「打ち切り」の版間の差分
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集 |
(→余談 ) |
||
(4人の利用者による、間の5版が非表示) | |||
1行目: | 1行目: | ||
− | + | '''打ち切り'''は、継続的に行われている物事を、開始時に打ち出したプランを未達成のまま終了させること。 | |
アニメのTV放送の場合、事前に兆候が見られる場合、打ち切り回避の手段として「[[テコ入れ]]」が行われる。テコ入れが成功すれば事なきを得るが失敗した場合、あえなくそのまま打ち切りとなる。 | アニメのTV放送の場合、事前に兆候が見られる場合、打ち切り回避の手段として「[[テコ入れ]]」が行われる。テコ入れが成功すれば事なきを得るが失敗した場合、あえなくそのまま打ち切りとなる。 | ||
17行目: | 17行目: | ||
:スポンサーの撤退・倒産によって予算が下りなくなり、以降の作品制作が不可能になるというパターン。主な例として『[[蒼き流星SPTレイズナー]]』の三洋電機(撤退)、『[[合身戦隊メカンダーロボ]]』のブルマァク(倒産)などがある。 | :スポンサーの撤退・倒産によって予算が下りなくなり、以降の作品制作が不可能になるというパターン。主な例として『[[蒼き流星SPTレイズナー]]』の三洋電機(撤退)、『[[合身戦隊メカンダーロボ]]』のブルマァク(倒産)などがある。 | ||
− | 基本的に番組の放送期間の短縮という形になることが多いが、方針が決定するタイミングと残された話数によって番組側の方針転換の可否が大きく左右されることになる。あまりにもスケジュールが切迫している場合は、[[伏線]] | + | 基本的に番組の放送期間の短縮という形になることが多いが、方針が決定するタイミングと残された話数によって番組側の方針転換の可否が大きく左右されることになる。あまりにもスケジュールが切迫している場合は、[[伏線]]などを回収出来ずに物語が無理矢理終了してしまう場合もある(『蒼き流星SPTレイズナー』など)。 |
− | 3. | + | 3.以外の要因で打ち切りが発生した場合、その放送枠の穴を埋めるために「つなぎ番組」(「穴埋め番組」ともいう)が急遽後番組に用意されることになり、それらの番組は当初の放送予定が変更されて後番組に据えられたり、つなぎ番組自体が逼迫したスケジュールで製作されたりする(前者は『[[ギャラクシーエンジェル]]』第2期、後者は『[[ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU]]』など)。 |
なお、1990年代後半を境にアニメ全体の購買対象の変遷(玩具販促→映像ソフト販促、キッズ向け→ハイターゲット向け)があり、また初めから話数を決められて延長も短縮もなく制作される形態が主流となっている。予算面についても、広告代理店や映像・音楽メーカーなど複数の企業が共同出資する「製作委員会方式」が導入され、以降は制作困難に陥る打ち切りパターンは殆ど見られなくなっている。 | なお、1990年代後半を境にアニメ全体の購買対象の変遷(玩具販促→映像ソフト販促、キッズ向け→ハイターゲット向け)があり、また初めから話数を決められて延長も短縮もなく制作される形態が主流となっている。予算面についても、広告代理店や映像・音楽メーカーなど複数の企業が共同出資する「製作委員会方式」が導入され、以降は制作困難に陥る打ち切りパターンは殆ど見られなくなっている。 | ||
25行目: | 25行目: | ||
これらの代表例として『[[スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター]]』場合は旭プロダクション(制作)、バンダイ(玩具)、バンプレスト(アミューズメント)、バンダイナムコゲームス(ゲーム)、創通(広告)、ランティス(音楽)、バンダイビジュアル(映像)、アスキー・メディアワークス(出版)による共同制作委員会「SRWOG PROJECT」とし、窮乏な制作体制を2クール全26話で放送を全うした。 | これらの代表例として『[[スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター]]』場合は旭プロダクション(制作)、バンダイ(玩具)、バンプレスト(アミューズメント)、バンダイナムコゲームス(ゲーム)、創通(広告)、ランティス(音楽)、バンダイビジュアル(映像)、アスキー・メディアワークス(出版)による共同制作委員会「SRWOG PROJECT」とし、窮乏な制作体制を2クール全26話で放送を全うした。 | ||
− | また、逆に再放送などで再評価された作品や、『[[太陽の牙ダグラム]]』『[[超時空要塞マクロス]]』『[[六神合体ゴッドマーズ]]』『[[星銃士ビスマルク]] | + | また、逆に再放送などで再評価された作品や、『[[太陽の牙ダグラム]]』『[[超時空要塞マクロス]]』『[[六神合体ゴッドマーズ]]』『[[星銃士ビスマルク]]』のように番組人気のために制作スケジュールが延長されたもの、スパロボなどを含めたゲーム作品などで知名度が上がったことにより[[続編]]またはリメイクが制作された作品も存在する(『ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU』『[[鋼鉄神ジーグ]]』など)。 |
