「ジュリオ・飛鳥・ミスルギ」の版間の差分

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ジュリオは父母を死に追いやった上でミスルギ皇国の帝位を簒奪したり、「傲慢な野心家でナルシストでヘタレ」と、どうしようもない悪党としか言いようのない人物ではあるが、一方でジュリオによって抹殺されかけた長妹アンジュリーゼ(アンジュ)は「最後まで解り合う事が出来なかった」として複雑な表情を見せたり、ジュリオを利用していたはずのリィザにも思うところがあった様子を見せているため、(ノーマに対する差別意識はともかく)ジュリオには悪辣とも言い切れない一面もあった事が伺える。リィザに甘えていた時の言動から察するに両親からの愛情に飢えていたという可能性も否定はできない。
 
ジュリオは父母を死に追いやった上でミスルギ皇国の帝位を簒奪したり、「傲慢な野心家でナルシストでヘタレ」と、どうしようもない悪党としか言いようのない人物ではあるが、一方でジュリオによって抹殺されかけた長妹アンジュリーゼ(アンジュ)は「最後まで解り合う事が出来なかった」として複雑な表情を見せたり、ジュリオを利用していたはずのリィザにも思うところがあった様子を見せているため、(ノーマに対する差別意識はともかく)ジュリオには悪辣とも言い切れない一面もあった事が伺える。リィザに甘えていた時の言動から察するに両親からの愛情に飢えていたという可能性も否定はできない。
  
実際、アンジュ自身も第1話前半の時点ではノーマの根絶を検討しており、もしも立場が違っていたらならばジュリオと同じ事をしていた可能性がある。そういう意味では'''「ジュリオもまた、歪んだ[[世界観|世界]]の価値観の犠牲者であった」'''とも言える。
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実際、アンジュ自身も第1話前半の時点ではノーマの根絶を検討しており、もしも立場が違っていたらならばジュリオと同じ事をしていた可能性がある。そういう意味では'''「ジュリオもまた、歪んだ[[世界観|世界]]の価値観の犠牲者であった」'''とも言える。しかし、ノーマを迫害対象に仕立て上げ、彼女達にマナの源のドラグニウムを体内に持つドラゴンを狩らせ、自らの思いのままの世界を構築したのはエンブリヲなので、ノーマを殲滅するというのは(善悪は別にして)神として振る舞っていた彼の所業を否定するに等しい行為であり、それを理解していなかったため自ら墓穴を掘っていたのである。結局、彼はある意味アンジュと共通した行為を行っていたと言える。
  
 
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==

2017年6月29日 (木) 23:55時点における版

ジュリオ・飛鳥・ミスルギ
外国語表記 英語表記:Julio Asuka Misurugi
登場作品 クロスアンジュ 天使と竜の輪舞
声優 鳥海浩輔
デザイン 小野早香
種族 地球人(マナ人類)
性別
髪色
瞳の色 碧眼
所属 神聖ミスルギ皇国
役職 皇太子 → 皇帝
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概要

神聖ミスルギ皇国の皇太子。作中でも一、二を争うほどノーマに対しての醜い差別意識を持つ。洗礼の儀の当日に公の場で長妹であるアンジュリーゼ(以下、「アンジュ」と表記)がノーマである事実を国民に明かし、父ジュライを皇帝の座から引きずり下ろす事に成功する。

その後、「ミスルギが滅亡した」と偽情報を流した後アンジュの死亡を待ち望んでいたが、そのアンジュが生き続けていたため業を煮やしたジュリオはアンジュを脱走させる事を画策。シルヴィアを懐柔させ、モモカに真意を伏せた上でアルゼナルへと送り込んだ後、見事に策が成功。アンジュを公開処刑しようとするもタスクの介入により失敗。アンジュが放った手裏剣により左頬を傷つけられ醜態を晒す羽目になった。

その後、エンブリヲの「世界を作り直す」という案に対して賛同するも、それを「世界からノーマを殲滅させる」と都合の良い方向へ曲解。アルゼナルへ侵攻し大量虐殺を引き起こし、アンジュの怒りを招いた事で戦力の大半を失い命乞いまでする事となる。最期はエンブリヲに粛清されて死亡した。

キャラクターの総評

ジュリオは父母を死に追いやった上でミスルギ皇国の帝位を簒奪したり、「傲慢な野心家でナルシストでヘタレ」と、どうしようもない悪党としか言いようのない人物ではあるが、一方でジュリオによって抹殺されかけた長妹アンジュリーゼ(アンジュ)は「最後まで解り合う事が出来なかった」として複雑な表情を見せたり、ジュリオを利用していたはずのリィザにも思うところがあった様子を見せているため、(ノーマに対する差別意識はともかく)ジュリオには悪辣とも言い切れない一面もあった事が伺える。リィザに甘えていた時の言動から察するに両親からの愛情に飢えていたという可能性も否定はできない。

