ヘルム・ゼーリック

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ヘルム・ゼーリック
外国語表記 Helm Zoellick
登場作品 宇宙戦艦ヤマト2199
声優 若本規夫
種族 ガミラス人
性別
年齢 47歳相当
所属 大ガミラス帝星
役職 中央軍総監
軍階級 国家元帥
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概要

帝星国防軍の中央軍総監。

顎まで伸びたモミアゲと常に芝居がかった大げさな口調が特徴。一人称は「吾輩」で、語尾には「~である」と付ける。

軍政面においてはデスラー総統に次ぐ権力を持つ人物。実際の帝国No.2はヒス副総統だが、ガミラスは軍事独裁制が強い国家体制であるが故に、実権は殆どゼーリックとハイドム・ギムレーが握っている。その権力はかなりのもので、無能なゲールを銀河方面作戦司令長官に据える事が可能な程。

大ガミラス帝星の前身「ガミラス大公国」から続く貴族の出身で、自らの血筋に誇りを持っている。その為、現在の二等臣民(二等ガミラス人)等が活躍できるような政治体制には強い不満を抱いており、デスラーを暗殺することで旧貴族の復権と帝国の実権の掌握を狙っている。

中盤、デスラーが乗った総統座乗艦を爆破し、ディッツドメルにその罪を着せ更迭した。その後、一気に実権を握ろうと、観艦式開催という名目でバラン星において、デスラーの死を演説で発表する。1万以上の艦隊に対して、総統の死を秘匿する中央政府の打倒を呼びかけるが、そこへヤマトがワープしてきたことから景気づけに撃沈しようと目論む。だが自身の杜撰極まりない指揮に加え、観艦式の為に密集隊形を取っていたことが災いし、ヤマトの攻撃と味方の同士討ちで甚大な被害を出してしまう。

それでもヤマトを追い込んでいい気になっていたが、そこへ生きていたデスラーから通信が入り、暗殺計画はセレステラにより露見していた事や死んだのは影武者であったことを聞かされる。狼狽して自身が暗殺の首謀者であることを暴露したも同然の発言をしてしまい、最後はゲールに射殺された。

登場作品と役柄

単独作品

スーパーロボット大戦V
初登場作品。原作通りの役回り。本作では一品物の強化パーツ「ターゲットスコープ」を持っている。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

ゲールを一回り強くした程度の能力値だが、乗艦の指揮系統中枢やスキルが厄介。

精神コマンド

V
根性ド根性不屈気合突撃熱血
猪突猛進型の指揮官らしいラインナップ。

特殊技能(特殊スキル)

V
指揮官L1、底力L1、闘争心L2、気力限界突破L2、気力+(ATK)、気力+(DEF)
気力限界突破を持っている上に、気力+系技能を両方持っているので、何をしても気力が急上昇していく。幸い底力のレベルが低いので、それほど硬くない。
ただ、気力が130を超えると「ターゲットスコープ」の効果が発動する点には注意しておきたい。
国家元帥・軍総監でありながら指揮官レベルが妙に低いのは、原作のバラン星での戦いで露呈した指揮能力の無さ故か。

固有エースボーナス

特殊スキル「艦隊指揮」を修得する
V』で採用。もっとも指揮官がL1かつ範囲内に一隻も居ないため殆ど宝の持ち腐れの域。

人間関係

アベルト・デスラー
ガミラスの総統。彼には賞賛の言葉を贈ったりして忠誠を誓っているように見えるが、実際は忠誠心を抱いておらず、自身が実権を握るために彼の暗殺を謀るが失敗した。
ガル・ディッツ
彼とは折り合いが悪く、彼にデスラー暗殺の濡れ衣を着せた。
エルク・ドメル
多くのガミラス国民から人気を得ている為、彼のことを疎んでおり、ディッツ共々デスラー暗殺の濡れ衣を着せた。
ミーゼラ・セレステラ
異民族(ジレル人)である為、彼女にはよく嫌味を言う。
グレムト・ゲール
ゼーリックの腰巾着。それなりに信頼していたようで、彼の忠誠心は自分に向けられていると思い込んでいたが、実際は彼の忠誠心はデスラーにのみ向けられており、デスラー暗殺を謀ったことと、それが失敗に終わったことが知られた際には即座に彼に射殺された。

