「エルチ・カーゴ」の版間の差分
10行目: | 10行目: | ||
| タイトル = プロフィール | | タイトル = プロフィール | ||
| 種族 = 地球人([[シビリアン]]) | | 種族 = 地球人([[シビリアン]]) | ||
− | | 性別 = 女 | + | | 性別 = [[性別::女]] |
− | | 年齢 = | + | | 年齢 = [[年齢::16]]歳 |
| 所属 = カーゴ一家⇒[[イノセント]]⇒ソルト | | 所属 = カーゴ一家⇒[[イノセント]]⇒ソルト | ||
}} | }} | ||
20行目: | 20行目: | ||
『[[戦闘メカ ザブングル]]』の[[ヒロイン]]格。大物運び屋であるキャリング・カーゴの娘。[[イノセント]]とその文化に憧れており、文化の擁護者たるべく自前の劇団を持っているがかなりセンスがズレている。 | 『[[戦闘メカ ザブングル]]』の[[ヒロイン]]格。大物運び屋であるキャリング・カーゴの娘。[[イノセント]]とその文化に憧れており、文化の擁護者たるべく自前の劇団を持っているがかなりセンスがズレている。 | ||
− | 先天的な女王体質で人使いが荒く、がさつ、悪口、強欲、浮気性、癇癪持ちとおよそヒロインとは思えぬ強烈な個性の持ち主。その直接的な被害のほとんどはジロンと[[コトセット・メムマ|コトセット]] | + | 先天的な女王体質で人使いが荒く、がさつ、悪口、強欲、浮気性、癇癪持ちとおよそヒロインとは思えぬ強烈な個性の持ち主。その直接的な被害のほとんどはジロンと[[コトセット・メムマ|コトセット]]が請け負う。またインテリ好きの面食いで[[ビエル]]や[[アーサー・ランク]]にすっかり熱を上げる反面、ジロンを[[ラグ・ウラロ|ラグ]]と奪い合うシーンも。生身の戦闘能力も高く、投げナイフを得意としている。 |
− | グロッキー一家の襲撃による父の死後、[[キッド・ホーラ]] | + | グロッキー一家の襲撃による父の死後、[[キッド・ホーラ]]ら[[ブレーカー]]たちの離反が相次ぐ中、なし崩しに[[ジロン・アモス|ジロン]]とサンドラットの面々を部下に加えてカーゴ一家を見事に建て直した。ジロンとは次第に惹かれあっていき、恋敵となったラグと火花を散らすが、途中でイノセントに拉致されビエル失脚後はその計画を受け継いだ[[ドクター・マネ]]により洗脳されてしまい、その際は洗脳時は黒のビッタリしたインナーにピンクのハイレグの水着のコスチュームになった。これによりシビリアン軍隊の中でシビリアンのリーダーとして敵対するようになってしまい、以降エルチを取り戻す事が物語後半のジロン達の目的の一つになっていく。 |
何度もジロン達と対立していく事になるがジロン達に幾度と敗れる事となり、またその強力な洗脳故に対ジロンに拘り過ぎるあまり上官の[[ビラム・キイ]]と次第に対立することが増えていき、満足に補給を行えなくなる事を繰り返す程に追い込まれてしまう。結果的に不死の谷の戦いで[[キャリング]]は大破しジロンらの活躍によりイノセントから奪還される事になる。 | 何度もジロン達と対立していく事になるがジロン達に幾度と敗れる事となり、またその強力な洗脳故に対ジロンに拘り過ぎるあまり上官の[[ビラム・キイ]]と次第に対立することが増えていき、満足に補給を行えなくなる事を繰り返す程に追い込まれてしまう。結果的に不死の谷の戦いで[[キャリング]]は大破しジロンらの活躍によりイノセントから奪還される事になる。 | ||
− | + | 終盤アーサーの身を犠牲にした行動により洗脳を解かれ、正気を取り戻す。最終決戦では[[ドクター・マネ]]と決着を付け全ての元凶の[[カシム・キング]]を倒す戦闘に再び参加するが、最終話でカシムによるICBMの暴発の閃光及びザブングルのキャノピーの破片が目に直撃したことにより失明、決戦終結後に[[ファットマン・ビッグ|ファットマン]]が死んだ(と思われていた)ショックと失明や今までの言動の贖罪として荒野に独りザブングルを駆り飛び出すが、迎えに来たジロンの呼びかけに応え、仲間と共に生きていくことを決意する。 劇場版『ザブングル・グラフティ』では、復活した[[アーサー・ランク]]によって視力を回復することが示唆される。 | |
