らねばならぬ因果の鎖!」
「そして、お前達との戦いは私に与えられた試練!」
「さあ、愚かな人間共よ…私の全てを見せてやる…」
「私が人の器を捨て去る瞬間を…見せてやる!!」
「これが…クロスゲート・パラダイム・システムと…光の巨人の力を融合した新たなる神の姿…」
「自己再生・自己進化・自己修復の機能を備え…時の流れや因果律をも操る!」
「それが神をも超えた存在…超神形態なのだよ!!」
「くっくっく…この空間では私が絶対者だ。私を倒すことなど不可能なのだよ」
「さあ、遊びはここまでだ…今よりクロスゲート・パラダイム・システムで因果律を操作し、お前達の存在を消し去る…」
「己の無力さを呪うがいい!!」 - 完全破壊されたデビルガンダムを因果律操作で再生させ融合、超神ゼストへと進化した。
- 「人間は自分達が何もしなくても「ウルトラマンが守ってくれるさ」と思い込んでいる都合のいい連中だ」
- スーパーヒーロー作戦の最終戦で言った台詞。完全に民衆を見下しているが、ヒーローの在り方に一石を投じた発言でもある。ウルトラシリーズではこのテーマについて初代ウルトラマンの時点から幾度と無く描かれており、特に各作品終盤においては地球人だけで脅威に立ち向かう「ウルトラマンからの自立」を描いた展開も少なくない。また昭和ウルトラシリーズの後日談にあたる作品『ウルトラマンメビウス』では人類とウルトラマンが共に並んで戦うというそこから更に一歩進んだ関係性が描かれた(『メビウス』から数千年単位で年月の経過した『大怪獣バトル』の時代では地球の怪獣は全滅している)。
- 「今思えば……ユーゼス=ゴッツォという人間は、40年前に死んだ……」
「お前達が知る……本当のユーゼスはすでに死んでいるのだ……」
「だから私は……仮面で、偽りの素顔を隠した……」
「フ、フフフ……私も……ユーゼス=ゴッツォの影……40年前のユーゼスの邪念に縛られた偽りの存在に過ぎないのかもしれん……」 - 一撃必殺砲で倒された後の呟き。
- 「私は…地球人の身勝手さ、凶暴さを嫌悪していた…。だが、それを…自分自身で具現化してしまったのか…」
「思い出したよ…ギャバン。私もお前と同じく…あの美しい星…あの青く美しい地球を、愛していたのだ…」
「だからこそ…自ら志願して地球へ来たのだ、お前と一緒に…」
「所詮…私も愚かな人間なのだよ、ギャバン。そして…それを嫌悪したがため…」
「光の巨人の力を手に入れて…人間を超えようとした…」 - かつての相棒との会話。
- 「イングラム……お前が言うとおり、この世界に超絶的な力は不要だ。何故なら、そんなものがなくても……」
「人々は生きている。そして、世界は存在し続けている……」
「この宇宙に神など不要なのだ。だからこそ……ウルトラマン達は……人間に近い存在であり続ける……」
「彼らもまた、我々と同じ存在……銀河の同胞なのだ」 - 自身の行いを省み、間違いを悟って。αやOGのユーゼスとはまるで違う人間であることがよくわかる。
- 「フフ…私は、お前に自分が失ってしまったものを…与えたのかも知れんな」
「そして私はお前に…自分自身に負けた…40年前と同じく…」
「今の私にはわかる…お前は…お前は私の良心だったのかも知れん…」
「本当のユーゼス=ゴッツォはどちらの方だったのか……今となっては……もう……どうでもいい」
「お前は……イングラム=プリスケンという……一人の地球人だ」
「私は……お前が……うらやましい。地球人に受け入れられた……お前がな……」 - 死に際の台詞。最期にイングラムを人間として認め、哀しき仮面の男は散る。ユーゼスが本当に欲しかったのは、自分を受け入れてくれる誰かだったのかも知れない……。
だが、そのイングラムは、後にあまりにも、あまりにも過酷な道を歩むことになる。その向こうには、世界の壁を隔てたもう一人のユーゼスの影が見え隠れしている……。
αシリーズ
- (……)
「まあ、いい。だが、イングラムよ……これだけは忘れるな」
「宇宙で漂流していたお前を救い、新たな命と知識、力を与えたのはこのユーゼス=ゴッツォだという事をな」 - α第42話「アクシズからの使者」におけるイングラムとの会話にて。第3次αでイングラムが語った話と合わせると「SHO」エンディング後のイングラムは因果律の歪みに気付いて原因を探して様々な平行世界を巡り、ついにケイサル・エフェスが居るこの世界を探り当てたものの、それを察知したケイサル・エフェスも行動を起こし、イングラムが単身で宇宙を漂流してユーゼスが捕獲するよう手を回したということらしい。