実際、アンジュ自身も第1話前半の時点ではノーマの根絶を検討しており、もしも立場が違っていたらならばジュリオと同じ事をしていた可能性がある。そういう意味では「ジュリオもまた、歪んだ世界の価値観の犠牲者であった」とも言える。しかし、ノーマを迫害対象に仕立て上げ、彼女達にマナの源のドラグニウムを体内に持つドラゴンを狩らせ、自らの思いのままの世界を構築したのはエンブリヲなので、ノーマを殲滅するというのは(善悪は別にして)神として振る舞っていた彼の所業を否定するに等しい行為であり、それを理解していなかったため自ら墓穴を掘っていたのである。結局、彼はある意味アンジュと共通した行為を行っていたと言える。

登場作品と役柄

単独作品

スーパーロボット大戦V
初登場作品。NPCで戦闘には参加しない。概ね原作通りの役回りだが、案の定他作品のキャラからの評価は散々なもの。
今回は他の始祖連合国首脳陣が登場しない為、原作以上にエンブリヲの腰巾着の印象が強い。

人間関係

アンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギ
長妹。彼女がノーマである事を暴き、アルゼナルへと追放させる。
結果的に「ジュリオの存在が無ければ、アンジュが世界の真実を知る事が無かった」のは皮肉である。
ジュライ・飛鳥・ミスルギ
父親。アンジュがノーマであった事を隠ぺいしていた罪で拘束した後、処刑してしまう。
ソフィア・斑鳩・ミスルギ
母親。間接的に殺害する。本人曰く「全然褒めてくれなかった」らしい。
シルヴィア・斑鳩・ミスルギ
次妹。彼女に対してはそれなりに愛情を持っていた様子。もっとも、洗脳に近い手法でアンジュへの憎悪を植え付けていったのだが。
モモカ・荻野目
彼女を利用してアンジュ捕縛のための駒として使う。
リィザ・ランドッグ
腹心である近衛長官。愛人関係にもあるが、当のリィザには別の思惑があった。
各国首脳陣
自身と同じく、作中の国家の元首達。SRW未登場。彼らの中では一番年若い為、「小僧」呼ばわりされるシーンも。
劇中にはローゼンブルム王国・エンデラント連合・マーメリア共和国・ヴェルダ王朝・ガリア帝国の盟主が登場するが、個々のフルネームは不明。
エンブリヲ
彼の主張を都合の良い方向に曲解した挙げ句、アルゼナルを襲撃して大虐殺を行う。最期は乗艦ごとヒステリカに沈められた。

他作品との人間関係

ロード・ジブリール
V』では仲間のような関係。「口先だけの小物」「前任の指導者よりも器が遥かに小さい」など共通点もいくつかある。
ホシノ・ルリ
『V』では脱走してミスルギ皇国に来たアンジュに原作通りの仕打ちをした後、アンジュを保護しに救援に来た彼女から怒りを買っている。そして模擬戦という名目で自分の兵を差し向けたが、結局は彼女によって大恥を晒される羽目に。
ミスマル・ユリカ
『V』では彼女から「ボンボン皇子」と呼ばれていた。
スバル・リョーコ
『V』では彼女から「だらしねえ男」呼ばわりされた。
キラ・ヤマト
『V』では卑劣なやり方に怒りを隠せないでいた。
神勝平
『V』では彼からボンクラ呼ばわりされていた。
パープル
『V』ではエンブリヲに紹介され、処刑場へと招いている。