=== 主な打ち切り作品 === | === 主な打ち切り作品 === | ||
32行目: | 32行目: | ||
:なお、スポンサー倒産後から残りの話数は、ほぼ大半を既存フィルムの再編集で乗り切ったという逸話がある。 | :なお、スポンサー倒産後から残りの話数は、ほぼ大半を既存フィルムの再編集で乗り切ったという逸話がある。 | ||
;[[闘将ダイモス]] | ;[[闘将ダイモス]] | ||
− | :3. | + | :3.に該当。同作の打ち切り以降、東映本社制作のロボットアニメシリーズは放送局を移動(テレビ朝日⇒東京12チャンネル〈現・テレビ東京〉)することになった。『ダイモス』の後番組は長寿特撮番組[[スーパー戦隊シリーズ]]の第3作『バトルフィーバーJ』であり、『スパイダーマン』と枠を交換した形となる(『スパイダーマン』の後番組は『[[未来ロボ ダルタニアス]]』となった)。 |
− | :長らく2.に該当すると言われ、本作の核である恋愛要素が本来の対象である男子視聴者の妨げになると考えたスポンサーに、[[エリカ (ダイモス)|エリカ]] | + | :長らく2.に該当すると言われ、本作の核である恋愛要素が本来の対象である男子視聴者の妨げになると考えたスポンサーに、[[エリカ (ダイモス)|エリカ]]を死亡させるよう要求された長浜忠夫監督がそれを拒否したのも一因とされていたが、当時東映のプロデューサーであった鈴木武幸の著書『夢を追い続ける男』によれば、本作は玩具の売れ行きも良く、視聴率的にも問題はなかったが、上述の『バトルフィーバー』を2月スタートに早めて欲しいという局側の要望があったためとのことである。 |
;[[機動戦士ガンダム]] | ;[[機動戦士ガンダム]] | ||
− | :1.と2.に該当。クローバー製の玩具が売上不振で話数が短縮されて終わってしまう。途中、テコ入れで考案された「[[ガンダム+Gファイター|機動戦士ガンダム DX合体セット]] | + | :1.と2.に該当。クローバー製の玩具が売上不振で話数が短縮されて終わってしまう。途中、テコ入れで考案された「[[ガンダム+Gファイター|機動戦士ガンダム DX合体セット]]」がヒットし、変心したクローバー側から当初の予定通りの製作が再要請されたこともあったが、短縮を見越した製作スタッフのスケジュール変更と噛み合わず叶わなかった<ref>なおクローバーは後の『[[聖戦士ダンバイン]]』放映中に倒産したが、プラモデルを販売していたバンダイが『ダンバイン』のメインスポンサーとなり、新スポンサーにトミー(現:タカラトミー)を迎え[[ビルバイン]]の玩具販売を請け負ってもらうことで打ち切りを免れている。</ref>。 |
− | :しかし、放送終了後にアニメ雑誌によるブームの爆発が起き、それまで売れなかったものも含めたクローバー製の玩具が大ヒットとなる。続いてバンダイによる[[ガンプラ]]発売と再放送によるキャラクター人気が起こり、劇場版作品上映によるその後の大ブームが巻き起こった。その結果、今日において幅広く展開されている[[ガンダムシリーズ]] | + | :しかし、放送終了後にアニメ雑誌によるブームの爆発が起き、それまで売れなかったものも含めたクローバー製の玩具が大ヒットとなる。続いてバンダイによる[[ガンプラ]]発売と再放送によるキャラクター人気が起こり、劇場版作品上映によるその後の大ブームが巻き起こった。その結果、今日において幅広く展開されている[[ガンダムシリーズ]]作品の礎を築くことになる。 |
:打ち切りという不遇の目に遭いながらも、視聴者から再評価され人気確立に至った作品の例の一つ。 | :打ち切りという不遇の目に遭いながらも、視聴者から再評価され人気確立に至った作品の例の一つ。 | ||
;[[わが青春のアルカディア 無限軌道SSX]] | ;[[わが青春のアルカディア 無限軌道SSX]] | ||
− | : | + | :1に該当。裏番組『うる星やつら』に視聴率で大きく水を開けられる形となった。 |
− | : | + | :ただし、前作にあたる劇場用作品『わが青春のアルカディア』の時点で松本零士作品の人気に翳りがみえていたこともあり、低迷はある意味必然であったという見方もある。 |
;[[宇宙戦士バルディオス]] | ;[[宇宙戦士バルディオス]] | ||
− | :4.に該当<ref>長らく1.と2. | + | :4.に該当<ref>長らく1.と2.に該当しているとされていたが、2015年に行われた『バルディオス』上映&トークイベントにて本作の企画を行っていた佐藤俊彦氏が「作品内容や視聴率が取れなかったわけではなく、玩具も売れていたがスポンサーが厳しい状況にあったため打ち切らざるを得なくなったが、広告代理店のご厚意で1か月打ち切りを延ばすことが出来た」と明かしている。</ref>。物語が完結せず突如として終わってしまったばかりか、最終回で'''「[[地球]]が[[海]]のブルーになる」'''という最悪なオチがつく(元々バッドエンドになる予定だった)。その後劇場版で補完されたが…。 |
;[[伝説巨神イデオン]] | ;[[伝説巨神イデオン]] | ||
:1.と2.に該当。その後劇場版で補完された。 | :1.と2.に該当。その後劇場版で補完された。 | ||
;[[魔境伝説アクロバンチ]] | ;[[魔境伝説アクロバンチ]] | ||
− | :1.と2.と3. | + | :1.と2.と3.に該当。放送局の都合で幾度も放送枠が移動となり、今日では「番組自体が放浪していた」と揶揄されることも。 |