- 「メガノイド計画…そうか、お前が破嵐創造の…」
「我が帝国監察軍が地球圏を制圧したあかつきには、私がお前の父親の遺志を継ぎ地球人をメガノイド化するも良かろう」 - α第59話「クロス・ターゲット」で破嵐万丈と初対面した時の台詞。αにおけるユーゼスの性格(3万人のサイキッカーに対し、作戦に必要な脳髄だけ取り出して保管する)を考えると、本当に実行しそうで怖い。
- (…STMCによってあの忌々しい本星の連中が消滅すれば、私の計画にとって都合は良いが…)
(奴らは50万年前に我が帝国とほぼ同等の規模を持ったプロトカルチャーを全滅させているのだ…)
(もっとも、その事実を知っているのはバルマー本星にあった外典を解読した私と…霊帝しかいないはず…) - α第65話「ギア・オブ・デスティニー」にて、ラオデキヤがSTMCを甘く見過ぎている事についての彼のモノローグで、ここの「連中」とは霊帝或いはゴッツォ家のどちらかだと考えられる。ユーゼスはバルマーに現存する外典を解読した事で、STMCが50万年前に現在のバルマー帝国と同等の戦力を誇るプロトカルチャーを全滅させた事を知っていた為に、仮にズフィルードを出そうとそう簡単に勝てはしないと思っていた。彼によると、この事実を知っているのは自身と霊帝だけで、これは事実である(シヴァーを始めとする十二氏族の当主達すら知らない)。ここで言う「霊帝」はケイサル・エフェス (人物)の事であろう(ルアフは第3次αで敵対勢力によって本星に侵攻されても胡坐をかいていた為)。この台詞の通り、この時点でのバルマー帝国はユーゼスの言った通りに強大な力を持った軍隊であり、ユーゼスら第7艦隊は先発隊に過ぎない。しかし、第3次αでは版権絡みの大幅なシナリオ変更によって、滅亡寸前まで衰退しているという驚愕の事態に陥った事が実に残念である。
- 「それに、2年間の偵察でお前達は銀河系の中でも危険な存在になりつつあることが判明している」
「…一定の文明レベルに到達していながらも、未だに自分達の母星を汚染し続け…」
「数多くの勢力は戦いを広げており、それらが統一される兆しも見られない」
「さらに、ゲッター線、オーラ力、EVA、トロニウム、サイコドライバーといった危険な力を有しながらも…」
「それらを自らの手で制御できていない」
「お前達は兵器としては優秀だが、知的生命体としてのレベルは低いのだよ」
「このまま、お前達を放置すれば、ゼントラーディのような戦闘集団に成長する恐れがある」
「そして、それはこの銀河系の秩序を乱す要因となるのだ」 - α第66話より。ウェンドロと似たような言いまわしであるが、αシリーズは地球由来の技術が大半のOGや旧シリーズと異なり、本当に宇宙を滅ぼしかねない機体やエネルギーが揃っているため、一概に詭弁とは言えない。
- 「それも私だ」
- α最終話、劇中で起こった様々な事象への干渉を認めて。ユーゼスを象徴するあまりにも有名な台詞。αの作中に起こったいくつもの事件の多くがユーゼスが黒幕として動いた結果だったという設定なのだが、どう干渉したかについて具体的なことは特に明かさず、プレイヤ-部隊からの「これもお前のせいなのか」という質問攻めに対して「私がやった」「それも私だ」という一言のみで済ませていた。このことがご都合主義かつ強引なシナリオだとα発売時は批判的な意味でやり玉に挙げられていた。
現在では批判も沈静化し、もっぱらネット上では「拾うことが難しいような伏線もこの一言で全ての辻褄が合い、どんな大きな風呂敷も畳むことができる魔法の言葉」というようなネタとして使われている。2chのロボゲ板の名無し名「それも名無しだ」もこの台詞に由来する。
後に第3次αでシヴァーも発言し、クォヴレーも「それを果たすのもこの俺だ!」とアレンジして使っている。
第2次OGでも似たようなやりとりが行われ「それも我だ」と発言している。 - 「惜しいな。ゲッターの力を使えば全宇宙を支配する事すら可能だというものを…」
- ゲッターチームと戦闘する時の台詞。ゲッター線とゲッターエンペラーの存在の事を言っていると思われる。
- 「ここまでの抵抗は全て予想通りだ。私の計算が正しいか、諸君らがそれ以上の力を発揮するか。二つに一つ…」 「互いに己の運命を見極めようではないか」
「フフフ…どうした? お前達がその程度なら…まだ私も終わるわけにはいかぬ」
「まだまだだな…この期に及んで私を失望させるな。全力でかかってくるのだ…」
