エルーナルーナ・バーンストラウス

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エルーナルーナ・バーンストラウス

「ストラウス」という名で黄金の甲冑に身を纏う謎の存在。その正体は「サイデリアル」三大幹部の紅一点にして、全軍総司令官を務める女傑。 銀河を流浪する戦闘集団「ハイアデス」の現頭領にして指揮官でもある。そばかすとウェーブがかった金髪、そして拳銃がトレードマークのアメリカンレディ(スフィアが金牛であることを鑑みるとカウガールがモチーフか)の如き容姿をしている。この状態での愛称は「エルーナ」。台詞に英語が混じるのも特徴で、ハイアデスの面々も英語で雄叫びを上げたりする。

途轍もない知将であり、相手の考えを完全に読みきった上で作戦を立案・実行する。自身もリアクター以前に軍人としての力量がずば抜けており、緻密な作戦と大胆な行動を得意とする。反面色恋には疎く、特に敵意には敏感だが好意には基本的に鈍感。

が、元々陽気でにぎやかな戦闘集団であるハイアデスに生まれて育ったため、根っからの戦闘狂であると同時に陽気で派手好みの奔放な性格。そのため、いくら優秀であってもそれでは総司令官としての威厳がなく、全軍への重石にならないと苦言を呈したアウストラリスの命令により、牡牛を模した金色の全身鎧を纏い、「ストラウス」の略称で行動、周囲への指示もマシンボイスで出し、さらに武器も拳銃ではなくブースターつきのハルバードを持つという徹底振りであった(このため、Z-BLUEは当初「ストラウス」を男性だと思っていた)。

ランドとの闘いでアーマーが破壊されたことがきっかけでその本性をむき出しにし、戦闘を望む欲望によってスフィアの力をより強く引き出すようになった。 個人的にもランドには興味を持っており、彼を「ダーリン」と呼びメールからは盛大に警戒されている(さらにメリハリの効いたエルーナの体型がランドの好みにドンピシャらしい)。

しかし、闘争を望む本心の裏には、ハイアデスの自由を奪い、父を死に追いやったそもそもの原因である御使いへの怒りがあり、ヴィルダークに「サイデリアルに来れば、もっと楽しい戦いが出来るだろう」と誘われたことがきっかけで「欲深な金牛」に共鳴。誘いに乗って組織に加入したが、その裏では御使いへの復讐を考えていた。

経緯は不明だがその後、ヴィルダークと一対一で戦って敗北。その圧倒的な力に御使いへの勝利の可能性を見出したことで、ヴィルダーク、尸空と共に、時が来れば次元将であるヴィルダークに3つのスフィア(と、あわよくばZ-BLUEの4つのスフィア)を差し出すことで戦う力にする、という計画を立てていた。最期にはその契約を守り、闘争の喜びに準じて散る。「欲深な金牛」は約束どおり、ヴィルダークに託された。

ちなみに彼女のスフィアの元になったおうし座のモデルはギリシャ神話の主神ゼウスが変身した姿である(つまり性別上はオス)。それもストラウスが男と思われていた理由の一つだろう。

名前の由来はおうし座のβ星「エルナト」と思われる。

登場作品と役柄

Zシリーズ

第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇
担当声優の山崎女史は『魔装機神3』のフォーラン・デイクゼン役を経て初の版権スパロボ参加。
序盤は「ストラウス」名義で何度か登場し、中央大陸ルート29話「猛攻のストラウス」か残されの海ルート29話「深遠よりの目覚め」で「エルーナルーナ」名義に変わる。
同僚が表舞台にあまり出て来ないアウストラリス、無口な尸空、暴走気味のバルビエル、と個性的過ぎるため、相対的に常識人に見えるが、彼女もやはり個性派である。
アーマー破損後は第34話「1万2000年を超えて」と日本ルート39話「受け継がれる牙」、そして決着となる第48話「燃える地球」に登場。特に48話ではエースボーナスを取得して現れるため、周囲の機体を速やかに排除しないと厳しい。

パイロットステータス設定の傾向

能力値

基本的には受け特化の射撃タイプ。プレイアデス・タウラの最強武器は格闘属性であるにも関わらず、エルーナルーナは格闘が低い。しかし、乗機の能力もあってそんなものは大した問題ではない。