;[[銀河疾風サスライガー]] | ;[[銀河疾風サスライガー]] | ||
− | :1.と2. | + | :1.と2.に該当。話数短縮のために、終盤は1話で複数の星を巡ることに。 |
;[[機甲界ガリアン]] | ;[[機甲界ガリアン]] | ||
:2.に該当。当初4クールの予定が関連商品の売上不振により、2クールへと短縮された。ただし短縮される可能性も考慮していたため、ストーリーこそ終盤で急展開を見せるものの、大きな破綻はない。 | :2.に該当。当初4クールの予定が関連商品の売上不振により、2クールへと短縮された。ただし短縮される可能性も考慮していたため、ストーリーこそ終盤で急展開を見せるものの、大きな破綻はない。 | ||
59行目: | 59行目: | ||
:2.に該当。ストーリーそのものは第41話で終了し、最終2話は総集編となった。 | :2.に該当。ストーリーそのものは第41話で終了し、最終2話は総集編となった。 | ||
;[[超獣機神ダンクーガ]] | ;[[超獣機神ダンクーガ]] | ||
− | :2.または4.に該当<ref>プロデューサーの片岡義朗氏は『GAKKEN MOOK デラックス アニメディア 超獣機神ダンクーガ 完結版』(106頁)においておもちゃが売れなかったためと2.に該当する説明をしている一方、監督の奥田誠治氏は著書『アニメの仕事は面白すぎる 絵コンテの鬼・奥田誠治と日本アニメ界のリアル』(106頁)において、ちょうど放送年にアメリカ合衆国で玩具ブランド「超合金」のブームが起きており、それに合わせて『ダンクーガ』のものも含め全ての超合金を輸出した結果、売り物がなくなったため打ち切りになったという、4.に該当する話を述べている。</ref>。結末は[[超獣機神ダンクーガOVA|OVA]] | + | :2.または4.に該当<ref>プロデューサーの片岡義朗氏は『GAKKEN MOOK デラックス アニメディア 超獣機神ダンクーガ 完結版』(106頁)においておもちゃが売れなかったためと2.に該当する説明をしている一方、監督の奥田誠治氏は著書『アニメの仕事は面白すぎる 絵コンテの鬼・奥田誠治と日本アニメ界のリアル』(106頁)において、ちょうど放送年にアメリカ合衆国で玩具ブランド「超合金」のブームが起きており、それに合わせて『ダンクーガ』のものも含め全ての超合金を輸出した結果、売り物がなくなったため打ち切りになったという、4.に該当する話を述べている。</ref>。結末は[[超獣機神ダンクーガOVA|OVA]]で補完され、続編もOVAで展開された。 |
;[[マシンロボ ぶっちぎりバトルハッカーズ]] | ;[[マシンロボ ぶっちぎりバトルハッカーズ]] | ||
:2.に該当。結果としてストーリー内にて示唆されていた『[[マシンロボ クロノスの大逆襲]]』との関連性は有耶無耶とされた。 | :2.に該当。結果としてストーリー内にて示唆されていた『[[マシンロボ クロノスの大逆襲]]』との関連性は有耶無耶とされた。 | ||
;[[魔動王グランゾート]] | ;[[魔動王グランゾート]] | ||
− | :2.に該当。『魔動王グランゾート | + | :2.に該当。『魔動王グランゾート メモリアルブック』の監督インタビューによれば『ワタル2』の開始を早めるために短縮されたとのこと。ただし、それによってやり残したことはなく、続編OVAもプラスアルファという感じらしい。 |
;[[NG騎士ラムネ&40]] | ;[[NG騎士ラムネ&40]] | ||
:2.に該当。視聴率自体は悪くはない数字だったが、当初4クールの予定が3クールに短縮される。 | :2.に該当。視聴率自体は悪くはない数字だったが、当初4クールの予定が3クールに短縮される。 | ||
;[[カウボーイビバップ]] | ;[[カウボーイビバップ]] | ||
− | :3.に該当するが、かなり特殊な例。当初は地上波で放送する予定だったが放送枠確保が難航し、テレビ東京系列で放送予定であった他社作品の制作遅延に対する穴埋めとして急遽1クール枠で放送(しかも規制に引っかかり第2話から放映開始)。しかし、全26話中12話+ | + | :3.に該当するが、かなり特殊な例。当初は地上波で放送する予定だったが放送枠確保が難航し、テレビ東京系列で放送予定であった他社作品の制作遅延に対する穴埋めとして急遽1クール枠で放送(しかも規制に引っかかり第2話から放映開始)。しかし、全26話中12話+総集編というイレギュラーかつ、初放送でありながらセレクション形式という体裁を採ったために一部の回と第18話以降の話が放送されず、結果として物語は未完で終了することとなった([[黒歴史]]の頁も参照)。 |
:ちなみに総集編は「本編には一切言及せず、遠まわしに規制ばかり要求するテレビ東京に対する抗議」をキャラクターに吐露させる回だった(その締めが「いつか本当のビバップを見せてやる」という英語字幕であり、数ヵ月後に無事放映。後にNHKでも放映された)。 | :ちなみに総集編は「本編には一切言及せず、遠まわしに規制ばかり要求するテレビ東京に対する抗議」をキャラクターに吐露させる回だった(その締めが「いつか本当のビバップを見せてやる」という英語字幕であり、数ヵ月後に無事放映。後にNHKでも放映された)。 | ||