「そうだ…その力だ。では、もう一度だけその力を出し切る機会を与えてやろう…フフフ」 - 精神コマンド「ド根性」使用時の台詞。真の霊帝を倒せそうな見込みがあるなら、自分が死んでもそれはそれで良しということだろうか。なお、アストラナガンを撃破した場合の呪縛から解放されたイングラムの最期の言葉も「…そうだ。その力だ…」。
- 「死ぬと分かっていながら立ち向かう…悲しい性だな」
- 中破ダメージの被弾台詞。呟くような言い方が意味深。因果律によって運命付けられた死を予見していたような最期の言葉から考えると、自分自身に向けられているのかもしれない。シヴァーにも同じ台詞がある。
- 「時空の彼方へ消え去れ…最終地獄、ジュデッカ」
- 『最終地獄ジュデッカ』使用時のセリフ。ドラマCDの用語解説によると、本当にクロスゲート送りにする設定の攻撃らしい。
- 「ふはははは……見事だ!! だがこれで私の計画が終わったわけではない! ふははは!!」
- 撃墜時の台詞だが、戦闘中の台詞にしてはかなりの長さを誇り、大友氏のボイスもセットでプレイヤーの不安を煽る。更にOGSで追加されたプロローグシーンでユーゼスが登場したため、彼の言葉通り第2次OGで彼の計画は続く事となった。
このαシリーズで彼は再登場する事は無かったが、DC版αでは普通に再登場するのでこの台詞も謎ではない扱いに。 - 「………」
「ク、ククク…やはり…この宇宙でも因果の鎖から逃れることはできなかったか…」
「だが…私が消滅しても…計画どおりに事が進む…」
「………」
「そして、私を倒すことにより、お前達はこの銀河系の危険分子として我が帝国に認識されることになる…」
「………」
「それに、ラオデキヤ艦隊は…ゼ=バルマリィ帝国のほんの一勢力に過ぎん」
「我が帝国は…お前達が考えている以上に…強大だ…」
「………」
「フ、フフフ…どうやらここまでのようだな…」
「…お前達が銀河の秩序を破壊する様を…因果地平の彼方から見させてもらうぞ…フ、フフフ…」
「フハハハハハ!!」 - PS版α最終話で倒された時の台詞。途中に入る沈黙、「この宇宙でも」という言葉の意味は……? 第2次OGの動向を見る限り、全ての世界において「ユーゼス・ゴッツォ」として記憶を引き継いでいるようだが、そこからすると、どうやらαのユーゼスは無駄と知りつつCPSを使い、調停者になろうとしていたらしい。ちなみに「計画」というのはケイサル・エフェス打倒のことで、調停者となれたなら自分が、叶わぬならばロンド・ベルがそれを果たすということになる。
DC版α
- 「…何故だ? 何故、お前が復活している…?」
- ユーゼスのジュデッカが再登場して、ズフィルードを起動させたラオデキヤ(オリジナル)に驚く。前ステージでジュデッカを破壊したとき「手応えがなさすぎる」「まだ念が感じられる」とみな口々に言っていていかにもまだ生きていそうな前振りではあったが、それでも、むしろお前こそ何故復活していると感じる場面。
- 「…フ、フフフ……」
「こ、この私が…操り人形…」
「私が作り出したイングラム=プリスケン、そしてヴィレッタ=バディムと同等の存在に過ぎなかったというのか…!」 - DC版αにてオリジナルのラオデキヤによって野心を全て見透かされ、「所詮は霊帝の操り人形」と切って捨てられた際の台詞。
- 「ならば…残りの因子を全て集め、クロスゲート・パラダイム・システムを以って貴様と霊帝の存在を消し去ってくれる!」
- 因子を集めるというのがどういう意味なのか不明だが、直後にズフィルードに接近して放った最終地獄ジュデッカは回避され、反撃のジーベン・ゲバウトで直撃を受ける。どうやら因子が足りなかったようだ。
- 「…ば、馬鹿な…この私が…全能なる調停者たる…このユーゼス=ゴッツォが…!」
「…このユーゼス=ゴッツォが…! 地球人や人造人間…ごときに…倒されるはずがない…!」
「わ、私は…全ての因果律を操作して……この宇…宙…を……」
「そ…して…今度…こそ…」
「今度こ…そ…… 我が……う…ん…めい……を……」 - 上記の台詞の後、ラオデキヤに粛清されて。PS版αの面影など全くない。ある意味プレイヤーの溜飲が下がる瞬間かもしれない。こちらにも意味深なフレーズがあるが、真相は闇の中である。ユーゼスもイングラム同様、何かに執念を燃やしてはその直前に散る、という結末を背負っているのだろうか。果たしてユーゼスの「運命」とは……。
OGシリーズ
戦闘台詞
- 「我は超越する……愚帝のみならず、創世神をも」
- おそらく愚帝は創世神ズフィルードを僭称するバルマーの霊帝、そして創世神は「真の霊帝」「真の創世神ズフィルード」たるゲベルのことであろう。
- 「我は最後の……そして真の審判者」