ザブングルの作風でそこまで深刻には感じないものの、'''父親やコンドルなど思い人を失い敵側に洗脳され主人公たちと長い間敵対し最後には失明してしまう'''という富野作品のヒロイン内でも死ぬ以外の流れでは中々ハードな境遇であり作中内で最も波乱万丈を体現しているキャラ。劇場版での改変も富野氏が「誰も死なない作品にしたのにTV版でのアーサーの死とエルチの失明が作品全体のムードに対して、後味の悪い物として、心に引っかかっていたため」と思ったためである。 | ザブングルの作風でそこまで深刻には感じないものの、'''父親やコンドルなど思い人を失い敵側に洗脳され主人公たちと長い間敵対し最後には失明してしまう'''という富野作品のヒロイン内でも死ぬ以外の流れでは中々ハードな境遇であり作中内で最も波乱万丈を体現しているキャラ。劇場版での改変も富野氏が「誰も死なない作品にしたのにTV版でのアーサーの死とエルチの失明が作品全体のムードに対して、後味の悪い物として、心に引っかかっていたため」と思ったためである。 | ||
34行目: | 34行目: | ||
=== [[αシリーズ]] === | === [[αシリーズ]] === | ||
;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦α外伝}} | ;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦α外伝}} | ||
− | : | + | :初登場作品。[[ウォーカーマシン]]パイロットとして[[スポット参戦]]→非戦闘キャラ→敵キャラ→WMパイロットとして再びスポット参戦→[[アイアン・ギアー]]サブパイロットと、物語が進むにつれ立ち位置が大きく変わる。[[隠し要素/α外伝#ブラッカリィ&エルチ・カーゴWMパイロット化|隠し要素]]を満たせばサブパイロットとしてではなく、[[ブラッカリィ]]と共にWMパイロットとして復帰する。 |
− | :WMパイロットとしては可もなく不可もない程度の能力だが、[[底力]]のほかに珍しく指揮官1を持ち援護も3まで上がる上に、[[加速]]、[[覚醒]]を覚えるため耐久力を上げれば前線での支援、援護役として非常に優秀。また、[[ジロン・アモス|ジロン]] | + | :WMパイロットとしては可もなく不可もない程度の能力だが、[[底力]]のほかに珍しく指揮官1を持ち援護も3まで上がる上に、[[加速]]、[[覚醒]]を覚えるため耐久力を上げれば前線での支援、援護役として非常に優秀。また、[[ジロン・アモス|ジロン]]との[[信頼補正]]もある。敵になった際も能力は変わらないため敵の中ではそれ程能力は高くないが、搭乗機がランドシップなので底力が厄介。 |
:イノセントとの最終決戦でマップ上にいる([[搭載]]は不可)場合、[[カシム・キング]]を削った際に[[ドクター・マネ]]追撃イベント、クリア時には視力を失うイベントが発生するが、ムーンレィスの医療技術で視力を回復する。 | :イノセントとの最終決戦でマップ上にいる([[搭載]]は不可)場合、[[カシム・キング]]を削った際に[[ドクター・マネ]]追撃イベント、クリア時には視力を失うイベントが発生するが、ムーンレィスの医療技術で視力を回復する。 | ||
:隠し要素の成立とは直接関係は無いが、選択ルートの関係上[[コン・バトラーV]]と[[ボルテスV]]だけで一時的に戦わなければならないステージを通ることになるので、エルチのWMパイロット復帰を狙うならこの両機は使っていなくても多少育てておいたほうが楽になる。 | :隠し要素の成立とは直接関係は無いが、選択ルートの関係上[[コン・バトラーV]]と[[ボルテスV]]だけで一時的に戦わなければならないステージを通ることになるので、エルチのWMパイロット復帰を狙うならこの両機は使っていなくても多少育てておいたほうが楽になる。 | ||
42行目: | 42行目: | ||
;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦Z}} | ;{{参戦作品 (人物)|スーパーロボット大戦Z}} | ||