:なお、テレビ東京での放送終了後にWOWOWノンスクランブル(無料放送)枠にて無事、全話が放送されている。 | :なお、テレビ東京での放送終了後にWOWOWノンスクランブル(無料放送)枠にて無事、全話が放送されている。 | ||
− | : | + | :ちなみに2021年にアメリカで制作された[[実写]]版もシーズン1終了時点でシーズン2以降の制作がキャンセルされ、事実上の打ち切りとなった。 |
;[[HEROMAN]] | ;[[HEROMAN]] | ||
− | :3と4. | + | :3と4.に該当。放送前に起こった「リーマンショック」の影響を直に受けて、当初4クールの予定から2クールへ短縮された。日米の様々な企業が参画した大規模プロジェクトであったことが裏目に出た形となった。 |
− | : | + | :放送開始前に短縮が決まったものであり、ストーリー面の破綻こそなかったものの放送枠は4クール分を確保した後だったため、後半2クール分は制作元のボンズが過去に制作したアニメ作品の再放送で穴埋めされた。 |
<!--;[[バディ・コンプレックス]]--> | <!--;[[バディ・コンプレックス]]--> | ||
<!--:2に該当。同時展開されていたスマートフォン用アプリのセールス不振による打ち切り。--> | <!--:2に該当。同時展開されていたスマートフォン用アプリのセールス不振による打ち切り。--> | ||
98行目: | 98行目: | ||
<!-- 当然ですが参戦作品・スパロボタイトルのコミック化作品で該当するもののみ記載してください。 --> | <!-- 当然ですが参戦作品・スパロボタイトルのコミック化作品で該当するもののみ記載してください。 --> | ||
;[[デビルマン (原作漫画版)]] | ;[[デビルマン (原作漫画版)]] | ||
− | :3. | + | :3.に該当。元々アニメと並行して掲載するという約束から、アニメの終了に伴い連載も打ち切るという話になった。交渉の末、終了までの期間を若干伸ばしてもらったり増ページを貰ったりしつつ、終盤の戦闘シーンを大幅カットするなど苦肉の策で無理矢理完結させた。途中から時間軸が飛んだりするのはこのため。本来はもう2、3年かけてじっくり展開させる予定だったとのこと。この辺りの経緯は原作者である永井豪が後年執筆した自伝的作品『激マン!』が詳しい。 |
;[[マジンガーZ (TV)|マジンガーZ]] | ;[[マジンガーZ (TV)|マジンガーZ]] | ||
:2.と3.に該当。当初は『週刊少年ジャンプ』で連載していたが、講談社の幼年誌『テレビマガジン』での漫画掲載を望む声に伴い、ジャンプ編集部側からの区切りを求める声や作者の永井豪氏自身が当時並行して連載していた『バイオレンスジャック』に注力するためなどの様々な事情により未完に終わった(後に単行本で決着が描かれている)。こちらも『激マン!』が詳しい。 | :2.と3.に該当。当初は『週刊少年ジャンプ』で連載していたが、講談社の幼年誌『テレビマガジン』での漫画掲載を望む声に伴い、ジャンプ編集部側からの区切りを求める声や作者の永井豪氏自身が当時並行して連載していた『バイオレンスジャック』に注力するためなどの様々な事情により未完に終わった(後に単行本で決着が描かれている)。こちらも『激マン!』が詳しい。 | ||
:また、リメイク作品といえる『マジン・サーガ』と『Zマジンガー』も未完である(後者は一応「第1部完」と出来るだけの決着までは描かれており、前者も後年発売の完全版で一応の完結は迎えた)。 | :また、リメイク作品といえる『マジン・サーガ』と『Zマジンガー』も未完である(後者は一応「第1部完」と出来るだけの決着までは描かれており、前者も後年発売の完全版で一応の完結は迎えた)。 | ||
;[[ゲッターロボ アーク]] | ;[[ゲッターロボ アーク]] | ||
− | :2.と3. | + | :2.と3.に該当。掲載誌である『スーパーロボットマガジン』の休刊に伴い、第一部・完状態となっていたが、後に石川賢氏が死去したため未完となった。 |
;[[機動戦士ガンダム 第08MS小隊|機動戦士ガンダム 第08MS小隊 U.C.0079+α]] | ;[[機動戦士ガンダム 第08MS小隊|機動戦士ガンダム 第08MS小隊 U.C.0079+α]] | ||
:4.に該当。人気投票では5位以内に入るなど、人気自体は好調ではあった。後にコミックス全4巻を1冊にまとめた豪華版が発売。 | :4.に該当。人気投票では5位以内に入るなど、人気自体は好調ではあった。後にコミックス全4巻を1冊にまとめた豪華版が発売。 | ||
111行目: | 111行目: | ||
:後にWeb掲載や同人誌媒体で原作側非公認の続編『機獣新世紀ゾイドEX』が展開されたが、こちらも未完状態にある。 | :後にWeb掲載や同人誌媒体で原作側非公認の続編『機獣新世紀ゾイドEX』が展開されたが、こちらも未完状態にある。 | ||
;[[クレヨンしんちゃん]] | ;[[クレヨンしんちゃん]] | ||
− | :2. | + | :2.に該当。2010年に作者である臼井義人氏が事故で亡くなったため絶筆作品となる。作品がプロダクション形式を取っていたこともあり、その後はアシスタントたちが主軸となった[[続編]]『新クレヨンしんちゃん』が描かれている。 |
;[[コードギアス 双貌のオズO2]] | ;[[コードギアス 双貌のオズO2]] | ||
− | : | + | :著者のTwitterで打ち切りによる連載期間短縮であることが明かされた。恐らくは1.に該当。 |