- セプタギンをプログラムしたのはこの男らしい。
- 「手に入れたぞ……欠けていた記憶、そして因子を」
- それでも足りなかったのだが。
- 「変えて見せる……呪われた宿命を! 必ずや!」
- それ以前にイングラムもラオデキヤもいない以上、一人でどう足掻いても無駄なのだが。
- 「お前達に我が運命は変えられぬ。そして、己の運命もな」
「お前達が何をしようと、結果は定められている」 - 被弾時。確かにそうだが恐らくユーゼスの言いたい意味とは違う。
- 「古からの因縁を断つ」
「お前の存在を知って……いや、“覚えて”いるぞ」
「我が前世と違い、お前達の世界は狭い……」
「遠い忌憶の中に、お前が存在している……」
「あの時に比べ、お前達の縁は狭まっているようだな」
「この世界だけでない……お前とは、これまでに幾度も刃を交えている」
「お前達との戦い……これで何度目になるか、わかるか?」 - 対「α」勢。αシリーズではマクロスを始めとする外宇宙の技術が発達しているため(メタ的に言うと版権作品があるため)、人類の生活圏は銀河系全域に広がっているが、OGでは未だ太陽系内を航行するのが精一杯となっている。諸々含めるとユーゼスとの戦いは4度目であるが、実際にはまだあったのかもしれない。
- 「その力……この世界でもさほど変わりはないようだな」
「お前達との戦い……懐かしさすら感じるぞ」
「そう、あの時もお前達は我に歯向かった」
「同じ過ちは繰り返さぬ……今度こそ、我は宿命を変える」
「あの時の決戦……お前には、さらに多種多様の同胞がいたのだがな」
「これ以上、我が運命に絡むことは許さぬ」
「因果律に絡む彼奴等がいる限り、我は……!」
「彼奴らの存在そのものが、変動因子を歪めているとでも……!?」
「うぬっ、因縁が深い者達から先に抹消せねば……!」 - こちらは被弾時。「多種多様の同胞」はガンダムやマジンガーなどの版権作品のことだが、OGの世界には当然いない。
- 「リュウセイ・ダテ……お前という素材は、もはや不要だ」
「アウレフが見出した者よ……もうお前の覚醒を待つ必要はない」 - 対リュウセイ。
- 「彼奴は、あの時ほどの念を発揮していないのだぞ!」
- リュウセイからの被弾台詞。恐らく、α最終決戦においてジュデッカからの干渉を撥ね退けた際のことだろう。
- 「真髄に達していないSRXで我は倒せぬ」
「その機体の礎は、我がアウレフに与えたものなのだぞ」 - 同じくリュウセイからの被弾台詞、およびOGのSRXに関する裏。SRXはそもそも完成機であるバンプレイオスのひな形であり、「次元転移を可能とする機動兵器」の試作型なのだが、その根幹の技術をユーゼスが持っていたとは……?
- 「殊勝だな。アウレフの意志を継ぐとはな」
「まだ逆らうか、アウレフのサンプル共よ……」
「アウレフめ、上手く調教したものだ」
「アウレフの怨念が何らかの作用を……!?」
「まさか、アウレフが彼奴等に……!? いや、今の状況でそのようなことはあり得ぬ!」 - SRXチームからの被弾台詞。αにおいてイングラムが行ったことと言えば……。
- 「枷からの逸脱が、お前の宿命であるならば……」
「枷なきバルシェムは抹消あるのみ」 - 対ヴィレッタ。
- 「レビ……この世界で我が下にいなかったことが運の尽きだ」
「レビの人格を甦らせるまでもない。消え失せろ」 - 対マイ。
- 「魔装機神サイバスター……そして、マサキ・アンドー。お前のことも“覚えて”いるぞ」
- 対マサキ。しかしシュウとの因縁も含めて覚えていながらラプラスデモンコンピュータのことを思い出せていなかったうえに、それを覚えている理由について追及しなかったのは一つの過ちではないだろうか。
- 「シュウ・シラカワ……あの時とは違うようだな」
- 対シュウ。時間軸の問題で、第2次OGのシュウはヴォルクルスの呪縛を逃れた状態にある。
- 「不完全な機体で我を倒せると思うな」
「おのれ、アリエイル……欠陥品の分際で!」 - アリエイルからの被弾台詞。
- 「あの男……滅ぼさず、取り込むべきか……?」
「お前には我の運命が見えているのか……!?」 - ギリアムからの被弾台詞。
- 「ギリアム……我と似て非なる宿命を背負った男……」
「今の我にはわかる……お前には欠けているものがある」 - 攻撃時はこちら。「欠けているもの」とはシステムXNか、はたまた……?
- 「ゲートを開く鍵は二つもいらぬ……」
「暗黒の叡智と同じ運命を辿るがいい」 - 対コウタ。彼の言うゲートとはクロスゲートなのか、それとも……?