精神コマンド

第3次Z天獄篇
ド根性加速直感鉄壁
典型的な受け型スーパー系のラインナップ。「愛」は「エルーナルーナ」名義になってから解禁されるが、その向く先は戦闘か、ランドか、ダバラーンか。あるいは全部か。

特殊技能(特殊スキル)

第3次Z天獄篇
天才底力L4、指揮官L4、気力+ボーナス精神耐性ダッシュマルチターゲット2回行動3回行動
「ストラウス」名義の時は2回行動どまり。高レベルの「指揮官」とタウラの「指揮系統中枢」で僚艦・僚機の命中率が跳ね上がるのが問題。反面「底力」が4レベルしかなく、「ガード」もないのでので実はそこまでしぶとくはない。中盤はレベル差の問題でかなりの脅威だが、最終決戦時はある程度状況をコントロールできることもあって戦いやすい部類にはいる。

固有エースボーナス

指揮能力の効果が2倍になる
第3次Z天獄篇で採用。ハードモードで取得しており、単純にして強烈なボーナス。エルーナルーナに隣接すると、最終命中率・回避率に+50%の補正が発生し、機体の指揮系統中枢と合わせて相手の命中率が凄まじい事に。
もし尸空やバルビエルが隣接すると、彼らの命中率補正が各々の特殊能力による補正込みで+100%超えなんて事態も有り得るので、絶対に指揮範囲に敵機(特に尸逝天とアン・アーレス)を入れないように。

パイロットBGM

「天翔る金牛」
専用曲。敵軍の司令官のBGMとは思えないハイテンションなロック調。「ストラウス」名義の時よりも「エルーナルーナ」名義の時に流れる方がしっくりくる曲である。

人間関係

父親
ハイアデスの前頭領。プレイアデス・タウラは彼からのプレゼントであり、御使いへの復讐の動機は彼がエル・ミレニウムに殺されたことが原因。
ダバラーン・タウ
副官で彼から片想いされていたが、エルーナ自身も彼を愛しており、実際には両想いであった。ただし、ダバラーンからの思慕には全く気づいていなかったが。
ランド・トラビス
「傷だらけの獅子」のスフィア・リアクター。リアクターとしてだけでなく個人的にも興味を持っており、「ダーリン」と呼ぶ。
当のランドから見ると、エルーナルーナは外見こそ好みのド真ん中だが、戦闘狂の性格とメールそっくりのノリにはゲンナリさせられている。
メール・ビーター
自身のスタイルのよさを彼女から盛大に警戒されている。ランドから見ると「ノリで生きているところがそっくり」らしい。
セツコ・オハラ
「悲しみの乙女」のスフィア・リアクター。ストーリー上での絡みは特にないが、なぜか「可愛い」と連呼して気に入っているらしい。
クロウ・ブルースト
「揺れる天秤」のスフィア・リアクター。ランドとは逆で優男のクロウは好みではないようだ。
バルビエル・ザ・ニードル
同僚。「怨嗟の魔蠍」のスフィア・リアクター。曰く「口を開けば呪いの言葉」。
尸空
同僚。「沈黙の巨蟹」のスフィア・リアクター。共に御使いへの反逆を考えており、アウストラリスに自分の命とスフィアを捧げた。
ガドライト・メオンサム
同僚。天獄篇では、サイデリアルに反旗を翻す。
皇帝アウストラリス
形式上の主君。「立ち上がる射手」のスフィア・リアクター。御使いへの反逆の旗印でもあり、最期は尸空と共に自分の命とスフィアを捧げた。
楽しみのテンプティ
スフィア・リアクターの中では一番のお気に入りだったらしい。確かに、似たもの同士ではある。
アサキム・ドーウィン
リアクター達からスフィアを奪う彼の存在は知っており、ラース・バビロンでは一度戦闘する。

他作品との人間関係

バナージ・リンクスマリーダ・クルス桂木桂
正体を明かした際、彼らから唖然とされた。
トワノ・ミカゲ
自身の率いる部隊と戦闘する。

名台詞

戦闘台詞

「ヒア・ウィ・ゴ――(Here we go)! プレイアデス・タウラ!」
パッションスタンピード・ハイアデス使用時の台詞。
「ごめんね、プレイアデス・タウラ……もう、終わりだ……」
第48話での撃墜時。あらゆる意味で「もう終わり」であるためか、ここまでのステージと違って一気にトーンダウンしている。
「ドリルは男のロマン! バトルは女のロマンだ!」
対シモン。女というより個人のロマンのような気がするが。ちなみに再世篇でもシモンに対して同じような言い回しをした化け猫がいる(内容はあちらの方がより物騒だが)。

