「三璃紗」を編集中
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[[SDガンダムシリーズ]]に出てくる架空の地名や組織名は、本家の[[ガンダムシリーズ]]に出てくるなんらかの単語を拝借するのが伝統になっているが、「三璃紗」の名前も『[[∀ガンダム (TV)|∀ガンダム]]』の[[ミリシャ]]からとられている。ただしこれはあくまで名前の元ネタというだけであり、『∀ガンダム』をモチーフとするキャラクターばかりが主役級に扱われているようなことはない<ref>それどころか、『∀ガンダム』出身MSが演じているキャラクターは外伝にしか登場しない。</ref>。三国志つながりで「三」という漢字を使える単語が採用されたという側面もあったと思われる。 | [[SDガンダムシリーズ]]に出てくる架空の地名や組織名は、本家の[[ガンダムシリーズ]]に出てくるなんらかの単語を拝借するのが伝統になっているが、「三璃紗」の名前も『[[∀ガンダム (TV)|∀ガンダム]]』の[[ミリシャ]]からとられている。ただしこれはあくまで名前の元ネタというだけであり、『∀ガンダム』をモチーフとするキャラクターばかりが主役級に扱われているようなことはない<ref>それどころか、『∀ガンダム』出身MSが演じているキャラクターは外伝にしか登場しない。</ref>。三国志つながりで「三」という漢字を使える単語が採用されたという側面もあったと思われる。 | ||
− | ちなみに設定上の地名の由来は「'''三'''侯が波'''璃'''の'''紗''' | + | ちなみに設定上の地名の由来は「'''三'''侯が波'''璃'''の'''紗'''<ref>アニメ版主題歌では「'''ガラスのヨロイ'''」と宛て読みされている(波璃=ガラスのこと)。</ref>を纏って降り立った地」であることから。 |
== 住人たち == | == 住人たち == | ||
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:『BBW』での敵勢力。袁術[[ズサ]]とその配下たち。 | :『BBW』での敵勢力。袁術[[ズサ]]とその配下たち。 | ||
:演者は『[[機動戦士ガンダムΖΖ]]』の敵モビルスーツが目立つ。 | :演者は『[[機動戦士ガンダムΖΖ]]』の敵モビルスーツが目立つ。 | ||
− | ; | + | ;袁昭軍 |
− | : | + | :第二部『英雄激突篇』の中盤の敵勢力。袁術の兄である袁昭[[バウ]]とその配下たち。 |
:演者は袁術軍同様に『機動戦士ガンダムΖΖ』の敵モビルスーツが目立つ。 | :演者は袁術軍同様に『機動戦士ガンダムΖΖ』の敵モビルスーツが目立つ。 | ||
;西涼軍 | ;西涼軍 | ||
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*龍帝 - 青龍(北方守護神) + 黄帝(三皇もしくは五帝のひとり) | *龍帝 - 青龍(北方守護神) + 黄帝(三皇もしくは五帝のひとり) | ||
− | *雀瞬 - 朱雀(南方守護神) + | + | *雀瞬 - 朱雀(南方守護神) + 瞬(五帝のひとり) |
*虎暁 - 白虎(西方守護神) + 尭 (五帝のひとり) | *虎暁 - 白虎(西方守護神) + 尭 (五帝のひとり) | ||
*武義 - 玄武(北方守護神) + 伏羲 (三皇のひとり) | *武義 - 玄武(北方守護神) + 伏羲 (三皇のひとり) | ||
=== 項羽と劉邦 === | === 項羽と劉邦 === | ||
− | + | 『三国伝』が始まるよりも400年前の時代においても、三璃紗は群雄割拠していた。楚という国の覇王・項羽が統一寸前までいっていたのだが、これを阻んだのが劉邦[[∀ガンダム|ガンダム]]という武将で、最終的に劉邦によって大陸は統一された。この歴史は史実の漢王朝設立とほぼそのままである。『三国伝』の時代には項羽の魂を継ぐ武将「項羽[[ターンX]]」が登場する(『三国伝外伝・武勇激闘録』)。 | |
劉邦が建てた王朝の国名は不明。三国伝の時代に出てくる「朝廷」の名も不明だが、劉邦の王朝との継続性があると考えることも可能。 | 劉邦が建てた王朝の国名は不明。三国伝の時代に出てくる「朝廷」の名も不明だが、劉邦の王朝との継続性があると考えることも可能。 | ||