- 「時間と空間が交差し、お前は古の忌憶を垣間見る」
「これは黒き地獄」 「これは黒き天使」
「これは黒き銃神」 「これは古き人祖達」
「至高の知識が、お前の脳髄を焼滅させる……!」
「エルヨウン・イェダ・ドーマー!」 - 『エルヨウン・イェダ・ドーマー』使用時のセリフ。クロスゲート・パラダイム・システムを完成させたことにより、因果律を支配できるようになったことで放つ力の一端。その中に流れるのは、ユーゼスと深き因縁を持つ前の宇宙の存在の影が……。「至高の知識」のくだりのせいで「知恵熱」などとも言われる。
- 「このような結末など……!!」
- 会話イベントを全部終える前に無理やり撃墜するとこの台詞がでる。もっともチートでも使わないと無理なレベルなので実質没セリフ。
- 「こ、こんな宿命ぇぇぇぇぇっ!!」
- 撃墜時の台詞。宿命はさだめと読む。超然としていた今までのイメージが崩壊した瞬間である。
OGs
- 「今、この時に憑依したか……因縁だな……」
「だが、今なら取り込めるやも知れぬ……」
「お前に枷を与える。今度こそ、我の傀儡となるがいい」
「……禁断の地より出でし者がいる。彼らは、自ら結界を破ったのだ」
「これで我らはあの星に干渉出来る……」
「だが、愚帝や監察官共より先に手を打たねばならぬ。切り札を手に入れるのは、我らゴッツォであらねばならぬ」
「任務を遂行せよ、アウレフ・バルシェムよ。我は遠き地より、それを見守ろう……」 - 機械的な部品(バルシェム調整チャンバーと思われる)が背景に立ち並んでいる「いずことも知れぬ場所(ネビーイーム内部)」で、アウレフ・バルシェムに憑依した「何者か」に対して。OGSで追加されたプロローグシーンでの台詞(GBA版OG1にはこのようなシーンはない)。
このシーンはOGS第1話よりも前の時間軸であるらしいが、いつ頃なのかははっきりしていない(ただし『Record of ATX』では「彼らは自ら結界を破ったのだ」とユーゼスが発言した次のコマでヒリュウとジガンスクードがエアロゲイターと戦闘している様子が描かれているのでその後と思われる)。ヒリュウが太陽系の外、冥王星外宙域へと到達したことが結界を破ることに繋がったということだろうか。この「結界」がどのようなものかは不明。ガンエデン由来のものであれば「破る」ことは出来ないため、念動結界の類ではないと思われる。
前半の台詞からすると、憑依したネフェシュはα世界(そしてSHO)の「イングラム・プリスケン」である可能性が高い。また『スーパーヒーロー作戦』やαシリーズとの関わりも感じさせる台詞だが、このプロローグ以外では(OG外伝完結まで)ユーゼスが登場しないどころか存在さえ全く語られない(唯一存在を知っていたイングラムは既にいない)ため、真相は第2次OGに持ち越された。
「愚帝」は恐らく霊帝、「監察官共」はアインストか帝国監察軍、もしくはインスペクターのことだろう。「切り札」が何かは不明だが、サイコドライバーかガンエデンかクロスゲート辺りと思われる。 - 「こ、これはまさか……!?」
- DW最終局面でDiSRXを前にして。どうやらディス・アストラナガンの事も知っているようだが、何処でどのようにして知ったのかは不明。
第2次OG
- 「……失われた記憶の輪が……虚憶の欠片がつながっていく……我のネフェシュが真の姿に……」
「理解した……我が何処より来たか……何者であったか……」
「ゼルファート……ズフィルード……ゼスト……ジュデッカ……それらを経て……」
「新たなアダムであり、メタトロン……すなわち、“アダマトロン”が我が真体となる」 - アダマトロンと化した直後。虚憶の欠片を繋いで過去生の記憶の大半を取り戻し、己の縁を理解し、因縁の存在を経て辿りついた究極の姿、それは……。
ちなみに最初の「ゼルファート」に関しては詳細不明。諸々の要素を鑑みるに、恐らく今までの世界(語られていない世界含む)において、神となるためにCPSを使用した機体のことらしい。「ゼ」ス「ト」+「ル」シ「ファー」の合成語だという話もある。
なお、ユーゼスがズフィルードに搭乗したことは今まで一度もないが、順番からすると「SHO」以前のユーゼスのうちの誰かである可能性が高い。神体ズフィルード(帝国でのガンエデンの呼称)や創世神ズフィルード(ケイサル・エフェスとは異なるゲベルの成れの果て)を指す可能性もある。
ついでに言うとこの現象、SHOで起きたのと同じ。 - 「我はアルテウルに非ず」
「我が名はユーゼス……ユーゼス・ゴッツォ」 - 名乗り。当然の如く、イングラムに縁のあるSRXチームが反応した。
- 「……帝国など、もはや我には関係ない」
「愚帝、ゴッツォ……帝国に関わる者は、全て我が焼滅させる」
「そして、アーマラ……お前は我が尖兵となり、任務を果たした功績に報いよう。帝国ではなく、創造主たる我にその身を捧げよ」
