カドゥム・ハーカーム

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カドゥム・ハーカーム(Kadm Chakham)

太古のラ・ギアスを教化によって支配した巨人族の王で、フーム・ラカーブに倍する巨体を持つ。その見た目は黄金の巨体と肘から2つに分かれるように伸びる4つの腕を持つ特異的な姿をしており、背中にはリング状に並んだ黄金の物体が浮いている。また、Iの第二章「メモリアル・デイ」で未来見達が観測した「半年から一年後、ラ・ギアスにとって脅威となる存在が出現する」というヴィジョンに該当する生命体であり、ハーカームはラングランを滅ぼし生けるものすべてに災いをもたらすといわれた「約10年前の予言の魔神」ではない(『魔装機神F』攻略本)。

二億年近く前のはるか昔、外界からラ・ギアスへと続くクロスゲートを通って辿り着いた。ラ・ギアスという世界が外部からの干渉を受け付けない優れたシェルターになる事へ目をつけ、ラ・ギアス人に知性を与える事で強い力と意志を持つ人間を育て上げ、彼らを統治する事で、来るべき「試練」から生き残ろうと画策していた。しかし、彼の育てた人間達の中から想定外の強固な意志で人間としての自由と尊厳を取り戻そうとする者、そして探究心で巨人の持つ叡智にまで手を出そうする者が出てきてしまった。その結果、人間達による多数のゼルヴォイドによる特攻によって滅ぼされた。だが、滅びる時に強大な怨念を残しており、これが後のヴォルクルスを始めとするラ・ギアスの三邪神となった。なお、この時を同じくして反逆した人間達の強固な意志がサイフィスを始めとする精霊達という姿となった。

その後、永い時を経てヨーテンナイが静死の棺を行うべく集めたアストラル世界へのエネルギーによってから本来の姿へと戻り、再びラ・ギアス全土の人間の教化を開始する。

「門を用いて」「門が通じていた」という言葉から、別の場所にあるクロスゲートから来たとも取れるが詳細は不明。少なくともクロスゲートを通じて来た異界の者であるが、クロスゲートについての知識は世界間を繋ぐ通り道程度としか認識しておらず、ラ・ギアスへは「宿命」や「因縁」を道標として辿り着いただけである。そもそもあれだけの巨体を誇り、強力な魔法(超能力)までも使えるとなれば、クロスゲートをその身に取り込んで更なる強化を計るという弱者特有の発想は非常に生まれにくいと思われる。

名前はヘブライ語で「古の知恵者」を意味する。また、アンティラスガエンウーフなどのラ・ギアスの神話に登場する神々は全て巨人の名前である(彼とその配下がヘブライ語で命名されているのはシナリオ担当者が違うため)。

登場作品と役柄

魔装機神シリーズ

スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神F COFFIN OF THE END
ラスボスとして最終話で登場。HPはアゾエーブ並みの841420という脅威の数字を誇るが、幸いにもHP回復能力がなくイベントでHPが回復することもないため、殴り合いに持ち込めばいつか勝てる。ただし、時間がかかるので、メインアタッカーはガエン、アーマラなどに回し、魔装機神やシュウ、サキトを援護攻撃に回してその火力を最大限に利用すべし。一度の戦闘で50000~60000ほど削れれば上々。
しっかりと機体・操者の強化を行っていれば決して苦戦する相手ではないが、敵フェイズでの2回攻撃には注意。修理ユニットが狙われると厳しい。
実はこの脅威のHPも、ラ・ギアス7の最強武器をフル改造し、さらに全員に「魂」を習得させるなどで火力を突き詰めると、7体の攻撃だけでほとんど溶けてしまったりする。

装備・機能

カアスオール
MAP兵器。移動後使用可能。カアスは「怒り」、オールは「光」の意味。
ハラルヘーツ
背部のリング状のユニットを回転させながら展開、十字を組ませた後ターゲットを指差し、レーザーで攻撃させる。
エルヨウンシェフェット
背部ユニットを回転させながら上昇。両腕に随伴するビットパーツを射出し、四つの手に集束させたエネルギーを上方に集めた後回転させて拡大、そこにエネルギーの場を展開、ビットパーツを上から突き刺して光粒子を降り注がせる。しかる後、腕のリングを離脱し、そこに手からエネルギーを充填、力場から降り注いでくる光粒子を収束してビームを発射する。技名のエルヨウンは「至高」の意味。

特殊能力

MG回復(大)
行動不能無効

移動タイプ

魔装機神シリーズでは空の概念はない。

サイズ

LL

属性

属性なし。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

特殊技能(特殊スキル)