:原作終了後で参戦。今回はグラフィティ版ということで視力も回復しており、最後まで[[アイアン・ギアー]]のメインパイロットを務める。 | :原作終了後で参戦。今回はグラフィティ版ということで視力も回復しており、最後まで[[アイアン・ギアー]]のメインパイロットを務める。 | ||
− | :アイアン・ギアーが出撃できない[[宇宙]]ステージなどでは[[ファットマン・ビッグ|ファットマン]]と共に一時的にWMパイロットとしても使用できる。パイロット能力は専属の[[ブルメ]]達よりも高いがファットマンには及ばない。[[性格]]は超強気で[[戦艦]]というより巨大[[変形]] | + | :アイアン・ギアーが出撃できない[[宇宙]]ステージなどでは[[ファットマン・ビッグ|ファットマン]]と共に一時的にWMパイロットとしても使用できる。パイロット能力は専属の[[ブルメ]]達よりも高いがファットマンには及ばない。[[性格]]は超強気で[[戦艦]]というより巨大[[変形]]ロボといえるアイアン・ギアーの戦闘的運用に必要な[[精神コマンド]]を[[コトセット・メムマ|コトセット]]、ファットマンと分け合っており完全攻撃タイプ。唯一の例外が「[[補給]]」。 |
;[[第2次スーパーロボット大戦Z]]([[第2次スーパーロボット大戦Z破界篇|破界篇]]/[[第2次スーパーロボット大戦Z再世篇|再世篇]]) | ;[[第2次スーパーロボット大戦Z]]([[第2次スーパーロボット大戦Z破界篇|破界篇]]/[[第2次スーパーロボット大戦Z再世篇|再世篇]]) | ||
:ヒロインなので今回も参戦。しかし、アイアン・ギアーは登場せず[[ザブングル]]のパイロット固定。エースボーナスが資金稼ぎに強力だが、能力は平凡な上何よりザブングルが一人乗りとなり(『再世篇』ではサブパイロットにファットマンが入る)、今までのようにサブパイロットで精神コマンドを補填するということが出来なくなったので無理は禁物。 | :ヒロインなので今回も参戦。しかし、アイアン・ギアーは登場せず[[ザブングル]]のパイロット固定。エースボーナスが資金稼ぎに強力だが、能力は平凡な上何よりザブングルが一人乗りとなり(『再世篇』ではサブパイロットにファットマンが入る)、今までのようにサブパイロットで精神コマンドを補填するということが出来なくなったので無理は禁物。 | ||
54行目: | 54行目: | ||
艦長職とパイロットを兼任している為、運用状況に応じて変化する能力が有る事に注意。 | 艦長職とパイロットを兼任している為、運用状況に応じて変化する能力が有る事に注意。 | ||
− | 『α外伝』での終盤は、ルートやフラグにより、パイロットor(艦長名義の)[[アイアン・ギアー]] | + | 『α外伝』での終盤は、ルートやフラグにより、パイロットor(艦長名義の)[[アイアン・ギアー]]専用サブパイロットのどちらかになるかを選べるが、他の隠し要素との兼ね合いに注意。また射撃系格闘重視型(パイロット)、射撃系防御重視型(専用サブ)と成長タイプが変化し能力が変動するものの、サブパイロットの能力は[[精神ポイント|SP]]以外戦闘とは無関係なので気にしなくてもいい。 |
『Z』ではプレイスタイルに関係なく、艦長→パイロット→艦長と固定されているので『α外伝』と比べると汎用性にかけるのが残念。 | 『Z』ではプレイスタイルに関係なく、艦長→パイロット→艦長と固定されているので『α外伝』と比べると汎用性にかけるのが残念。 | ||
82行目: | 82行目: | ||
:指揮官を持ちながら、高い援護Lを所持している味方側でも珍しいパイロット。彼女の能力を活かすなら、乗ってきた[[ブラッカリィ]]に乗せて運用してもいい。 | :指揮官を持ちながら、高い援護Lを所持している味方側でも珍しいパイロット。彼女の能力を活かすなら、乗ってきた[[ブラッカリィ]]に乗せて運用してもいい。 | ||
− | === [[小隊長能力]] | + | === [[小隊長能力|隊長効果/艦長効果]] === |
;隣接する味方の獲得資金+20% | ;隣接する味方の獲得資金+20% | ||
:『[[スーパーロボット大戦Z|Z]]』で採用。艦長時の能力。 | :『[[スーパーロボット大戦Z|Z]]』で採用。艦長時の能力。 | ||