「我と一体になるのだ。享受せよ」
「アーマラ……イングと共に我が血肉となるがいい」 - バルシェムとして気勢を上げるアーマラに対し、エデン・ゲルーシュを叩き込み、吸収する。が、これによって「アウルゲルミル」という敗北の因果をまた一つ集めたことに、彼は気づかなかった……。
- 「強念者は、幾多の危機を乗り越えることによってその力を増幅させていく」
「故に我は、数々の強敵との戦いを宿命づけられたお前達、鋼龍戦隊にイングを送り込んだのだ」
「ただ、ベースがマシンナリー・チルドレンである故、身体と記憶に細工を施し……」
「お前達を信用させるため、イング自身にも思い込ませ、闘争心を励起するためにも……」
「ガイアセイバーズからの脱走と言う状況を作り出さなければならなかったがな」 - イング脱走の真相。ちなみにこのおかげで、イングの身体にはマシンセルが存在していない。
- 「……イングの脱走はドゥバン・オーグの妨害によって望まぬ方向へ進み……修正は困難かと思われたが、天は我を見放さなかった。偶然に偶然が重なり、結果的には我の思い通りに……」
- この台詞からもわかるとおり、αやSHOに比べて「偶然」の要素が大きいことがわかる。
- 「リュウセイ・ダテ……我はお前を知って……いや、“覚えて”いるぞ」
「マサキ・アンドー……そして、サイバスター。その存在も“覚えて”いる」
「我とお前の前世は交わっていた……いや、お前だけではなく、他の者とも」
「今生が最初の縁となる者が多いが……深浅の差こそあれど、我との因縁を持つ者が何人か存在している」 - つまりはリョウトやユウキなど「α」の登場人物達である。
- 「我は長らく疑問に思っていた……何故、我にクロスゲートやガンエデンに関する虚憶が存在していたか……」
「我はいったい何者だったのか……我は何処から来たのか……」
「そして、クロスゲートとガンエデンに関する研究と調査を進め……虚憶の欠片を繋ぐための計画を立て、実行に移した」
「我は知りたかったのだ……何が原因となって虚憶を持ったのか。欠けていた記憶は何なのか」
「ガンエデンとは、クロスゲートとは何なのか。誰が、何のために作ったのか。我とどのような関係があるのか」
「そして、我は因子を揃え、その両方を手中にした」 - そもそもの行動理由。覚えのないクロスゲートとガンエデンの虚憶……それらは何のためにあり、どのような因縁で自分がその記憶を持っているのか? ユーゼスはそれを知るために行動していたのである。ただ、クロスゲートはともかく、ガンエデンに関しては関連性が不明。α世界でゲベルと因縁があったからと思われるが……。
参考までに記しておくと、αのクロスゲートは、ナシムとゲベルが地球とバルマーを行き来するために設置した通路であり、副次機能として次元接続が可能なものであった。さらに本来のクロスゲートは文字通りの「門」であり、次元通路が繋がった際にそれぞれを繋ぐために具現化する存在である。 - 「真のクロスゲートは、その在り様を変化させ、時には自ら動くこともある」
- この認識で行くとエンドレス・フロンティアのクロスゲートが一番近い、あるいはそのものだろう。
- 「以前の我は、起因を知ろうとした。我を縛る因果の鎖……その始まりと原因を」
「だが、もはやその必要はなくなった。我はクロスゲートから得たのだ、アカシャ変動因子を」
「かつて、我が作り上げようとしたクロスゲート・パラダイム・システム……それに欠けていた因子を」 - OGユーゼスの目標はあくまで虚憶の探求にあり、何故自分は因果の鎖に縛られているのか、なぜ破滅の運命が待っているのかも知ろうとしていた。しかし、アダマトロンになったことでその目的を放棄してしまっている。起因が分かれば、対処の仕様があった可能性もある。ゲートから得た「変動因子」については案の定不明だが、SHOやαのCPSに欠けていた何かであるらしい。これのおかげで、イングが言ったように運命の分岐点に立つくらいは一応できていたのかもしれないが、結末は変わらなかった。
- 「我こそはアルファであり、オメガである。我こそは終わりであり、始まりである。我こそは宇であり、宙である」
「もはや、起因など知る必要はない。過去の因果、因縁、虚憶、忌憶に縛られることもない」
「愚帝、監察者、監査者、そして神ですら我を阻止すること能わず」
「我に纏わるもの全てを隠滅させ、我が新たな、数多の世界を造り出し、その規範となる」
「因果、因縁、輪廻すらも我が新たに構築する」
「そして、四劫を超越し、我が新たな人類の祖……新人祖となるのだ」 - ヴォルクルスや四凶を呼び出して。行きつく先は結局同じ世迷言……と言いたいが、SHOの「虚構の世界」がこれに待ったをかける。第2次OGのユーゼスは因子も知識も不足していたがために失敗したが、もしかしたら遙か遠い過去の、どこかの世界に存在した別のユーゼスは上手く立ち回り、万事を思い通りに運んで計画を成功させていたのかも知れない……。
