「ジオン公国」の版間の差分
(→余談) タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集 |
(地球北米方面軍→地球方面軍) |
||
(2人の利用者による、間の3版が非表示) | |||
38行目: | 38行目: | ||
:ザビ家三男。宇宙攻撃軍司令。 | :ザビ家三男。宇宙攻撃軍司令。 | ||
;[[ガルマ・ザビ]] | ;[[ガルマ・ザビ]] | ||
− | :ザビ家四男。[[地球]] | + | :ザビ家四男。[[地球]]方面軍司令<ref>地球攻撃軍とも。実質的には突撃機動軍の傘下で、権限の範囲は北米地域に限定される。</ref>。 |
;[[ミネバ・ラオ・ザビ]](オードリー・バーン) | ;[[ミネバ・ラオ・ザビ]](オードリー・バーン) | ||
:ドズル・ザビの娘。ザビ家最後の正統後継者。 | :ドズル・ザビの娘。ザビ家最後の正統後継者。 | ||
114行目: | 114行目: | ||
**しかし、これが実在の「ユダヤ人祖国回復運動(シオニズム Zionism)」と同名同綴りだったため、問題視されるのを恐れたバンダイおよびサンライズの自主規制によって現在の「ZEON」に改められている。 | **しかし、これが実在の「ユダヤ人祖国回復運動(シオニズム Zionism)」と同名同綴りだったため、問題視されるのを恐れたバンダイおよびサンライズの自主規制によって現在の「ZEON」に改められている。 | ||
*『[[機動戦士ガンダム]]』の企画段階や放映直前に玩具屋向けに配布された資料である『クローバー製品カタログ1979年前期版』において、ジオン公国は'''「恐るべき[[宇宙]]の侵略者」'''と紹介されている。 | *『[[機動戦士ガンダム]]』の企画段階や放映直前に玩具屋向けに配布された資料である『クローバー製品カタログ1979年前期版』において、ジオン公国は'''「恐るべき[[宇宙]]の侵略者」'''と紹介されている。 | ||
− | * | + | *「ジオン訛り」と呼ばれる独自の方言があるとされ、『機動戦士ガンダム』や関連作品の劇中でも何度か触れられている。[[フラナガン・ブーン]]が潜入任務の際に部下に「ジオン訛りが強いから喋るな」と命じるシーンがあるほか、[[バーナード・ワイズマン]]もジオン訛りの強い喋り方であるとされている。もっとも、劇中会話はすべて訛りの無い日本語で、視聴者がジオン訛りが具体的にどのようなものかを理解できる機会はない。ちなみに訛りの例として「[[ジム]]」は「ゲム」と発音するらしく、現実におけるドイツ訛りに近いものと思われる。なおギャグパロディ作品『トニーたけざきのガンダム漫画』(SRW未参戦)では'''関西弁'''として表現されている。 |
+ | **『[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争]]』の登場人物[[ミハイル・カミンスキー]](ミーシャ)は英語版では'''ロシア訛りの英語'''を話すという演出がなされている。ただし、こちらはジオン訛りを意識したものではなく、単にロシア系の名前を持ったキャラクターである事を意識した演出だと思われる。 | ||
+ | |||
+ | == 脚注 == | ||
+ | <references /> | ||
== 資料リンク == | == 資料リンク == |
2024年10月10日 (木) 14:53時点における最新版
ジオン公国とは『機動戦士ガンダム』をはじめとする一年戦争を舞台とした宇宙世紀ガンダムシリーズの敵勢力。
概要[編集 | ソースを編集]
地球から見て月の向こう側のポイントであるL2宙域に位置するサイド3に本拠地を持つ。首都はズムシティ。
興亡[編集 | ソースを編集]
ジオン・ズム・ダイクン(シャア・セイラ兄妹の実父)を中心に設立した「ジオン共和国」を、ダイクンの死後デギン・ソド・ザビが反対派を一掃した上で独裁政治体制を敷き、「ジオン公国」として名称変更し、自らを「公王」として君臨した。