200行目: | 200行目: | ||
;「嫌いなわけないでしょ・・」「嫌いなわけないじゃない!」 | ;「嫌いなわけないでしょ・・」「嫌いなわけないじゃない!」 | ||
:最終話ラストで失明と迷惑をかけたことにより、仲間の元を飛び出した件でジロンに自分や仲間たちの事が嫌いな事を質問されての返答。 | :最終話ラストで失明と迷惑をかけたことにより、仲間の元を飛び出した件でジロンに自分や仲間たちの事が嫌いな事を質問されての返答。 | ||
+ | |||
== スパロボシリーズの名(迷)台詞 == | == スパロボシリーズの名(迷)台詞 == | ||
;「それに、ノリが何となく豹馬や健一達と似てるわね…」 | ;「それに、ノリが何となく豹馬や健一達と似てるわね…」 | ||
220行目: | 221行目: | ||
== 余談 == | == 余談 == | ||
*「癖の強い性格で最初味方側だったが敵側になり対立し最終的に失明してしまう女性キャラクター」という点は同じ富野監督作品の『[[機動戦士Vガンダム]]』の[[カテジナ・ルース]]と共通点が多い。しかしカテジナはあくまで(小説版では強化人間という設定があるものの)自分の意思で敵対したのに対しエルチは完全に被害者サイドであり上記の劇場版の改変等の経緯などその違いが大きく表れている。 | *「癖の強い性格で最初味方側だったが敵側になり対立し最終的に失明してしまう女性キャラクター」という点は同じ富野監督作品の『[[機動戦士Vガンダム]]』の[[カテジナ・ルース]]と共通点が多い。しかしカテジナはあくまで(小説版では強化人間という設定があるものの)自分の意思で敵対したのに対しエルチは完全に被害者サイドであり上記の劇場版の改変等の経緯などその違いが大きく表れている。 | ||
− | * | + | *声優の横尾氏はインタビューなどで、オーディションはチル役を受けに行き、ついでに受けたエルチ役で合格したことを明らかにしている<ref>双葉社『戦闘メカ ザブングル大全』156頁。</ref>。 |
+ | |||
+ | == 脚注 == | ||
+ | <references /> | ||
{{DEFAULTSORT:えるち かあこ}} | {{DEFAULTSORT:えるち かあこ}} | ||
[[Category:登場人物あ行]] | [[Category:登場人物あ行]] | ||
[[Category:戦闘メカ ザブングル]] | [[Category:戦闘メカ ザブングル]] |
2022年5月24日 (火) 22:03時点における版
エルチ・カーゴ | |
---|---|
登場作品 | 戦闘メカ ザブングル |
声優 | 横尾まり |
デザイン | 湖川友謙 |
初登場SRW | スーパーロボット大戦α外伝 |
SRWでの分類 |
パイロット サブパイロット |
プロフィール | |
---|---|
種族 | 地球人(シビリアン) |
性別 | 女 |
年齢 | 16歳 |
所属 | カーゴ一家⇒イノセント⇒ソルト |
エルチ・カーゴは『戦闘メカ ザブングル』の登場人物。
概要
『戦闘メカ ザブングル』のヒロイン格。大物運び屋であるキャリング・カーゴの娘。イノセントとその文化に憧れており、文化の擁護者たるべく自前の劇団を持っているがかなりセンスがズレている。
先天的な女王体質で人使いが荒く、がさつ、悪口、強欲、浮気性、癇癪持ちとおよそヒロインとは思えぬ強烈な個性の持ち主。その直接的な被害のほとんどはジロンとコトセットが請け負う。またインテリ好きの面食いでビエルやアーサー・ランクにすっかり熱を上げる反面、ジロンをラグと奪い合うシーンも。生身の戦闘能力も高く、投げナイフを得意としている。
グロッキー一家の襲撃による父の死後、キッド・ホーラらブレーカーたちの離反が相次ぐ中、なし崩しにジロンとサンドラットの面々を部下に加えてカーゴ一家を見事に建て直した。ジロンとは次第に惹かれあっていき、恋敵となったラグと火花を散らすが、途中でイノセントに拉致されビエル失脚後はその計画を受け継いだドクター・マネにより洗脳されてしまい、その際は洗脳時は黒のビッタリしたインナーにピンクのハイレグの水着のコスチュームになった。これによりシビリアン軍隊の中でシビリアンのリーダーとして敵対するようになってしまい、以降エルチを取り戻す事が物語後半のジロン達の目的の一つになっていく。