;[[超機人 龍虎王伝奇]] | ;[[超機人 龍虎王伝奇]] | ||
− | :3.に該当。掲載誌『[[スーパーロボットマガジン]] | + | :3.に該当。掲載誌『[[スーパーロボットマガジン]]』の廃刊により、未完で終了している。もっとも、こちらは二部構成のストーリーの内の第一部が完結しており、(第二部が未完の状態であるが)単行本にもなっている。2011年には[[OGシリーズ]]に組み込まれた『スーパーロボット大戦OGサーガ 龍虎王伝奇』の名義で復刊され、『[[電撃スパロボ!|電撃スパロボ魂!]]』で未完に終わった第二部の連載が再開されている。後に、下記の『ロスト・チルドレン』と共に『第2次OG』で参戦し、2017年に第二部の未完部分を描き下ろしで追加された『スーパーロボット大戦OGサーガ 龍虎王伝奇 完結編』で完結を迎えた。 |
;[[スーパーロボット大戦F]]リアルストーリー | ;[[スーパーロボット大戦F]]リアルストーリー | ||
:3.に該当。掲載誌『コミックボンボン』の編集長交代による誌面刷新により4話で打ち切り、単行本も未発売。 | :3.に該当。掲載誌『コミックボンボン』の編集長交代による誌面刷新により4話で打ち切り、単行本も未発売。 | ||
− | : | + | :並行して掲載されていた4コマギャグなども打ち切られている。『F完結編』の発売とほぼ同時期に誌面が刷新されたため、完結編は新作ゲームの1つとして紹介される程度に留まった。 |
;[[第2次スーパーロボット大戦α ロスト・チルドレン]] | ;[[第2次スーパーロボット大戦α ロスト・チルドレン]] | ||
:3.に該当。上記の『龍虎王伝奇』と同様、掲載誌『スーパーロボットマガジン』の廃刊により、未完のまま終了。連載話数が僅か2話と非常に短いため、単行本化は絶望的だったが『第2次OG』で本作の主人公[[イーグレット・イング]]が参戦。一部設定は変更されたものの、主人公格として活躍した。 | :3.に該当。上記の『龍虎王伝奇』と同様、掲載誌『スーパーロボットマガジン』の廃刊により、未完のまま終了。連載話数が僅か2話と非常に短いため、単行本化は絶望的だったが『第2次OG』で本作の主人公[[イーグレット・イング]]が参戦。一部設定は変更されたものの、主人公格として活躍した。 | ||
== 余談 == | == 余談 == | ||
− | * | + | *実はスパロボシリーズも過去に『[[第2次]]』『[[第3次]]』の売り上げ不振が影響であわや打ち切り寸前という事態になりかけている<ref>メディアワークス『スーパーロボット大戦F プレイステーション版 完全攻略ガイド』172頁。</ref>。 |
**ただしコンシューマーゲームの場合、シリーズ物の制作が途絶えた明確な理由はスタッフが明言しない限りはプレイヤー側にはわかり難く、後に制作が再開されることもあるので、「打ち切った、打ち切られた」という言われ方は基本的にされない(サービス期間の長短で判別できるオンライン系ゲームは例外)。 | **ただしコンシューマーゲームの場合、シリーズ物の制作が途絶えた明確な理由はスタッフが明言しない限りはプレイヤー側にはわかり難く、後に制作が再開されることもあるので、「打ち切った、打ち切られた」という言われ方は基本的にされない(サービス期間の長短で判別できるオンライン系ゲームは例外)。 | ||
+ | *日本では問題なく放送を完了した『[[超電磁マシーン ボルテスV]]』は、その後フィリピンにて放送された際は当時の大統領であるフェルディナンド・マルコスによって放送禁止=打ち切りが宣言された。打ち切りの理由自体も珍しいものだが、この打ち切りをさらなるきっかけとし、同国での『ボルテスV』は一番組を超えた人気を獲得することとなる。詳細は『ボルテスV』の余談を参照。 | ||
== 関連項目 == | == 関連項目 == |
2024年4月22日 (月) 13:39時点における最新版
打ち切りは、継続的に行われている物事を、開始時に打ち出したプランを未達成のまま終了させること。
アニメのTV放送の場合、事前に兆候が見られる場合、打ち切り回避の手段として「テコ入れ」が行われる。テコ入れが成功すれば事なきを得るが失敗した場合、あえなくそのまま打ち切りとなる。
アニメ作品における打ち切り[編集 | ソースを編集]
アニメにおいては、本来の放映スケジュールを全うすることなく番組自体が終了してしまうこと。
スパロボに参戦している作品に該当するものとしては、主に以下の4パターンが挙げられる。
- 1.視聴率不振
- 視聴率不振により、放送局側が話数短縮(打ち切り)を決定する。大抵はこのパターン。
- 2.販売不振
- アニメと連動して販売したグッズが売れず、スポンサー側から打ち切りが提案される。ロボットアニメでは一番多いパターン。
- 3.放送局側の都合
- 放送局の番組編成変更などで番組が終わってしまうパターン。1や2の事例と異なり打ち切りの兆候が見られないため、視聴者にとっての理不尽さはかなりのものである。
- 4.スポンサー側の都合
- スポンサーの撤退・倒産によって予算が下りなくなり、以降の作品制作が不可能になるというパターン。主な例として『蒼き流星SPTレイズナー』の三洋電機(撤退)、『合身戦隊メカンダーロボ』のブルマァク(倒産)などがある。