その後、デギンの長男ギレンが権力を掌握し、U.C.0079年1月3日に一年戦争と呼ばれる地球連邦政府との戦争を開始した。しかし、初戦では地球連邦軍を圧倒し、宇宙戦力をほぼ瓦解させる程の損害とコロニー落としによって、地球に甚大な被害を与えたが、連邦政府が抗戦の意志を失わなかったため、早期講和に失敗。地球侵攻作戦を実施するも無暗に占領地区を拡大させた結果、攻めきる事が出来ずに世界中で戦線が構築され、膠着状態に陥った。最終的に物量面等で劣るジオン公国軍は地球連邦軍のモビルスーツ戦線投入と戦力回復により、オデッサ、ジャブロー、キャリフォルニアベース、ソロモンで敗退し、本土防衛線まで戦線が後退するほどに追い詰められ、U.C.0079年12月31日のア・バオア・クー攻防戦までに支配者ザビ家の主だった人物が死亡し、即座にダルシア・バハロがジオン共和国に国号変更を宣言し、連邦政府に停戦の申し入れを行った。最終的には地球連邦政府に屈することになった。
一年戦争後のジオン[編集 | ソースを編集]
一年戦争後、ジオン公国からジオン共和国に移行するが、デラーズ・フリートやネオ・ジオン等、旧公国の再興を掲げる勢力は後を絶たず、地球連邦軍はそれらの掃討に追われることになる。地球連邦政府は戦争責任はザビ家に帰するとし、ジオン共和国への大掛かりな責任追及は行わずに、共和国政府の独立と自治を承認したため、ジオンの独立は名目は達成した事になった。しかし、連邦に敗戦した事実もあり、数々の制限が掛けられている状況が続いたため、ジオン残党勢力からは連邦の傀儡政権とみなして、ジオン公国の正統な後継とは認めない勢力が多かった。特にデラーズ・フリートは「ジオン共和国を名乗る売国奴」と名指しで共和国政府を非難までしている。しかし、ジオン国民の中でも敗戦で意気消沈した空気があり、不満を抱きながらも積極的に連邦へ敵対する人々は少数派となっている。
U.C.0087から0088にかけて発生したグリプス戦役ではジオン共和国軍の宇宙戦力がティターンズの戦力として運用されていると思われる場面が多数存在する。 アポロ作戦時にムサイ改級軽巡洋艦が多数のハイザックを搭載してディターンズ艦隊と共に参戦し、コロニーレーザー「グリプス2」の護衛にもムサイ改級が確認できる。ゼダンの門でもチベ改級重巡洋艦が要塞守備艦隊側で参戦している。
第1次ネオ・ジオン抗争(ハマーン戦争)中のU.C.0089末頃には地球連邦政府の日和見政策により一時的にジオン共和国がハマーン・カーンに譲渡される事態も発生した。
U.C.0094から0096にかけて、ジオン共和国内の外務大臣モナハン・バハロは、ネオ・ジオン残党の袖付きを支援するなど暗躍を行う。この時期にはU.C.0100年でのジオン共和国の自治権放棄が決められていた。
U.C.0100にジオン共和国は自治権を地球連邦政府に返還し、連邦の地方自治体であるサイド3へ回帰した。これを以ってジオンという名前の国は消滅する事となった。
しかし、火星に逃げ延びていた一年戦争時の生き残りのジオン公国軍残党「オールズモビル」は、U.C.0120を舞台とした漫画『機動戦士ガンダム F90』とU.C.0122を舞台としたゲーム『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』(SRW未参戦)で二度登場し、地球連邦軍と対立するが、結果的に鎮圧され、以降公国軍の残党は登場していない。
サイド3は、宇宙戦国時代にあるU.C.0153を舞台とした漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト』では、月の裏側という遠隔地である事が幸いし、ザンスカール帝国や好戦的なコロニー自治体の影響が全く無いため、比較的平和な情勢だった。