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この時代の三璃紗は黄巾賊の略奪により荒れ果てており、さらには皇帝であった霊帝ガンダムが暗殺され、混乱の極みになっていた。黄巾賊の鎮圧で名をあげた武将・董卓ザクは朝廷の実権を握り、皇帝の証である玉璽を独占した。しかし、董卓は玉璽の力に魅入られ、心が闇に囚われる。董卓は三璃紗を暴虐により支配し、人民は苦しめられた。官軍の闘将であった[[曹操ガンダム]]は董卓を討つための反董卓連合軍の結成を三璃紗全土に呼びかけ、最終的に董卓を打ち倒す。 | この時代の三璃紗は黄巾賊の略奪により荒れ果てており、さらには皇帝であった霊帝ガンダムが暗殺され、混乱の極みになっていた。黄巾賊の鎮圧で名をあげた武将・董卓ザクは朝廷の実権を握り、皇帝の証である玉璽を独占した。しかし、董卓は玉璽の力に魅入られ、心が闇に囚われる。董卓は三璃紗を暴虐により支配し、人民は苦しめられた。官軍の闘将であった[[曹操ガンダム]]は董卓を討つための反董卓連合軍の結成を三璃紗全土に呼びかけ、最終的に董卓を打ち倒す。 | ||
− | この連合軍の結成により、[[劉備ガンダム]]、曹操ガンダム、[[孫権ガンダム]] | + | この連合軍の結成により、[[劉備ガンダム]]、曹操ガンダム、[[孫権ガンダム]]の三人の「三候の魂を継ぐもの」がはじめて集合する。董卓の部下の呂布トールギスは連合軍と何度も対決し、この三人との因縁を深めた。この四将が後の時代のキーパーソンとなる。 |
=== 英雄激突編 === | === 英雄激突編 === | ||
78行目: | 78行目: | ||
袁術脱落後、玉璽を手にした袁紹は温存していた軍を侵攻させて勢力を拡大化させるが、官渡の戦いで曹操に敗れ去った。 | 袁術脱落後、玉璽を手にした袁紹は温存していた軍を侵攻させて勢力を拡大化させるが、官渡の戦いで曹操に敗れ去った。 | ||
− | + | 官渡の戦いを征した曹操は真の平和を築くためには三璃紗統一が必要と強く確信し、孫権が治める江東地方への侵攻を開始する。曹操の覇道に異を唱える劉備は孫権と手を組み、曹操から江東を防衛する戦いに参戦した。最終的には「赤壁」にて、劉備、孫権、曹操の三人が三候の力を覚醒させて激突。ぶつかりあうパワーが爆ぜた後、曹操の姿はどこにもなかった。大将が行方不明になったことから曹操軍は撤退。赤壁の戦いは江東側の勝利に終わった。BBWはここで完結するが、旧シリーズでは劉備も行方不明となり『戦神決闘編』へ続く。また、袁術編はBBWオリジナルの展開だった。 | |
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=== 戦神決闘編 === | === 戦神決闘編 === | ||
『三国伝』の第三部にあたる時代。三国志演義からはかけ離れたオリジナル展開となっている。 | 『三国伝』の第三部にあたる時代。三国志演義からはかけ離れたオリジナル展開となっている。 | ||
− | + | 赤壁の戦いに勝利した孫権は江東一体を新たに「轟(ゴウ)」という国にまとめあげた。一方、行方不明になった曹操の息子である曹丕も北方をまとめあげ「機駕(ギガ)」を建国。一方、劉備の仲間たちは西方の益州に渡り、「翔(ショウ)」の国を建国した。こうして三国時代が始まる。 | |
しかし、機駕はかつての誇りを失い、無闇に戦線を拡大させる野蛮な国家に成り果てていた。若き皇帝である曹丕[[ガンダムエックス|ガンダム]]は宰相の[[司馬懿サザビー]]の言うがままに行動しており、司馬懿の真の目的は予言書『G記』に記された黙示録を実現させ、「究極の闇」の力を入手することだった。その手掛かりを見つけるためだけに各地を問答無用に侵略し、捕虜になった人々を機駕の神殿の地下深くに安置されている蚩尤を復活させるための闇印「暗黒玉璽[[サイコガンダム]]」の生贄として捧げていたのである。 | しかし、機駕はかつての誇りを失い、無闇に戦線を拡大させる野蛮な国家に成り果てていた。若き皇帝である曹丕[[ガンダムエックス|ガンダム]]は宰相の[[司馬懿サザビー]]の言うがままに行動しており、司馬懿の真の目的は予言書『G記』に記された黙示録を実現させ、「究極の闇」の力を入手することだった。その手掛かりを見つけるためだけに各地を問答無用に侵略し、捕虜になった人々を機駕の神殿の地下深くに安置されている蚩尤を復活させるための闇印「暗黒玉璽[[サイコガンダム]]」の生贄として捧げていたのである。 | ||
− | + | 翔と轟の次世代の若き武将たちは機駕の背後にある闇を打ち砕くために奮闘。一方、行方不明になっていた曹操、そして劉備も三璃紗を狙う闇の存在に感づいており、それを止めるために歴史の裏で活動していた。 | |
− | + | 最終的に司馬懿は暗黒玉璽に自らの子供たちを生贄に捧げて古代の邪神・蚩尤を復活させ、復活した蚩尤は暗黒玉璽と融合し「究極の闇 蚩尤ガンダム」と化した。若き武将たちは命がけでこれを倒すが、それさえも司馬懿の計画の一環であり、司馬懿は倒された蚩尤の闇の力を吸収し、真なる破壊神「[[ナイチンゲール|天熾鵬 司馬懿サザビー]]」として再誕した。 | |
− | + | 三璃紗そのものを闇に沈めようとする司馬懿に対し、三候の魂を継ぐ劉備、曹操、孫権が力を合わせる。さらに神話の時代に蚩尤と相打ちになっていた四神の「武義」の魂を受け継ぐ者だった呂布も参戦。「五丈原」の戦いで司馬懿は敗れ去った。『戦神決闘編』の物語自体はここで終わる。 | |