会話

「…効いたよ、マジで」
「アハ…アーマーがぶっ壊れちゃったね」
「じゃあ、こんなの…もう要らないね!」
第29話「深淵よりの目覚め」/「猛攻のストラウス」より。サード・ステージのスフィア・リアクターとして覚醒したランドの本気の一撃を喰らいアーマーを破壊されるも、本性と真の姿を露わにした金牛がZ-BLUEに襲いかかる。
「さすがに軍なんて組織のトップになれば、それなりに威厳だ、貫録だってのが必要なものね。アーマーを着ろってのは、私も納得ずくだったさ」
そして同話で明かされた、アーマーを着て声まで変えて「ストラウス」として振る舞っていた理由。「エルーナルーナ」であっても新地球皇国の総司令官としての能力に疑いようは無く、リアクターの力に加えて彼女の実力を持ってすれば女だからと舐められる事も無いだろうが、いかんせん「ハイアデス」の時の様な陽気で自由奔放な振る舞いに皇国軍全てがついていけるかと言えば、確かに微妙である。
エルーナルーナ「Guys! Are You Ready!」
ハイアデス隊員1「Year!」
ハイアデス隊員2「Yaaahooooo!」
「ストラウス」ではなく「エルーナルーナ」としての直属の部下達とのやりとり。おそらくこれが本来のハイアデスのノリなのだろう。ちなみに味方部隊にも戦闘時に似たようなノリになるアメリカ人女性がいる。
「そうそう、めげないのがダバラーンのいいところなんだからね」
「それにしても、司令の前で戦功を上げようと張り切るとは、さすがに私の右腕だね!」
同ステージでダバラーンを撃墜した際に撤退する彼を見送ってのコメント。ダバラーンを憎からず想っていたエルーナルーナだが、反面当のダバラーンが自分に向ける想いにはさっぱり気づかなかった様子。あまりの一言に、マオからは「精神の方は鈍牛か」と言われてしまった。
「そこまで馬鹿じゃないよ。…女王サマはあんた達の特攻を止めるためにさっさと白旗を掲げたんだろ?」
あんたを見りゃ、わかるよ。ここの連中は女王サマを守るためなら、自分の生命なんて屁ほども思ってないってのはね」
第33話「黒歴史の闇」にて。アウストラリスの命令で月のD.O.M.E.を接収する為にムーンレィスを降し、「白の宮殿」にて女王ディアナに謁見した際のやり取り。
最初こそかしこまった物言いで接するも、彼女達からはかつての防衛責任者と同類と見破られる。しかし彼女はあっさりとそれを認め素に戻り、そして余力を残していたにも関わらずディアナが投降した理由を自らの保身の為ではなく、部下達の為と理解していた。彼女がただの戦闘狂ではない事を現した一面でもある。
「残念だよ、ディアナ様。あんたが只の腰抜けじゃないってのがわかると、ますます戦いたくなる」
ディアナ「私は武人ではない」
「そういうんじゃないよ。戦いってのは銃を持ってドンパチするだけじゃないからね」
「あんたを命懸けで守る戦士達と戦うってのはある意味、あんたと戦うって事さ」
上記の続き。最後の一行はエルーナ曰く「最大限のラブコール」。たとえ前線に出る事がなくとも、多くの部下達の心の拠り所であり命を懸けるに値する存在であるディアナの事を掛け値無しに賞賛している。
「バイバイ、ダーリン。バイバイ、Z-BLUE。地球に来られて、とってもハッピーだったよ!」
最期。恐怖も未練もなく、ただ闘争の喜びを心に抱き、「欲深な金牛」は戦場に消え去った。

搭乗機体

プレイアデス・タウラ
アルデバルの専用カスタム艦。前頭領の父親のプレゼントで、エルーナルーナにとっては誇りと思い出、そして復讐のモニュメントでもある。