基本的に番組の放送期間の短縮という形になることが多いが、方針が決定するタイミングと残された話数によって番組側の方針転換の可否が大きく左右されることになる。あまりにもスケジュールが切迫している場合は、伏線などを回収出来ずに物語が無理矢理終了してしまう場合もある(『蒼き流星SPTレイズナー』など)。
3.以外の要因で打ち切りが発生した場合、その放送枠の穴を埋めるために「つなぎ番組」(「穴埋め番組」ともいう)が急遽後番組に用意されることになり、それらの番組は当初の放送予定が変更されて後番組に据えられたり、つなぎ番組自体が逼迫したスケジュールで製作されたりする(前者は『ギャラクシーエンジェル』第2期、後者は『ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU』など)。
なお、1990年代後半を境にアニメ全体の購買対象の変遷(玩具販促→映像ソフト販促、キッズ向け→ハイターゲット向け)があり、また初めから話数を決められて延長も短縮もなく制作される形態が主流となっている。予算面についても、広告代理店や映像・音楽メーカーなど複数の企業が共同出資する「製作委員会方式」が導入され、以降は制作困難に陥る打ち切りパターンは殆ど見られなくなっている。
これらの代表例として『スーパーロボット大戦OG ジ・インスペクター』場合は旭プロダクション(制作)、バンダイ(玩具)、バンプレスト(アミューズメント)、バンダイナムコゲームス(ゲーム)、創通(広告)、ランティス(音楽)、バンダイビジュアル(映像)、アスキー・メディアワークス(出版)による共同制作委員会「SRWOG PROJECT」とし、窮乏な制作体制を2クール全26話で放送を全うした。
また、逆に再放送などで再評価された作品や、『太陽の牙ダグラム』『超時空要塞マクロス』『六神合体ゴッドマーズ』『星銃士ビスマルク』のように番組人気のために制作スケジュールが延長されたもの、スパロボなどを含めたゲーム作品などで知名度が上がったことにより続編またはリメイクが制作された作品も存在する(『ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU』『鋼鉄神ジーグ』など)。
主な打ち切り作品[編集 | ソースを編集]
- 合身戦隊メカンダーロボ
- 2.と4.に該当。放送中にテコ入れとしてメカンダーロボを合体式のメカに変更したという話は有名。
- なお、スポンサー倒産後から残りの話数は、ほぼ大半を既存フィルムの再編集で乗り切ったという逸話がある。
- 闘将ダイモス
- 3.に該当。同作の打ち切り以降、東映本社制作のロボットアニメシリーズは放送局を移動(テレビ朝日⇒東京12チャンネル〈現・テレビ東京〉)することになった。『ダイモス』の後番組は長寿特撮番組スーパー戦隊シリーズの第3作『バトルフィーバーJ』であり、『スパイダーマン』と枠を交換した形となる(『スパイダーマン』の後番組は『未来ロボ ダルタニアス』となった)。
- 長らく2.に該当すると言われ、本作の核である恋愛要素が本来の対象である男子視聴者の妨げになると考えたスポンサーに、エリカを死亡させるよう要求された長浜忠夫監督がそれを拒否したのも一因とされていたが、当時東映のプロデューサーであった鈴木武幸の著書『夢を追い続ける男』によれば、本作は玩具の売れ行きも良く、視聴率的にも問題はなかったが、上述の『バトルフィーバー』を2月スタートに早めて欲しいという局側の要望があったためとのことである。
- 機動戦士ガンダム
- 1.と2.に該当。クローバー製の玩具が売上不振で話数が短縮されて終わってしまう。途中、テコ入れで考案された「機動戦士ガンダム DX合体セット」がヒットし、変心したクローバー側から当初の予定通りの製作が再要請されたこともあったが、短縮を見越した製作スタッフのスケジュール変更と噛み合わず叶わなかった[1]。
- しかし、放送終了後にアニメ雑誌によるブームの爆発が起き、それまで売れなかったものも含めたクローバー製の玩具が大ヒットとなる。続いてバンダイによるガンプラ発売と再放送によるキャラクター人気が起こり、劇場版作品上映によるその後の大ブームが巻き起こった。その結果、今日において幅広く展開されているガンダムシリーズ作品の礎を築くことになる。
- 打ち切りという不遇の目に遭いながらも、視聴者から再評価され人気確立に至った作品の例の一つ。
- わが青春のアルカディア 無限軌道SSX
- 1に該当。裏番組『うる星やつら』に視聴率で大きく水を開けられる形となった。
- ただし、前作にあたる劇場用作品『わが青春のアルカディア』の時点で松本零士作品の人気に翳りがみえていたこともあり、低迷はある意味必然であったという見方もある。
- 宇宙戦士バルディオス
- 4.に該当[2]。物語が完結せず突如として終わってしまったばかりか、最終回で「地球が海のブルーになる」という最悪なオチがつく(元々バッドエンドになる予定だった)。その後劇場版で補完されたが…。
- 伝説巨神イデオン
- 1.と2.に該当。その後劇場版で補完された。
- 魔境伝説アクロバンチ
- 1.と2.と3.に該当。放送局の都合で幾度も放送枠が移動となり、今日では「番組自体が放浪していた」と揶揄されることも。
- 銀河疾風サスライガー
- 1.と2.に該当。話数短縮のために、終盤は1話で複数の星を巡ることに。
- 機甲界ガリアン
- 2.に該当。当初4クールの予定が関連商品の売上不振により、2クールへと短縮された。ただし短縮される可能性も考慮していたため、ストーリーこそ終盤で急展開を見せるものの、大きな破綻はない。