名(迷)台詞

「滑稽だな…」
劇中第一声。第1話より、エアリアの試合を観戦しての一言。この時点で既にアンジュがノーマであると知っていた事が伺える。
ジュライ「馬鹿な、御柱は確かに…」
「偽装なら、解除しておきました」
ジュライ「何故だ、ジュリオ!?」
「フッ…ハッハッハッハ!それはこっちの台詞ですよ、父上! 洗礼の儀を操作して化け物を皇室の一員とするなど…正気ですか!?」
同上。洗礼の儀の最中、突如警報音が鳴り響く。それはノーマが御柱の中にいる、という証明に他ならないものであった。動揺するジュライだが、そこにジュリオが現れ…
シルヴィア「お、お兄様…?」
「可愛いシルヴィア…そして、我が愛しの皇国民よ。今こそ真実を明かそう…」
「アンジュリーゼは…ノーマだったのだ!!」
「真実を隠蔽しノーマを為政者に戴くなど、国家の私物化!国民への重大な背信だ! 化け物にッ!我がミスルギ皇国を汚させてなるものか!」
「今こそ!全ての国民の前で真実を明らかにする!それがアンジュリーゼの、洗礼の儀だ!!」
同上。皇国民に向け、第一皇女アンジュリーゼがノーマである、という事実を大々的にぶちまける。
「忙しくなるよ、シルヴィア。汚された皇室を再建しなくちゃいけないからね。僕達だけで…」
同上。アンジュがノーマであると宣言した後、気絶し担架で運ばれるシルヴィアへ向けて。
「無様な末路だな。落ちぶれ果てた皇女殿下の哀れな末路に相応しい」
「そうそう、そのマヌケ面が見たかったのだ。これでおびき出した甲斐があったというものだ」
「さぁ、断罪を始めようアンジュリーゼ。お前と言う罪の…ハッハッハッハ!」
第9話より。シルヴィアに罵倒され、呆然とするアンジュの前に現れて。ジュリオの醜悪な性格が前面に出た台詞である。
「感謝しているよ、モモカ。私たちに断罪の機会を与えてくれたことを」
「洗礼の儀でアンジュリーゼの正体を暴いたのは、私だ」
「16年もの間皇室に巣食っていた害虫はようやく駆除された。後は地獄に送られ、別の化け物に喰い殺されたという報告を待つだけ…だが、驚いたことに死ななかったんだよ。こいつは!」
「このままではのうのうと生き延びかねない…。そこで、だ、モモカ、お前を送り込んでやったのさ。方々手を尽くしてね」
「一介の侍女が、世界の果てに追放されたノーマに簡単に会えるわけがないだろう。踊らされているとも知らず、シルヴィアの為に戦うお前たちの必死な姿、実に滑稽だった…」
第10話。鞭打たれるアンジュを見やりながら自身が巡らせてきた策略を明かす。
「ノーマを守ろうとしたバカな皇后は死に、国民を欺いた愚かな皇帝は処刑された!」
アンジュ「処刑…!?」
「皇家の血を引く忌まわしきノーマ、アンジュリーゼ! お前の断罪をもって皇家の粛清は完了する! 今宵、この国は生まれ変わるのだ、神聖ミスルギ皇国として!」
「初代神聖皇帝ジュリオⅠ世が命じる! このノーマを処刑せよ!」
同話。前皇帝で、自身達の父親であったジュライを処刑した事をアンジュの前で明かす。それを聞いたアンジュは愕然とした表情を見せるが、そんなアンジュをあざ笑うかのようにジュリオは演説を進め、観客のボルテージを高めていく…。
「V」では同じ場面にパープルも招かれており、ライブ会場のように憎悪を煽り立てていた。
「痛い…痛いよぉぉぉ…! お父さぁぁん…!」
同話。逃亡するアンジュが放った手裏剣で左頬を負傷した事で錯乱。国民の前で醜態を晒すハメになった。
自分で父親を処刑しておきながらこの無様さである。そのためか『V』では若干改変され、「お父さん」の部分は無くなっている。
リィザ「かわいそうなジュリオ…」
「このくらいへっちゃらだよ、ママ。…でも悔しいなぁ。悪いノーマを退治できなかった」
リィザ「よくやったわよ…ジュリオ」
「本当?ボク、よくやった?うれしいなぁ…。母上はボクの事全然褒めてくれなかったから、いつもアンジュリーゼばっかりえこひいきして。アンジュリーゼを庇って死んじゃっ…うっ、ああっ…」
リィザ「うふふふ…じゃあ次は、ママのお願いね…?」
「分かってるよ…シンギュラーポイントを開けばいいんでしょ…?」
第11話より。処刑場での騒ぎの後、寝室のベッドで幼児退行しリィザに甘えるジュリオ。色々とアレな場面ではあるが、彼が家族内の中でも冷遇されてきた事が分かるシーンでもある。
行為の最中、リィザの爪先から垂らされた液体を盛られ、うわ言のようにリィザの要求を受け入れる。しかしその様子はシルヴィアに見られており…
「素晴らしい!作り変えましょう、今すぐに!」
「そもそも間違っていたのです!忌々しいノーマという存在も!奴らを使わねばならないこの世界も!」
第12話より、エンブリヲの『害虫を殺し、土を入れ替え、世界を作り直す』という提案に賛同して。これを「ノーマの殲滅」と都合よく曲解した彼は、アルゼナルでの大虐殺という暴挙に出る。
当然、エンブリヲ言う所の「害虫」には自分もしっかり含まれている事に気付く筈もなかった。
「ま、待てッ! 話が違う、早まるな要求は何でも聞く。ッそうだ、お前の皇室復帰を認めてやろうアンジュリーゼ。どうだ、悪くない話だろう! だから、殺さないでくれ~~ッ!」
第13話より。アンジュに旗艦以外の艦隊を壊滅させられ、旗艦のブリッジは破壊、更に自身は足を銃で撃ち抜かれ、アンジュの虐殺停止要求を受け入れて戦闘を停止させた直後に殺されそうになった際の命乞い。
アルゼナルのノーマを子供も問わずに殺戮しておきながら、逆に自分自身が追いつめられると、この醜態。侮蔑を通り越して呆れるしかない状態である。
当然許されるはずもなく、アンジュからは「生きる価値も無いクズ」としてヴィルキスビームサーベルで一刀両断に切り裂かれそうになるが…。
「エ、エンブリヲ様! コイツを、アンジュリーゼをぶっ殺して下さいッ! 今すぐにぃッ!」
アンジュのヴィルキスに一刀両断されかかったのをエンブリヲに助けられて。清々しいまでの掌返しを見せつける。
アンジュも該当するが、ミスルギの皇室関係者(ただし、一部を除く)は、自分が追い詰められたりすると途端に口が悪くなったりする傾向がある模様。
ちなみにエンブリヲがアンジュの攻撃を防いだ理由は、「アンジュが血の繋がりのある兄ジュリオを殺す事によって彼の血で穢れる事を良しとしなかったため」である。そしてこの直後…。
「あ、あああ、ああ、アアアアァァァァ~~~ッ!!」
断末魔。エンブリヲに助けを求めたが、彼のラグナメイルヒステリカ」のディスコード・フェイザーで乗艦のエンペラージュリオ一世諸共消し飛ばされた。
鳥海浩輔氏の名演(怪演?)による、どことなく情けなさを含んだ悲鳴はヘタレなジュリオにピッタリであろう。必聴。