しかし、U.C.0169を舞台とした漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』では、宇宙戦国時代の激化によりサイド3も変質を迫られ、ザビ・ジオンやハイ・ジオンなど、ジオンを自称する4つの勢力が現れてサイド3の各コロニーに独自の自治政府を設立。各々がサイド3の統一を目指して血で血を洗う内戦状態に陥っている。特にズム・シティーを中心とするザビ・ジオンは無能な独裁者ガルマ・ザビ三世により日々のエネルギーや食料品も不足し、日常的に反政府主義とされた国民の処刑が行われるというかつての連邦時代よりも遥かに貧しく、苦しい生活を強いられている。
人物[編集 | ソースを編集]
ザビ家[編集 | ソースを編集]
- デギン・ソド・ザビ
- ジオン公国公王。
- ギレン・ザビ
- ザビ家長男。ジオン公国軍総帥。
- キシリア・ザビ
- ザビ家長女。突撃機動軍司令。
- ドズル・ザビ
- ザビ家三男。宇宙攻撃軍司令。
- ガルマ・ザビ
- ザビ家四男。地球方面軍司令[1]。
- ミネバ・ラオ・ザビ(オードリー・バーン)
- ドズル・ザビの娘。ザビ家最後の正統後継者。
その他の関連人物[編集 | ソースを編集]
- ダルシア・バハロ
- ジオン共和国首相。ザビ家が崩壊して以後、長期にわたってジオン共和国の指導者となる。SRW未登場。
- モナハン・バハロ
- ダルシアの息子。小説版『UC』では国防大臣、『NT』では外務大臣と設定が異なる。SRW未登場。
関連地名[編集 | ソースを編集]
関連組織[編集 | ソースを編集]
- ジオン公国軍
- ジオン公国の軍隊。「ジオン軍」とも称する。
- ザビ家
- ジオン公国を支配する一族。
- フラナガン機関
- ジオン公国のニュータイプ育成機関。
- ジオニック社
- ジオン軍のモビルスーツを初めて開発・生産した企業。ザクやゲルググなど、ジオンの主力機を開発した。一年戦争後にアナハイム・エレクトロニクス社に吸収される。
- ツィマッド社
- ジオニック社に次ぐモビルスーツ開発企業。ドムやギャンを開発した。ジオニック同様、一年戦争後にアナハイムに吸収される。
- MIP社
- ズゴック等の水陸両用機や、ビグロ等のモビルアーマーを開発した企業。
- 正統ジオン
- SLGゲーム『ギレンの野望シリーズ』に登場するジオン公国から独立したオリジナル勢力。大将はキシリア。
- 『OE』では、ギレンの横暴ぶりにしびれを切らしたキシリアが月のグラナダを拠点に立ち上げ、コネクト・フォースには協力的。その結果ジオン公国、正統ジオン、ネオ・ジオンの三つのジオンが併存する事態となる。
- 新生ジオン
- SLGゲーム『ギレンの野望シリーズ』に登場するジオン公国から独立したオリジナル勢力。大将はガルマで、ドズルもその一員。
登場作品と役柄[編集 | ソースを編集]
基本的に一年戦争時のジオンをある程度忠実に再現したのは『第3次』と『GC』(『XO』)ぐらい。大抵は残党としてネオ・ジオンやデラーズ・フリートなどの後身の組織に人員や機体が所属している。
旧シリーズ[編集 | ソースを編集]
- 第3次スーパーロボット大戦
- ジオン公国の名称は登場しないが、本作ではギレンがDC総帥で、ザビ家がDCの実権を掌握している為、DCが原作におけるジオン公国の役割を担う。
COMPACTシリーズ[編集 | ソースを編集]
- スーパーロボット大戦COMPACT
- 本編前から序盤における敵国。舞台がバイストン・ウェルから地上に移った後で、ネオ・ジオンに再編される。
- 「初代ガンダムにおける一年戦争がメガノイド戦役、Ζにおけるグリプス戦役が一年戦争前半」という世界観であるため、特殊な扱いがなされている。本編前はコロニー国家のひとつとして、地球連邦と手を結びムゲ帝国やメガノイドに対抗した。
- 終戦から一年後、地球連邦と「一年戦争」を勃発させたが、ゲーム本編中にギレン・ザビとキシリア・ザビがシャア・アズナブルに暗殺され、ハマーン・カーンによってネオ・ジオンとして再編される。
- なお、上記の世界観ゆえネオ・ジオンやデラーズ・フリートなどの原作における後身組織の人材・機体が「ジオンの人材・機体」として名を馳せている。
単独作品[編集 | ソースを編集]
- 新スーパーロボット大戦