何度もジロン達と対立していく事になるがジロン達に幾度と敗れる事となり、またその強力な洗脳故に対ジロンに拘り過ぎるあまり上官のビラム・キイと次第に対立することが増えていき、満足に補給を行えなくなる事を繰り返す程に追い込まれてしまう。結果的に不死の谷の戦いでキャリングは大破しジロンらの活躍によりイノセントから奪還される事になる。 終盤アーサーの身を犠牲にした行動により洗脳を解かれ、正気を取り戻す。最終決戦ではドクター・マネと決着を付け全ての元凶のカシム・キングを倒す戦闘に再び参加するが、最終話でカシムによるICBMの暴発の閃光及びザブングルのキャノピーの破片が目に直撃したことにより失明、決戦終結後にファットマンが死んだ(と思われていた)ショックと失明や今までの言動の贖罪として荒野に独りザブングルを駆り飛び出すが、迎えに来たジロンの呼びかけに応え、仲間と共に生きていくことを決意する。 劇場版『ザブングル・グラフティ』では、復活したアーサー・ランクによって視力を回復することが示唆される。
ザブングルの作風でそこまで深刻には感じないものの、父親やコンドルなど思い人を失い敵側に洗脳され主人公たちと長い間敵対し最後には失明してしまうという富野作品のヒロイン内でも死ぬ以外の流れでは中々ハードな境遇であり作中内で最も波乱万丈を体現しているキャラ。劇場版での改変も富野氏が「誰も死なない作品にしたのにTV版でのアーサーの死とエルチの失明が作品全体のムードに対して、後味の悪い物として、心に引っかかっていたため」と思ったためである。
登場作品と役柄
アイアン・ギアーでの戦闘中にコトセットと繰り広げる乱暴な掛け合いの数々は、ゲームでも見事に再現されている。
αシリーズ
- スーパーロボット大戦α外伝
- 初登場作品。ウォーカーマシンパイロットとしてスポット参戦→非戦闘キャラ→敵キャラ→WMパイロットとして再びスポット参戦→アイアン・ギアーサブパイロットと、物語が進むにつれ立ち位置が大きく変わる。隠し要素を満たせばサブパイロットとしてではなく、ブラッカリィと共にWMパイロットとして復帰する。
- WMパイロットとしては可もなく不可もない程度の能力だが、底力のほかに珍しく指揮官1を持ち援護も3まで上がる上に、加速、覚醒を覚えるため耐久力を上げれば前線での支援、援護役として非常に優秀。また、ジロンとの信頼補正もある。敵になった際も能力は変わらないため敵の中ではそれ程能力は高くないが、搭乗機がランドシップなので底力が厄介。
- イノセントとの最終決戦でマップ上にいる(搭載は不可)場合、カシム・キングを削った際にドクター・マネ追撃イベント、クリア時には視力を失うイベントが発生するが、ムーンレィスの医療技術で視力を回復する。
- 隠し要素の成立とは直接関係は無いが、選択ルートの関係上コン・バトラーVとボルテスVだけで一時的に戦わなければならないステージを通ることになるので、エルチのWMパイロット復帰を狙うならこの両機は使っていなくても多少育てておいたほうが楽になる。
Zシリーズ
- スーパーロボット大戦Z
- 原作終了後で参戦。今回はグラフィティ版ということで視力も回復しており、最後までアイアン・ギアーのメインパイロットを務める。
- アイアン・ギアーが出撃できない宇宙ステージなどではファットマンと共に一時的にWMパイロットとしても使用できる。パイロット能力は専属のブルメ達よりも高いがファットマンには及ばない。性格は超強気で戦艦というより巨大変形ロボといえるアイアン・ギアーの戦闘的運用に必要な精神コマンドをコトセット、ファットマンと分け合っており完全攻撃タイプ。唯一の例外が「補給」。
- 第2次スーパーロボット大戦Z(破界篇/再世篇)
- ヒロインなので今回も参戦。しかし、アイアン・ギアーは登場せずザブングルのパイロット固定。エースボーナスが資金稼ぎに強力だが、能力は平凡な上何よりザブングルが一人乗りとなり(『再世篇』ではサブパイロットにファットマンが入る)、今までのようにサブパイロットで精神コマンドを補填するということが出来なくなったので無理は禁物。