魔装機神F COFFIN OF THE END
気配察知Lv2、闘争本能、士気高揚、2回行動

BGM

「CONCLUDER」
専用曲。「コンクルーダー」と読み「結末」を意味する。

人間関係

フーム・ラカーブ
代弁者。ハーカームが力を取り戻すまでの時間稼ぎとして彼を先行、教化を行わせていた。

名台詞

魔装機神F COFFIN OF THE END

「怨毒……浄化……玉体……顕現……」
「我コソガ真ノ統馭者……カドゥム・ハーカーム……」
「深遠ノ知恵ヲ求メシ者ヨ……其ノ業ハ巡ル……」
「我ハ、閉楽園ノ守護者……其ノ証ヲ示サン」
この言葉と共に、ハーカームの足元が崩落。そこから姿を見せたのは、「神鳴る地獄門」―――クロスゲート。
「……遼遠ノ地ヨリ」
「……門ガ、此ノ地ニ通ジテイタガ故」
「宿世ノ縁……重出ノ因縁……其レラガ道標トナリ……」
「我ヲ希有ナル閉楽園……即チ、類ヒ稀ナル隠所ヘ導カン」
「我ガ役儀ハ、閉楽園ニテ剛力剛念ノ知的生命体ヲ育成スル事也」
「試練ニ打チ勝チ……生残セシムル事……其ノ為ノ精強ノ種子ヲ、我ハ求ムル」
「然レド、人ハ意想外ノ剛念ト知的好奇心ヲ持ツニ至リ……我ガ力ト叡智ノ全テヲ欲シ、我ニ乱逆セン」
「其ノ罪過、断ジテ許シ難シ」
「人ノ、意想外ノ剛念……其ノ変遷集積体、精霊……」
「教化ヲ阻ム、忌マワシキ加護……新タナ世界ニ、汝ラハ無用……」
「滅セヨ、死セヨ、絶エヨ」
忌まわしき精霊が現れた事で、巨人族の王はその殺意を剥き出しにする。
なお、カドゥム・ハーカームの言葉は何故かハキハキしているか途切れ途切れかに分かれている。具体的には、最後の1文の様に自分の感情や役割を語る際ははっきりしており、人間への対応を語る際などは途切れ途切れである。
「深遠ノ知恵ヲ求メシ者……汝ヲ教化出来レバ……」
シュウとの戦闘前会話。盛大な死亡フラグを踏み抜いた事には、太古の叡智を持ってしても気づかなかったらしい。実際シュウも操ろうとした者の末路は、決まっています。」と言っている。
もっとも、かつて自分を縛り付けていたヴォルクルスの本体ともいえる存在である地点で、巨人族の王ですら例外でなく復讐の対象ではあるが。
「黒キ機人ヲ模スカ」
サイバスターに対する特殊戦闘台詞。この「黒キ機人」とはゼルヴォイドの事を指しているが、Zシリーズをプレイしたユーザーにはミスリードを招きかねない台詞とも言える。
「七戒ヲ犯ス愚者に死災ヲ」
「抗拒ハ認メズ」
「湮滅スベシ」
エルヨウンシュフェット使用時。
「迷妄ナル……嬰児ニ……!!」
撃墜台詞。難しい言葉を使っているが、簡単に言うと「妄想を見る赤ん坊に!!」という事である。
「怨々々々々……!!」
最終話クリア直後のイベント戦闘における断末魔。負の力の集合体ならではの叫びともとれる。
「有リ……得ヌ……有リ得ヌ……!」
「我ガ……我コソガ……試……練……!?」
「斯様ナ……事ガ……!我ガ……求ムル……精強ノ種子ハ……!」
「我ガ……王タル我ガ……入滅スル……ナド………………!!」
全ての人間の、精霊の想いを乗せたサイバスターのアカシックノヴァによって遂に力尽き、自分の存在そのものがラ・ギアスにとって「試練」という名の「災厄」である事を最期まで認められないまま、古の巨人族の王はクロスゲートの中へと吸い込まれる形でラ・ギアスの世界から怨念諸共消え失せる事となった。
しかし完全に消滅したとは言い切れず、クロスゲート自体も数多くの世界に存在する以上、今後何らかの形で第2次OGの破滅の王みたいに再び出現する可能性は0ではないだろう……。

関連機体

ゼルヴォイド
かつて自身を滅ぼした忌まわしき「黒き機人」。しかし、再び相対したその機体はゼルヴィオリアによる特攻ではなく「仲間」と共に巨人王に挑む。

余談

  • ハーカームの言う「試練」については不明。考えられる候補はαシリーズアポカリュプシス、もしくはZシリーズ根源的災厄だが…?「自分の意志のつもりで実はもっと上の存在の思惑だった」点については、この男にも近い。
    • また「細胞内に仕込んだ因子から洗脳する」「洗脳した相手の機体スペックを引き上げる」「静寂の世界を求めている」「人間を監視している」「統括する者を倒せば他が総崩れになる」「クロスゲートは移動用のツール」という点はアインストにも見られた特徴だが、関連があるかは不明。
  • ハーカームを始めとする巨人族の個体や武装名はヘブライ語が由来とされ、特にハーカームの必殺武装である「エルヨウンシェフェット」の名称はアダマトロンを連想させる(あちらは「エルヨウン・イェダ・ドーマー」という技を持つ)ことから、ゼ・バルマリィ帝国とも関連があるのではないかと囁かれている。ただし作中ではまったく言及されていない上、そもそも共通点が「ヘブライ語が由来である」という点のみであるため、現時点では関連がない可能性のほうが高い。作中では巨人族の力は「負の力」と表現されており、どちらかと言えば霊帝破滅の王に近い存在とも言える。