=== 三璃紗統一 === | === 三璃紗統一 === | ||
− | 『戦神決闘編』のエピローグで語られる歴史によると、蚩尤復活の際に生贄に捧げられていた司馬炎[[シャア専用ザク|ザクII]] | + | 『戦神決闘編』のエピローグで語られる歴史によると、蚩尤復活の際に生贄に捧げられていた司馬炎[[シャア専用ザク|ザクII]]が助けられ、それまでの記憶を全て失っていたことから翔の武将である姜維[[ガンダムF91]]の養子となり、この司馬炎が後に三璃紗統一をなし、「真」という国家が誕生する、ということになっている。 |
− | + | 「真」は史実の「晋」をモチーフとしているが、司馬炎が翔の側に付いてしまっているので、三国志的に言えば「蜀が統一した」ということになる。 | |
− | + | また、この「真」の統一までの期間に起こった出来事として、弟三部の後日談が「BB戦士三国伝 LEGEND BB」として展開されており(2013年現在)、蚩尤の欠片から生まれた新たな脅威「四凶」との戦いの話となっている。 | |
== 玉璽 == | == 玉璽 == | ||
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玉璽は持つだけで所有者に超常的な力を与えるのだが、この力が極まると「天玉鎧」を召喚できる。天玉鎧はそれをまとったものに世界を破壊する程の超絶的な力を与える、一種の強化アーマーである。四神に対応して蒼龍・炎鳳・弩虎・真武の四形態がある。なお、四神の力を持たないものは天玉鎧のまがいものである十極呪導鎧を召喚できる。 | 玉璽は持つだけで所有者に超常的な力を与えるのだが、この力が極まると「天玉鎧」を召喚できる。天玉鎧はそれをまとったものに世界を破壊する程の超絶的な力を与える、一種の強化アーマーである。四神に対応して蒼龍・炎鳳・弩虎・真武の四形態がある。なお、四神の力を持たないものは天玉鎧のまがいものである十極呪導鎧を召喚できる。 | ||
− | + | 『三国伝』の物語では「四神」のうち「三候」しか歴史に名を残していないということで、玉璽や天玉鎧は「三候の魂を継ぐものにしか使えない」というミスリードがなされていた。そのため、天玉鎧が四つあるということが大きな謎としてストーリーの中核をなしていた。 | |
=== 天玉鎧 === | === 天玉鎧 === | ||
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なお、新SD戦国伝では影舞乱夢をかつて治めていた王の名が「龍帝」とされているが、これは『三国伝』における三侯の名と同一である。これについては龍帝の魂を受け継いでいる劉邦のことを指していると考えれば、『三国伝』の400年前に劉邦が作った統一王朝が影舞乱夢だったとみなせる。また、新SD戦国伝に出てくる白龍頑駄無は後に影舞乱夢の国主となるが、『三国伝』の時代にはこの白龍頑駄無が歴史上の偉人として語られている。さらには霊帝ガンダムの演者はこの白龍頑駄無である。 | なお、新SD戦国伝では影舞乱夢をかつて治めていた王の名が「龍帝」とされているが、これは『三国伝』における三侯の名と同一である。これについては龍帝の魂を受け継いでいる劉邦のことを指していると考えれば、『三国伝』の400年前に劉邦が作った統一王朝が影舞乱夢だったとみなせる。また、新SD戦国伝に出てくる白龍頑駄無は後に影舞乱夢の国主となるが、『三国伝』の時代にはこの白龍頑駄無が歴史上の偉人として語られている。さらには霊帝ガンダムの演者はこの白龍頑駄無である。 | ||
− | ちなみにSDガンダムシリーズではSD戦国伝の世界と、[[SDガンダム外伝]]の世界「スダ・ドアカ・ワールド」が地続きに存在することが示唆されている。そしてその遥か未来にあたる「SDコマンド戦記」の世界には人間が登場しているため、スダ・ドアカ・ワールドに暮らす人間族が滅びることなく遥か未来まで存続していくことが確定している。つまり三璃紗もSD戦国伝の未来にあたるのであれば、'''国外には人間族が存在している''' | + | ちなみにSDガンダムシリーズではSD戦国伝の世界と、[[SDガンダム外伝]]の世界「スダ・ドアカ・ワールド」が地続きに存在することが示唆されている。そしてその遥か未来にあたる「SDコマンド戦記」の世界には人間が登場しているため、スダ・ドアカ・ワールドに暮らす人間族が滅びることなく遥か未来まで存続していくことが確定している。つまり三璃紗もSD戦国伝の未来にあたるのであれば、'''国外には人間族が存在している'''可能性が非常に高い。『UX』において孫権や[[孫尚香ガーベラ|孫尚香]]は「やわらか人間」の存在に驚いていたが、実は三璃紗の外ではそんなに珍しいものでもなかったりする。 |
== 脚注 == | == 脚注 == |