関連作品
- リアルロボット戦線
- アマンダラに洗脳され、ザブングルに乗り敵として登場。洗脳を解けば仲間になる。しかしシロッコルートではそもそも登場せず、ラズロルートでも選択肢次第で未登場、シャアルートでも永久離脱する可能性があるなど、いささか不遇である。
パイロットステータス
能力値
艦長職とパイロットを兼任している為、運用状況に応じて変化する能力が有る事に注意。
『α外伝』での終盤は、ルートやフラグにより、パイロットor(艦長名義の)アイアン・ギアー専用サブパイロットのどちらかになるかを選べるが、他の隠し要素との兼ね合いに注意。また射撃系格闘重視型(パイロット)、射撃系防御重視型(専用サブ)と成長タイプが変化し能力が変動するものの、サブパイロットの能力はSP以外戦闘とは無関係なので気にしなくてもいい。
『Z』ではプレイスタイルに関係なく、艦長→パイロット→艦長と固定されているので『α外伝』と比べると汎用性にかけるのが残念。
精神コマンド
特殊技能(特殊スキル)
- α外伝
- 底力、指揮官L1、援護攻撃L3
- Z、第2次Z
- 底力、指揮官、援護攻撃
- 指揮官を持ちながら、高い援護Lを所持している味方側でも珍しいパイロット。彼女の能力を活かすなら、乗ってきたブラッカリィに乗せて運用してもいい。
隊長効果/艦長効果
- 隣接する味方の獲得資金+20%
- 『Z』で採用。艦長時の能力。
- 小隊攻撃の最終ダメージ+20%
- 『Z』で採用。パイロット時の能力。
エースボーナス
- 獲得資金+50%
- 『第2次Z』で採用。
人間関係
カーゴ一家
- ジロン・アモス
- 劇中散々罵り合う間柄だが、次第に惹かれあっていき、最終的に結ばれる。
- コトセット・メムマ
- アイアン・ギアーの副長。無茶ばかり言い立てるせいで彼の頭痛の種で胃痛の原因。
- ファットマン・ビッグ
- ボディガード。エルチは彼の命の恩人でもある。盲目的に慕われるが番犬のように扱う。完全に邪険にしている訳では無く、最終話ではジロンと共に彼の生還を喜んでいた。
- ラグ・ウラロ
- ジロンを巡り、鞘当てを繰り返す最大のライバル。やはり、戦闘中は散々罵り合う。
- ブルメ
- ラグと同じく彼に皮肉を言われる事も多い。
- ダイク
- ブルメ程ではないが、彼に突っ込まれる事も少なくない。
- キャリング・カーゴ
- エルチの実父で有力な交易商人。キャリングが娘を溺愛していた反面、エルチは反発していたが、第4話で死亡した際は悲嘆に暮れた。SRW未登場。
- プロポピエフ一座
- エルチが文化の興隆という事で持っていた劇団で、座長であるプロポピエフとその妻であるダンサーのローズ、ルル・ミミ・キキの三人のダンサーで構成される(ちなみにキキのみオカマ)。作中ではアイアン・ギアーの砲撃要員や戦闘支援を行う事が多い。SRW未登場。
ブレーカー
- キッド・ホーラ
- 旧カーゴ一家の雇われブレーカー。彼から惚れられているが、エルチにはそんな気はこれっぽっちも無い。
- ゲラバ・ゲラバ
- 旧カーゴ一家の雇われブレーカー。27話ではエルチを拉致する役割を担う。
- ティンプ・シャローン
- ホーラと同じく彼にも惚れられていた。
- カラス・カラス
- 父の旧友。ホーラの謀略によって対立関係となる。
- グレタ・カラス
- 彼女の初登場時、その奇抜な格好に驚いていた。その後は自分の副官となる。
- ガウツ・ガム
- 洗脳後のイノセント軍の指揮官になった後の副官。しかし、エルチに反発して戦線離脱する。SRW未登場。
- エミカ・ハーベ
- ガウツ、グレタに続く三人目の副官で、前二人と違って信頼関係があった。SRW未登場。
イノセント
- ビエル
- エルチの憧れの人。彼女の洗脳などにも関わるが、全てはジロンたちへの期待によるもの。失脚後は彼女を救おうとするジロンたちのために力を貸す。
- ドワス
- 当初はイノセントとの取引相手としての関係であったが、イノセント側になった後は直属の上官となる。
- ビラム・キイ
- エルチの洗脳を主導した人物で洗脳後は自身の上官となる。
- ドクター・マネ
- エルチの洗脳を行なった人物。
- アーサー・ランク
- TV版劇中では洗脳の身代わりとなって亡くなった。アーサー様と慕う。