- 蒼き流星SPTレイズナー
- 2.と4.に該当。物語の筋書きが噛み合わずに最終回を迎えて終わってしまう。その後OVAで補完された。
- 忍者戦士飛影
- 2.に該当。ストーリーそのものは第41話で終了し、最終2話は総集編となった。
- 超獣機神ダンクーガ
- 2.または4.に該当[3]。結末はOVAで補完され、続編もOVAで展開された。
- マシンロボ ぶっちぎりバトルハッカーズ
- 2.に該当。結果としてストーリー内にて示唆されていた『マシンロボ クロノスの大逆襲』との関連性は有耶無耶とされた。
- 魔動王グランゾート
- 2.に該当。『魔動王グランゾート メモリアルブック』の監督インタビューによれば『ワタル2』の開始を早めるために短縮されたとのこと。ただし、それによってやり残したことはなく、続編OVAもプラスアルファという感じらしい。
- NG騎士ラムネ&40
- 2.に該当。視聴率自体は悪くはない数字だったが、当初4クールの予定が3クールに短縮される。
- カウボーイビバップ
- 3.に該当するが、かなり特殊な例。当初は地上波で放送する予定だったが放送枠確保が難航し、テレビ東京系列で放送予定であった他社作品の制作遅延に対する穴埋めとして急遽1クール枠で放送(しかも規制に引っかかり第2話から放映開始)。しかし、全26話中12話+総集編というイレギュラーかつ、初放送でありながらセレクション形式という体裁を採ったために一部の回と第18話以降の話が放送されず、結果として物語は未完で終了することとなった(黒歴史の頁も参照)。
- ちなみに総集編は「本編には一切言及せず、遠まわしに規制ばかり要求するテレビ東京に対する抗議」をキャラクターに吐露させる回だった(その締めが「いつか本当のビバップを見せてやる」という英語字幕であり、数ヵ月後に無事放映。後にNHKでも放映された)。
- なお、テレビ東京での放送終了後にWOWOWノンスクランブル(無料放送)枠にて無事、全話が放送されている。
- ちなみに2021年にアメリカで制作された実写版もシーズン1終了時点でシーズン2以降の制作がキャンセルされ、事実上の打ち切りとなった。
- HEROMAN
- 3と4.に該当。放送前に起こった「リーマンショック」の影響を直に受けて、当初4クールの予定から2クールへ短縮された。日米の様々な企業が参画した大規模プロジェクトであったことが裏目に出た形となった。
- 放送開始前に短縮が決まったものであり、ストーリー面の破綻こそなかったものの放送枠は4クール分を確保した後だったため、後半2クール分は制作元のボンズが過去に制作したアニメ作品の再放送で穴埋めされた。
漫画作品における打ち切り[編集 | ソースを編集]
主な原因としては以下のものが挙げられる。
- 1.人気の不振
- TVアニメにおける視聴率同様、漫画では読者アンケートにより人気の調査が行われる。そこで人気の低迷が続けば、もちろん打ち切りとなる。
- 2.作者の都合
- 漫画作品は基本的に漫画家1人への依存度が高く、大勢のスタッフで製作しているアニメ作品とはそもそも制作環境が異なる。漫画家自身に不測の事態が起こった場合、連載継続不可能となって打ち切られることがある。
- 3.出版社の都合
- 掲載誌の休刊・廃刊により、連載作品がそのまま打ち切りとなるケースがある。掲載誌の看板クラスのものならば発行元の別雑誌や他社の雑誌に移籍できることがあるが、多くはそのまま切り捨てられてしまう。また、出版社と作家の間に起きたトラブルが影響して打ち切られるケースもある。
- 4.単行本の売上不振
- やや3に近いケース。アンケートなど読者の人気は良くても、単行本の売上が低迷すれば打ち切りとなってしまう。月刊誌やオンライン誌などでよく見られる。
もっとも、先行して中長期に渡りTV放映したアニメを漫画化する場合、当初からアニメ全話相当を消化する企画予定ではないがために「ストーリーはアニメ版の半ばで当初からの予定通りに終了」という形もある。また、あえてアニメ版と異なるストーリーで展開・収斂させたが故に、アニメ側を知る読者にとって「全体を簡略化して打ち切られた」と感じられるケースもある。
これは上述の諸事情に加え、TVアニメの半年~1年分の内容を1話20ページ前後の月刊・隔月刊ペースで連載すると、十分な内容消化のためには膨大な紙面=非常に長いスケジュールが必要とされる構造上の要因も大きいと思われる。単に「アニメより内容量が不足しているから打ち切り」と判断するのは短慮にあたる作品も少なくはないだろう。
主な打ち切り作品[編集 | ソースを編集]
- デビルマン (原作漫画版)
- 3.に該当。元々アニメと並行して掲載するという約束から、アニメの終了に伴い連載も打ち切るという話になった。交渉の末、終了までの期間を若干伸ばしてもらったり増ページを貰ったりしつつ、終盤の戦闘シーンを大幅カットするなど苦肉の策で無理矢理完結させた。途中から時間軸が飛んだりするのはこのため。本来はもう2、3年かけてじっくり展開させる予定だったとのこと。この辺りの経緯は原作者である永井豪が後年執筆した自伝的作品『激マン!』が詳しい。
- マジンガーZ
- 2.と3.に該当。当初は『週刊少年ジャンプ』で連載していたが、講談社の幼年誌『テレビマガジン』での漫画掲載を望む声に伴い、ジャンプ編集部側からの区切りを求める声や作者の永井豪氏自身が当時並行して連載していた『バイオレンスジャック』に注力するためなどの様々な事情により未完に終わった(後に単行本で決着が描かれている)。こちらも『激マン!』が詳しい。