名台詞

目障りな狼小狡い女狐も今はヤマトに夢中か……。頃合いであるなぁ」
ゲール「何のお話で?」
「貴公は知らずとも良い……」
第14話「魔女はささやく」ラストより、良からぬを企んで笑みを深める。
このシーンでのゼーリックは葉巻を咥え、異星人の美女を抱き(肌の色が明らかにガミラス人ではない)、揉み手で媚びる卑屈な部下相手にふんぞり返るという絵に描いたような悪のボスそのものの姿であった。
「誇り高きガミラスの戦士にして勇敢なる同志諸君。大ガミラスの栄光を一身に担う諸君に対し、本日吾輩は非常に辛く悲しい報告をしなければならない。そう、あの気高き帝国の指導者、偉大なる我らが総統アベルト・デスラーがこの世を去られた」
「この国難にあたり、帝国を導くべきは誰か。吾輩は今その崇高なる使命に魂が打ち震えている。諸君らと共に深い悲しみに沈むと共にぃ…吾輩はここに誓う!亡き総統の遺志を継ぎ、その死と不在を隠し続ける中央政府の奸物どもに正義の鉄槌を下すことを!心ある者よ共に立て、バレラスへ侵攻し総統府に巣くう奸賊どもを殲滅するのだ!根こそぎに、容赦なく、断固として…」
第18話「昏き光を超えて」より、バラン星観艦式における演説。この途中でヤマトが現れ、一瞬動揺するも僥倖と見て取る。
「なんという僥倖…!これこそ吾輩にヤマトを討てとの神の啓示…!」
「成敗!」
すかさず攻撃命令を下すが、中央突破を図るヤマトに対し、観艦式の為に密集した隊列を組んでいた艦隊がまともに対応出来る筈もなく…。
「忌まわしきテロンの艦を沈め、亡き総統への手向けとするのだ…!ガアァァレ・ガミロンッ!!」
当然の如く同士討ちが起きるが、意にも介さず只々檄を飛ばすのみ。味方からは「こんな密集した所で発砲させるなよ!」という怨嗟の声まで上がる始末。
見かねたゲールがもっと艦同士の間隔を空けるよう指示を出そうとするが…。
「ならん!このまま一気に押し潰すのだ!」
ゲール「しかし、それでは友軍の被害が!」
「…構わん」
ゲール「えっ!?」
「歴史とは、犠牲の上に築かれるものである」
ゲール「そんな…!」
「全艦回頭せよ!恐れるな、数こそが力なり!」
ゲールの指示を一蹴し、既に同士討ちで甚大な被害を出しているにも関わらず、なおも数でのゴリ押しを強行する。
小説版ではその戦い方を「粗暴」と評されていたゼーリックだが、実態はゲールが遥かにマシに思えてしまうレベルの壊滅的な代物であった。ライバルの軍事的手腕とは雲泥の差である。
V』の中断メッセージ(後述)でも同様の発言をしているが、あちらではゲールが追従しているのが何とも皮肉。
「ふはははははぁ…ヤマト、バランに死す。この程度の艦一隻沈められなかったとは…狼の名も落ちたものだなぁ、ドメルよ。ふっ、はぁはははははは…!」
バラン星に突っ込んでいったヤマトを見て悦に浸る。しかしその直後、モニターに思わぬ人物からの通信が入り…
「き、貴様は…!」
「そんなブァカなぁぁ!?貴様の艦は確かに…」
通信の主は自分が謀殺した筈のデスラー総統だった。彼は予想外の事態に脂汗を浮かべ狼狽えるしかなかった。
「違う…断じて違う!」
「心ある兵士諸君!吾輩が敢えて逆臣の汚名を着てまで訴えんとした事は、真、憂国の志から来たものであり…」
狼狽し、モニターのデスラーを撃ち抜いて観艦式に集った兵たちに言い訳を始めるが、そこに一発の銃声が響き渡り…。
「愚かなりゲール…」
辞世の句。野心を抱いた国家元帥の最期は、腰巾着のゲールに背後から撃たれるという呆気無いものだった。

スパロボシリーズの名台詞

「テロン人め、ガーディムの真似事か?」
戦艦以外の機体と戦わせた時の台詞。彼に限らずVのガミラス勢は、ガーディムの名前を口に出す事が多い。
「これこそ圧倒的な力による勝利!とにかく数を出して、損害を恐れず、ただただ突撃あるのみ!」
ゲール「な、なんと!そのような恐るべき戦術を使われるとは、さすがは元帥閣下であらせられる!」
『V』の中断メッセージより。猪突猛進型の指揮官とおべっか使いの副官による漫才…と言いたい所だが、実際の戦場でこれをやられた方は大概敗北している。「戦いは数だよ!」という言葉もあるように「敵よりも圧倒的多数の兵力を揃える」のは戦略の王道であり、数の暴力ほど恐ろしいものは無い[1]。特に今作のもう一つの最終話は、恐ろしさが良くわかるというものである(まして数だけでなくまで備えている分猶更)。
もっとも、どんな有効な戦術だろうとそれを活かせる状況あればこそであり、彼がそれを理解しているかは甚だ怪しいのだが。

搭乗機体

ゼルグート級ゼルグートII世

余談

  • 名前の由来は、ナチス最高幹部にしてドイツ軍国家元帥でもあった「ヘルマン・ゲーリング」。

脚注

  1. 実際、スパロボ参戦作品でも少数精鋭の高性能機が圧倒的な数の量産機に持久戦を持ち込まれて手も足も出なくなったというシチュエーションが存在する