- 直接は登場しないが、ストーリーに「かつてコロニーの1つが『公国』を名乗って戦争を起こした」という記述がある。また、デプレが「かつてのジオン軍でもできなかった事を…」と発言している。
- スーパーロボット大戦GC(XO)
- 一年戦争を前半部の舞台としているため、結構忠実に再現されている。また、今作ではギガノス帝国と同盟を結んでおり、後半では星間連合とも手を組む。
- 奇抜なデザインで一部ファンからカルト的な人気があるザビ家の居城、ズムシティ公王庁も登場する。
- スーパーロボット大戦Operation Extend
- ホワイトベースのサイド7出航から一年戦争終盤まで断片的に描かれるが、コネクト・フォースの方針で民間人に被害が及ばない限り、連邦とジオンの戦争には不介入のため、連邦組の別行動時のイベントが多い。
- 中盤からはオリジナル展開も多く、キシリア派がコネクト・フォース側に傾いたり、ネオジオン(ΖΖ)と協力したりと、地球連邦とは険悪なりに政治色が押し出され、他のスパロボと比べても穏健な路線を採り始めるのが印象的。
- 本作の敵部隊の中では最多の名有パイロット数で人材だけは豊富。また、他作品からブシドーとゼクスもキシリア派に参加している。基本的に名有キャラクターの死亡率が低い『OE』の恩恵を最も享受する勢力とも言える。
- プレイヤーの立場で見ると、この勢力のおかげでホワイトベース隊・アレックス・第08MS小隊以外出撃出来なかったり、GRを強制解散させられるミッションが多く、特に、元々の得意地形が限られるためにレベリングが遅れやすい08小隊を鍛え直す手間が増やされる意味で厄介な勢力でもある。
- スーパーロボット大戦30
- 『NT』設定のため、ジオン共和国としての登場。裏でジオン残党を援助していたとされる。
補足[編集 | ソースを編集]
ジオン共和国の自治権返還に関して、小説『機動戦士ガンダムUC』ではU.C.0096年時点で既定されていた事項であるのに対し、漫画『機動戦士ガンダム ムーンクライシス』(SRW未参戦)ではU.C.0099年時におけるネオ・ジオンおよびヌーベルエゥーゴ共同軍の武装蜂起事件における責任を取らされる形で施行されたという相違点がある。
余談[編集 | ソースを編集]
- 「ジオン」の英語綴りは当初、ローマ字読みをそのまま当てはめた「ZION」だった。
- しかし、これが実在の「ユダヤ人祖国回復運動(シオニズム Zionism)」と同名同綴りだったため、問題視されるのを恐れたバンダイおよびサンライズの自主規制によって現在の「ZEON」に改められている。
- 『機動戦士ガンダム』の企画段階や放映直前に玩具屋向けに配布された資料である『クローバー製品カタログ1979年前期版』において、ジオン公国は「恐るべき宇宙の侵略者」と紹介されている。
- 「ジオン訛り」と呼ばれる独自の方言があるとされ、『機動戦士ガンダム』や関連作品の劇中でも何度か触れられている。フラナガン・ブーンが潜入任務の際に部下に「ジオン訛りが強いから喋るな」と命じるシーンがあるほか、バーナード・ワイズマンもジオン訛りの強い喋り方であるとされている。もっとも、劇中会話はすべて訛りの無い日本語で、視聴者がジオン訛りが具体的にどのようなものかを理解できる機会はない。ちなみに訛りの例として「ジム」は「ゲム」と発音するらしく、現実におけるドイツ訛りに近いものと思われる。なおギャグパロディ作品『トニーたけざきのガンダム漫画』(SRW未参戦)では関西弁として表現されている。
- 『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』の登場人物ミハイル・カミンスキー(ミーシャ)は英語版ではロシア訛りの英語を話すという演出がなされている。ただし、こちらはジオン訛りを意識したものではなく、単にロシア系の名前を持ったキャラクターである事を意識した演出だと思われる。
脚注[編集 | ソースを編集]
- ↑ 地球攻撃軍とも。実質的には突撃機動軍の傘下で、権限の範囲は北米地域に限定される。
資料リンク[編集 | ソースを編集]
|