- また、リメイク作品といえる『マジン・サーガ』と『Zマジンガー』も未完である(後者は一応「第1部完」と出来るだけの決着までは描かれており、前者も後年発売の完全版で一応の完結は迎えた)。
- ゲッターロボ アーク
- 2.と3.に該当。掲載誌である『スーパーロボットマガジン』の休刊に伴い、第一部・完状態となっていたが、後に石川賢氏が死去したため未完となった。
- 機動戦士ガンダム 第08MS小隊 U.C.0079+α
- 4.に該当。人気投票では5位以内に入るなど、人気自体は好調ではあった。後にコミックス全4巻を1冊にまとめた豪華版が発売。
- 機獣新世紀ゾイド
- 3.に該当。掲載誌である『月刊コロコロコミック』の方針転換によりストーリー未完状態で終了。
- 連載終了後、作画担当の上山道郎氏により打ち切りは登場ゾイドの扱いを巡って、編集部と軋轢が生じた結果であったことが明かされている。
- 後にWeb掲載や同人誌媒体で原作側非公認の続編『機獣新世紀ゾイドEX』が展開されたが、こちらも未完状態にある。
- クレヨンしんちゃん
- 2.に該当。2010年に作者である臼井義人氏が事故で亡くなったため絶筆作品となる。作品がプロダクション形式を取っていたこともあり、その後はアシスタントたちが主軸となった続編『新クレヨンしんちゃん』が描かれている。
- コードギアス 双貌のオズO2
- 著者のTwitterで打ち切りによる連載期間短縮であることが明かされた。恐らくは1.に該当。
- 超機人 龍虎王伝奇
- 3.に該当。掲載誌『スーパーロボットマガジン』の廃刊により、未完で終了している。もっとも、こちらは二部構成のストーリーの内の第一部が完結しており、(第二部が未完の状態であるが)単行本にもなっている。2011年にはOGシリーズに組み込まれた『スーパーロボット大戦OGサーガ 龍虎王伝奇』の名義で復刊され、『電撃スパロボ魂!』で未完に終わった第二部の連載が再開されている。後に、下記の『ロスト・チルドレン』と共に『第2次OG』で参戦し、2017年に第二部の未完部分を描き下ろしで追加された『スーパーロボット大戦OGサーガ 龍虎王伝奇 完結編』で完結を迎えた。
- スーパーロボット大戦Fリアルストーリー
- 3.に該当。掲載誌『コミックボンボン』の編集長交代による誌面刷新により4話で打ち切り、単行本も未発売。
- 並行して掲載されていた4コマギャグなども打ち切られている。『F完結編』の発売とほぼ同時期に誌面が刷新されたため、完結編は新作ゲームの1つとして紹介される程度に留まった。
- 第2次スーパーロボット大戦α ロスト・チルドレン
- 3.に該当。上記の『龍虎王伝奇』と同様、掲載誌『スーパーロボットマガジン』の廃刊により、未完のまま終了。連載話数が僅か2話と非常に短いため、単行本化は絶望的だったが『第2次OG』で本作の主人公イーグレット・イングが参戦。一部設定は変更されたものの、主人公格として活躍した。
余談 [編集 | ソースを編集]
- 実はスパロボシリーズも過去に『第2次』『第3次』の売り上げ不振が影響であわや打ち切り寸前という事態になりかけている[4]。
- ただしコンシューマーゲームの場合、シリーズ物の制作が途絶えた明確な理由はスタッフが明言しない限りはプレイヤー側にはわかり難く、後に制作が再開されることもあるので、「打ち切った、打ち切られた」という言われ方は基本的にされない(サービス期間の長短で判別できるオンライン系ゲームは例外)。
- 日本では問題なく放送を完了した『超電磁マシーン ボルテスV』は、その後フィリピンにて放送された際は当時の大統領であるフェルディナンド・マルコスによって放送禁止=打ち切りが宣言された。打ち切りの理由自体も珍しいものだが、この打ち切りをさらなるきっかけとし、同国での『ボルテスV』は一番組を超えた人気を獲得することとなる。詳細は『ボルテスV』の余談を参照。
関連項目[編集 | ソースを編集]
脚注[編集 | ソースを編集]
- ↑ なおクローバーは後の『聖戦士ダンバイン』放映中に倒産したが、プラモデルを販売していたバンダイが『ダンバイン』のメインスポンサーとなり、新スポンサーにトミー(現:タカラトミー)を迎えビルバインの玩具販売を請け負ってもらうことで打ち切りを免れている。
- ↑ 長らく1.と2.に該当しているとされていたが、2015年に行われた『バルディオス』上映&トークイベントにて本作の企画を行っていた佐藤俊彦氏が「作品内容や視聴率が取れなかったわけではなく、玩具も売れていたがスポンサーが厳しい状況にあったため打ち切らざるを得なくなったが、広告代理店のご厚意で1か月打ち切りを延ばすことが出来た」と明かしている。
- ↑ プロデューサーの片岡義朗氏は『GAKKEN MOOK デラックス アニメディア 超獣機神ダンクーガ 完結版』(106頁)においておもちゃが売れなかったためと2.に該当する説明をしている一方、監督の奥田誠治氏は著書『アニメの仕事は面白すぎる 絵コンテの鬼・奥田誠治と日本アニメ界のリアル』(106頁)において、ちょうど放送年にアメリカ合衆国で玩具ブランド「超合金」のブームが起きており、それに合わせて『ダンクーガ』のものも含め全ての超合金を輸出した結果、売り物がなくなったため打ち切りになったという、4.に該当する話を述べている。
- ↑ メディアワークス『スーパーロボット大戦F プレイステーション版 完全攻略ガイド』172頁。