- カシム・キング
- エルチが洗脳された際、彼の人格が使用されていた。その因縁もあって最終決戦でカシムを追い詰めるのはエルチの役割になる。
その他
- メディック・コルト
- 洗脳されたエルチの治療を担う。
- エル・コンドル
- SRW未登場。18話で家出をしながらも窮地に陥ったエルチを助けた男。男気のある美形で、文化的な面もあったことでエルチは即座に惚れる。しかし、実は反イノセントとして戦い続けたコンドル家の最後の生き残りと言う背景があり、最後はコンドル家が代々守り続けていた領地を守るという誇りの為、ホーラと戦い死亡した。
他作品との人間関係
ガンダムシリーズ
- ジュドー・アーシタ、エルピー・プル、ウッソ・エヴィン、マーベット・フィンガーハット
- 『α外伝』では、素性を隠した彼らが正体不明なのにも気にせずに、彼らを気に入ってスカウトした。
- ジャミル・ニート
- 『α外伝』では、ビエルからの依頼でガリア大陸から海を渡り北アメリア大陸に上陸した後に、情報を得るべく彼が指揮するフリーデンに接触した。
- ウィッツ・スー、ロアビィ・ロイ
- 『α外伝』では、フリーのモビルスーツ乗りである彼らが、ついさっきまでフリーデンにいたとは知らずに、彼らを気に入ってスカウトした。
- グエン・サード・ラインフォード
- 『α外伝』『Z』では親しい仲。文化的な色男にめっぽう弱いため、グエンの要請や頼みを受ける事は多い。
スーパー系
- ボス
- 『α外伝』では、気絶ししていた彼をアイアン・ギアーへ連れて行きメディックに手当てをさせた。
- 剣鉄也、炎ジュン
- 『α外伝』では、キッドが抜けた穴を埋めるために、こちらからの情報提供と短期間という条件付きで彼らを用心棒として雇い入れた。
- ボルテスチーム(剛健一、峰一平、剛大次郎、剛日吉、岡めぐみ)
- 『α外伝』では、ビックマンによって拉致されていた彼らが鉄也達が探していた仲間だと知り、アイアン・ギアーに迎え入れ保護した。
- 神北兵左衛門
名台詞
- 「私の夢はね、この地球に薫り高い文化の花を咲かせることなの」
- 第1話で自前の劇団に指導していた際の台詞。『α外伝』では未来に来た直後の鉄也と会話した際にDVEで再現されており、『Z』では何故かWMパイロット時の戦闘セリフとしても使われている。
- 「文化人はね、暴力は使わないのよ。あなたも勉強しなさいな」
- 第6話でラグと言い争いになった際、ラグにナイフを突きつけての台詞。当然ラグはこの矛盾に突っ込むが、エルチも自認していたらしく努力して文化人になると宣言する。
- 「あんた、ジロンの何なのよ!?」
- 第6話でジロンのザブングルに同乗し、その後にザブングルから降りようとしないラグに激怒した際の台詞。第6話のタイトルがベースとなっている。
- 「こんな大事な時に自分勝手に飛び出すような人はクルーじゃないって事よ。あたしは艦長としては認めないわ!」
- 20話でアイアン・ギアーを出奔したラグの行動に対する批判。しかし、そのエルチ自身も18話で勝手にアイアン・ギアーから家出をしており、人の事は言えない。
- 「あたしは…艦長の重責に押し潰されそうになったから…でも、ラグは違うわ!自分勝手なだけよ!」
- 21話でラグを批難するエルチに人のことは言えていないと言うダイクへの反論。しかしエルチも自分勝手であるのに違いない。
- 「艦長はだ~れ?」
コトセット「ど、どうぞ…」 - 24話で指揮を出すコトセットに釘を刺した台詞。スパロボでは戦闘台詞の掛け合いとなる。
- (この世界の掟は三日が過ぎればお終い。でも、あたしはどうしてラグのことに拘るのかしら…? 昔のジロンの敵討ちと同じことをやっているのね、あたし…。でもねぇ、このあたしの気持ちも本当なのよね…。ず~っと拘っている。あのジロンが、何もかも変えてしまったのかしら…)
- 第25話、ラグとのわだかまりが未だに残っている事でジロン達に愚痴られた後、「三日の掟」に対して疑問に思うようになる。この辺りからエルチの疎外感が描写されていくようになる。
- 「残したくないのよ…パパの執念みたいの残っているの嫌だもん」
- 26話で旧アイアン・ギアーが爆発するのをジロンと見届けた際、直す事も出来たんじゃないかと言うジロンに対して。