- ここでいう愚帝はゲベル(愚帝については虚憶を補完する以前まではルアフの事だった)、神はアカシックレコードか太極であろう。監察者と監査者については不明。インスペクターやアインストのことだろうか。
- 「……彼奴らが未だ存在するのは、我が因縁、業の深さゆえか」
- しぶとく抵抗する鋼龍戦隊に対して。確かにそれもあるだろうが、何よりこの世界のユーゼスは詰めが甘すぎたというのが最も大きな理由だろう。
- ユーゼス「この流れはまさか……」
「否、そのようなことはあり得ぬ。これまでの我とは違う……決定的に違っている点がある……」
「クロスゲート、ガンエデン、アカシャ変動因子……これらは我の未来を変えるはず」
シュウ「ククク、どうしました? 今頃、自分の宿命に気づきましたか?」
ユーゼス「馬鹿な……同じ結果を迎えるなど……有り得ぬ」
キョウスケ「同じ結果といったな。つまり、今までのお前がおれ達のような存在に敗れていたということか」
ユーゼス「その運命を、今度こそ我は変える……! 呪輪廻から解脱し、新たな世界の創造主、新人祖となるのだ……!」 - 本作のユーゼスはαの彼と違い、イングラムが己の分身だった事実も、因果の鎖に繋がれている限り未来が変えられないことも知らないようだ。
今までとは異なるやり方を取らない限り、彼の願いは決して叶わないのだ。……ついでに言うと、もっとも深い因縁を持つイングラムの最期のモノローグは『何回目の、何人目の俺であろうと、迎える結末は全て同じ』である。なれば、同じ鎖に縛られているユーゼスだけが違うはずもなく……。 - ユーゼス「お、同じか……同じ結末なのか……!」
「な、何故だ……何故だ……!? 因子が決定的に違うのだぞ……ガンエデンを……クロスゲートを手に入れたのだ……!」
「私の邪魔をする者など……いないはず……!」
シュウ「フッ……目の前にいるでしょう?」
ユーゼス「わ、私がこんなところで……終わるはずがない……!」
「終わるはずが……ない……! そうだ、新人祖たる私が死ぬなどと……!」
「くっ、ふふふ……ふふふ……輪廻を解脱した私が……死ぬわけがない……くふっ、ふふふふ……」
「そうだ……私は世界を……全てを創る……ふふふっ……そう、全て……全てを……ふふふ」 - 撃破後。本人は全て上手くやったつもりだったが、実際には「虚憶」ではわからなかった部分、即ち敗北の因果を一挙に再現しただけに過ぎなかった。
因果律改変を目論み、自らの運命を自らのみによって変えようとする限り、何度輪廻しようともその結末は決して変わらないのである……。そしてこの後、シュウとイングの質問コンボで(当人たちにそのつもりはなかっただろうがある意味)ひどい断末魔を招くことに。 - シュウ「もう一度聞きます。クロスゲートを作ったのは、何者です? 何が目的なんです?」
ユーゼス「ふはははははははは!!」
「私だ! 私が造ったのだ! そう、あれは! 私が造るはずだったのだよ!!」
「クロスゲートもガンエデンも! 新たな世界も、人類も!! ははははは!! そう! 私が全て造るはずだったのだ!!」
「なのに、何を間違った!? 何が原因なのだ!? イルイか!? はははは! そうか! イルイだな!!」 - 自軍から敗因を突きつけられた中での一幕。世迷言と言いたいところだが、本作のユーゼスは虚憶によって過去作の記憶を持っており、さらにそもそもの始まりたる「SHO」の「虚構の世界」自体、その世界のユーゼスが造ったものである。これを考えると、どこかの世界のユーゼスは、本当に「クロスゲートもガンエデンも、新たな世界も、人類も」創り上げていたのかも知れない。ゆえに、このユーゼスもスパロボ作品一つ分の世界を本気で作ろうとしていた……あるいはOGの「古き人祖」とユーゼスは何か関係があるのかも知れない。
- イング「……そのイルイを取り込んでしまったのは誰だ?」
ユーゼス「私! この私だ!!」
イング「僕と言う運命変動因子を作ってしまったのは……誰だ?」
ユーゼス「それも私だぁぁぁぁぁ…………!!」 - 死に際。もはやそこには、過去の世界で絶対者として君臨した彼の面影はどこにもなかった……。
しかし、断末魔にネット上でネタにされたこの台詞を持ってくる辺り、スタッフが狙ったとしか思えない。
また、この最後の錯乱ぶりは絶対者のイメージの崩壊とともに、SHOでの大気浄化弾の実験失敗の際のユーゼスを再現しているとも言える(整形前の素顔であることも合わせて)。
かくしてユーゼスは倒れたが、同時にナシム・ガンエデンも破壊され、宇宙空間には「真の」クロスゲートが残り、彼らの来訪と次なる戦いの為の最後の「因子」がここに揃えられた……。