スパロボシリーズの名(迷)台詞

「待たれよ、電子の妖精。せっかくお越しいただいたのだから、もてなしをしたい」
「どうだろう?ミスルギ皇国の防衛部隊と模擬戦などいかがかな?」
『V』第30話「裏切りの故郷」より。アンジュ救出に赴いたナデシコ部隊を逃がすまいと、模擬戦にかこつけ殲滅しようと企む。当然ルリの逆鱗に触れてしまい…。
ちなみに過去作にも同様の戦術を用いた人物がいるが、あちらと違い相手方の力量を全く把握していない辺り、ジュリオの無能さが窺い知れる。
「ナ、ナデシコ!お前達の所にはノーマもいるんだろ!さっさとドラゴンを倒せ!」
同じく『V』第30話より。「模擬戦」の最中に乱入してきたドラゴンの群れに狼狽して。つい先程まで当のナデシコ部隊を潰そうとしていた癖にこの言い草。
おまけにこの期に及んでも防衛部隊のターゲットはナデシコ部隊のまま、という体たらくであり、あまりの醜態にティエリアは「状況が見えていないのか」と呆れ返った。
「口を慎め、ロード・ジブリール!私は神聖ミスルギ皇国の皇帝であるぞ!」
『V』第31話 「永遠の自由」より。アンジュとヴィルキスを取り逃した事をジブリールに詰られてしまい、権力を笠に開き直る。
尤も、始祖連合国の実態を知るジブリールには通じるはずもなく、逆に痛烈な皮肉を浴びせられてしまう。
「貴様とて、あの御方に拾われただけではないか!始祖連合国の使いっ走りのロゴスの残党め!」
同上。ジブリールの皮肉に言い返せず、悔し紛れに彼を罵倒する。…実際その通りなのだが、曲がりなりにも皇帝であるジュリオより「使いっ走りの残党」であるジブリールの方が立場が上に見えてしまうのが何とも情けない。

搭乗・関連機体

エンペラージュリオ一世
搭乗した水上艦船。アルゼナルに侵攻したミスルギ皇国艦隊の旗艦で、外見上のは空母のそれ。内部には大量のピレスロイドが搭載されている。SRW未登場。
ピレスロイド
アルゼナル襲撃の際にこの兵器を用いている。

スパロボでの搭乗機体

ガルダ級
V』では上述のエンペラージュリオ一世が登場しないため、この艦で代替されている。宇宙世紀世界のガルダ級をわざわざ持ってくるあたり、妙な所で贅沢している。