- 「目の前にいるの?煙幕を張っているんじゃないの!?真っ暗よ、周りが」
- 第31話。洗脳後、イノセントとアイアン・ギアー側との戦いで脱出し、途中でダイクと再会した際に目の前に居るダイクに気付かなかった際の台詞。ダイクは火薬が目に入ったのだと思ってアイアン・ギアーに連れて行くが、実際は洗脳が進んでいた事を暗示している。
- 「あんたみたいな恐ろしい男、生かしておくものか! あんたみたいな…恐ろしい男!!」
- 同話、ジロンと対面した際に彼にバズーカを向ける。逃げ回るシーンはザブングルらしくコミカルだが説得しようとするジロンの台詞はシリアスであり中々切ないシーン。この後、ジロンから何度も口づけされ一瞬だけ正気を取り戻した。『α外伝』ではDVEに。
- 「ジロン…好きよ。なんだ!?この言葉、敵を好きになれる訳じゃないでしょ!」
- 39話で酒を飲んで酔った際に漏らした台詞。この台詞から洗脳後も決して過去の事を忘れた訳は無いのだが、まだまだジロン達への敵視を続ける事になる。
- 「優しくって強そうで逞しくって頑固!気にいったわ!」
- 新型ランドシップであるエンペラー改を与えられた際、この台詞を言って父親の名であるキャリングと名付ける。洗脳されながらも心の奥底では表向き反発しながら慕っていた父親への想いが残っていた事が窺える。
- 「全部取る事ないでしょ!?アンタ達はこうやって女を虐めて楽しんでるんでしょ!?」
- 46話で仲間たちの元に戻ったものの洗脳が解けない為にもしもの事態を踏まえラグやビリン、マリアから身体調査を受けるシーン。台詞の通り服を全て脱がされて全裸にされビリンに銃口を突き付けられるというサービスシーンながら中々強烈な場面。ちなみにその後ジロンが部屋を開けてしまいラッキースケベを起こしてしまう。
- 「ねぇファットマンはどうしたの?いないの・・・?」
- 「ファットマンの匂いが・・する・・。ファットマン・・ファットマン!?」
- 最終話にて失明でファットマンの服の欠片が見えず、服の匂いで彼の死を察して(生きていたが)号泣してしまう
- 「嫌いなわけないでしょ・・」「嫌いなわけないじゃない!」
- 最終話ラストで失明と迷惑をかけたことにより、仲間の元を飛び出した件でジロンに自分や仲間たちの事が嫌いな事を質問されての返答。
スパロボシリーズの名(迷)台詞
- 「それに、ノリが何となく豹馬や健一達と似てるわね…」
- 『α外伝』第22話「謎のランドシップ」より。WM状態のアイアン・ギアーとダイターン3が対峙した際、いつもの名乗りを挙げた万丈に対して。
- 「私はエルチ…イノセントの戦士エルチ=ザ=グレートだ!」
- 『α外伝』第29話熟練度15以上ルート「女いろいろ万華鏡」or熟練度14以下ルート「女の心をあやつれば」より。洗脳された後にジロン達の元へ敵として現れた際の名乗り。この突拍子もない名乗りにジロン達は驚き、ブルメに至っては前者のシナリオでは「マジンガーじゃあるまいし!」と突っ込む。
- 「説明してくださいよ、兵左衛門さん!これは一体どういうことなんです!?」
- 『Z』ランドルート第36話「示される明日」より。ザフト・エゥーゴ部隊が自分たちを敵視していることを疑問に思って尋ねるが、彼からは返答を拒否されてしまう。
搭乗機体
- アイアン・ギアー
- 彼女が父親から受け継いで艦長を務める。
- ザブングル
- ラグに次いで搭乗機会が多く、最終決戦では彼女がザブングルに搭乗した。
- ギア・ギア
- 洗脳後に与えられたアイアン・ギアーの同型艦。
- キャリング
- エンペラー改級ランドシップ。エルチは無意識に父親の名前をつける事になる。
余談
- 「癖の強い性格で最初味方側だったが敵側になり対立し最終的に失明してしまう女性キャラクター」という点は同じ富野監督作品の『機動戦士Vガンダム』のカテジナ・ルースと共通点が多い。しかしカテジナはあくまで(小説版では強化人間という設定があるものの)自分の意思で敵対したのに対しエルチは完全に被害者サイドであり上記の劇場版の改変等の経緯などその違いが大きく表れている。
- 声優の横尾氏はインタビューなどで、オーディションはチル役を受けに行き、ついでに受けたエルチ役で合格したことを明らかにしている[1]。
脚注
- ↑ 双葉社『戦闘メカ ザブングル大全』156頁。