関連機体
- デビルガンダム(アルティメットガンダム)
- 「スーパーヒーロー作戦」では新西暦195年のユーゼスが作り出し、過去の新西暦155年に送り込む。そして新西暦155年のユーゼスがデビルガンダムを目撃して、40年後の新西暦195年で自身がそれを参考に作り出すという因果の鎖の連鎖で繋がっている存在であった。
- アンティノラ
- ジュデッカの試作機。複数機が製造されており、ユーゼスも自身の専用機を持つ。
- ジュデッカ
- αシリーズではユーゼスが作り出した機体であるが、「スーパーヒーロー作戦」では平行世界のラオデキヤが設計図を渡す描写がある。自身の専用機だけあってレビ機とは違い、特殊能力に分身を所持している。厄介な敵である。
- ズフィルード
- αシリーズではラオデキヤを含む、ジュデッカ・ゴッツォタイプ専用機。「スーパーヒーロー作戦」ではジュデッカと同じく平行世界のラオデキヤが設計図を渡していた。
- セプタギン
- OGシリーズではユーゼスが送り込み、DWではユーゼスの意思がセプタギン内部に存在していた。
- アダマトロン
- 第2次OGでナシムを取り込んだ姿。彼にとって前述の通り最悪の存在となってしまった。
- AI1
- 第二次OGにおいて、ゼストを生み出す為に使用したデビルガンダムの代わりに使用。似たような存在なので、確かに代用には最適だろう。ただし、本来の計画にはこのAI1は入っていなかったようである。そもそも金属細胞ラズムナニウムの元になったズフィルード・クリスタルは自前の技術である。むしろ無限の因果律演算のためにαで求めたサイバスターのラプラスコンピュータの代用と言えるかもしれない。
- ゼルファート
- 正体不明の謎の機体。過去か、どこかでユーゼスが関わった存在であるという。
考察
- 第3次αの用語辞典では「CPSの情報をユーゼスに与えたのは、バルマー戦役以前に平行世界から転移して来たイングラムである」と明言されている。どのような状況だったのかは描写が一切ないため不明だが、イングラムの脳にはSHOのユーゼスの記憶と人格を移植したナノマシンとCPSの端末(=簡易機能のみのCPS)が組み込まれていたため、そこから得たのではないかと思われる。
- SHOのユーゼスはCPSの因果律操作により、別次元の自分(スーパーロボット大戦のユーゼス)の記憶を得ており、同じことがCPSを作り上げたαのユーゼスにも起こっていた、あるいはイングラムの脳にあった人格転写ナノマシンから得たとすると、この疑問は解決される。
余談
- ユーゼスの名前の由来は「ウルトラマンを追う者」で、「ユー」が「Ultra」のU、「ゼス」が強い興味、関心を意味する「ゼスト」に由来している。
- 『DW』最終戦でイングラムの肉体を完全に乗っ取ったが、その声はαのユーゼスとは異なり(乃村健次氏が演じていた)キャストでは「仮面の男」となっていた。イングラムの肉体だったため違う声にしたのか、それとも声の設定を変えたのかは不明。第2次OGの設定を鑑みると若い頃と年を取った姿という違いがあるため声が違うということになる。
- シヴァー・ゴッツォの名前がヘブライ語で「7」を意味するシヴァーで、BGMの名称も「ZEST SEVEN」となっているのは、ウルトラマンの力を手にした超神ゼストの後継者…すなわち、ウルトラセブンのオマージュという意味が込められているという説が有力。さらにはシヴァーが作った人造人間であるハザルはヘブライ語で「帰る」の意で「帰ってきたウルトラマン」のオマージュとなり、ハザルの同位体であるエイスに至っては直球で「ウルトラマンA」のオマージュである。
- 明言されてはいないが、ユーゼスのモチーフとなったのは、『ヒーロー戦記』のアポロン総統と思われる。その正体であるギリアム・イェーガーはイングラムのモチーフとして知られているが、ギリアムの正義のヒーローとしての一面と悪の首領としての一面を二つに分けたのがイングラムとユーゼスであると言える。
- ギリアム役の田中秀幸氏は『ウルトラマンメビウス』以降のウルトラシリーズにてウルトラ兄弟の長兄・ゾフィーの声を演じており、偶然とは言え超神ゼスト・「ZEST SEVEN」・ハザル・エイスの事を考えると因縁めいたものになっている。
- 同じようなキャラにUXのノーヴル・ディランがいるが「過去の失敗の記憶を引き継がなかった」ユーゼスとは逆に「過去の失敗も全て糧として積み重ねる」という選択をした彼女は、これまた真逆に(形に差異はあれど)「ユーゼスを含め、過去のオリジナル敵勢力達の目的をほぼ全て達成する」という離れ業を成し遂げている。
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